Recipe
一般論とは逆!大将が刺身で“醤油にわさびを溶かす”理由と“身にわさびを乗せない”理由|薬味シリーズ わさびPart.1
Ingredients
- 本わさび(赤茎系または青茎系)適量
- 刺身用魚適量
- 醤油適量
- 寿司飯適量
- わさびの茎や皮細かく刻んだもの
- 玉水(煮きり水)適量
「わさびの正しい使い方と活用法」とは
和食職人50年の大将が、一般論とは異なるわさびの正しい使い方を解説する動画です。刺身では醤油にわさびを溶かすことで香りが引き立つ理由、寿司ではネタとシャリの間に挟む理由を塩分の観点から説明。さらに赤茎わさび(真妻系)と青茎わさび(実生系)の違い、お土産用寿司での針わさびの活用法、そして茎や皮を使ったわさびのがんじきの作り方など、家庭でも活かせるプロの知恵を紹介します。
「わさびの正しい使い方と活用法」を美味しく作るコツ
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わさびの使い方
- 刺身は醤油にわさびを溶かして食べることで、塩分がわさびの香りと辛味を引き出す
- ネタの上に直接乗せるだけでは香りが十分に立たない
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わさびの使い方
- 寿司はシャリに含まれる塩分と砂糖がわさびの香りを引き立たせるため、ネタとシャリの間に挟むのが最適
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わさびの選別
- 赤茎系(真妻)は収穫に3年かかり、粘り気が強く辛味と香りが豊か
- 青茎系(実生)は1年で大きく育つが水分が多く水っぽくなる
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持ち帰り寿司
- おろしたわさびは1~2時間で香りと辛味が抜けるため、細く刻んだ針わさびを使用することで食べる時に新鮮な風味が広がる
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食材活用
- わさびの茎や皮は捨てずに細かく刻んで、玉水を注ぎ5分温めて冷ましたものをがんじきとして調味料に活用できる
「わさびの正しい使い方と活用法」の材料
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「わさびの正しい使い方と活用法」の作り方・手順
- 1
刺身を食べる時のわさび使用法
食べる分(1~2切れ分)の醤油皿にあらかじめわさびを少量溶かしておく。わさびが塩分に触れることで、一気に香りが立ち辛味が引き出される。この状態で刺身をつけて食べる。
- 2
寿司のわさびの配置確認
寿司ではネタとシャリの間にわさびが挟まれている。シャリに含まれる塩分と砂糖により、握った瞬間からわさびの香りが引き立つ設計になっている。
- 3
わさびの種類を確認する
赤茎系(真妻)と青茎系(実生)を見分ける。赤茎系は3年の栽培期間で粘り気があり辛味と香りが強い。青茎系は1年で大きく育つが水分が多く水っぽい。用途に応じて使い分ける。
- 4
持ち帰り寿司用に針わさびを用意する
おろしたわさびの代わりに、わさびを細く刻んだ針わさびをネタとシャリの間に忍ばせる。食べる人が口の中で噛んだ瞬間に細胞が壊れ、時間が経っていても新鮮な辛味と香りが広がる。
- 5
わさびのがんじきを作る
わさびの茎や皮を細かく刻んで徳利に入れ、玉水(煮きり水)を注ぐ。ラップをして輪ゴムで留め、お湯の中で5分温める(湯煎)。その後すぐに冷水に落として冷まし、1日置いてわさびのエキスを凝縮させる。
料理の科学
わさびの辛味成分は揮発性が高く、醤油に溶かすことで醤油の塩味やうま味(グルタミン酸)と均一に混ざり合い、五味のバランスが整います。また、刺身の脂質や魚のうま味成分(イノシン酸)と合わさることで、辛味が程よく抑制され、素材本来の風味やコクが引き立ちます。身に直接乗せないことで、辛味の局所的な刺激を防ぎ、全体として調和のとれた味わいになります。
「わさびの正しい使い方と活用法」の詳しい解説
※ 動画の内容をトピックごとに整理してまとめています。
刺身のわさびは醤油に溶かす?身に乗せる?
和食料理人歴50年の大将・和田透氏が、今回はわさびの正しい使い方について語ります。聞き手の浅見氏から「お刺身を食べる時、醤油皿にわさびを溶いて食べるのが良いと聞いたことがあるが、お寿司だとネタとシャリの間に挟まれている。この違いや理屈はどうなっているのか?」という疑問が投げかけられます。世間一般のカウンターなどでは「お刺身の醤油にわさびを溶かすのは野暮で、ネタの上にわさびを乗せて、醤油をつけて食べるのが通で正しい」と言われることが多いですが、大将の考え方は一般論とは少し異なります。
大将が「醤油にわさびを溶かす」科学的な理由
大将は、お刺身を食べる時に醤油にわさびを溶かして食べると言います。その理由は、わさびは塩分(塩味)の中に食材を入れた瞬間に、一気に香りが立ち、辛味が引き出されるという性質があるからです。ネタの上に直接わさびを乗せるだけでは、口の中で辛味は感じられても、わさび本来の豊かな香りが立ちづらいのです。そのため、大将は例えばヒラメのお刺身を食べる際、これから食べる分(一切れ、二切れ分)の醤油の中に、あらかじめわさびを少し溶かしてからつけて食べるという、こだわりの食べ方を実践しています。
寿司のわさびがネタとシャリの間にある理由
お刺身では醤油に溶かすのが良いとする大将ですが、ではなぜお寿司ではネタとシャリの間にわさびが挟まれているのでしょうか。その秘密は寿司飯(シャリ)にあります。シャリには必ず塩と砂糖、つまり塩分と糖分が含まれています。寿司を握った瞬間、わずか数秒から数分の間でも、シャリの塩分にわさびがピタッと当たることで、一気にわさびの香りが引き立ちます。お寿司は口に入れた瞬間にシャリの塩味と合わさるため、最初から中に挟んでおくことで完璧な香りと辛味を楽しめる仕組みになっているのです。
わさびのサイズと種類の違い
YouTubeなどで見かける非常に大きなわさびについて、浅見氏から「でかけりゃいいのか?」という質問が飛びます。大将によると、わさびには大きく分けて青茎(実生)系と赤茎(真妻)系があります。見た目は似ていても、赤茎系は収穫までに3年ほどかかり、非常にもっちりとした粘り気と強い辛味、豊かな香りがあります。一方、青茎系は1年ほどで大きく育ちますが、水分が多くておろすと水っぽくなります。プロはこれらを用途に合わせて使い分けており、単にサイズが大きいから良いというわけではありません。
お土産用の寿司に「針わさび」を使うプロの工夫
お持ち帰りやお土産用のお寿司には、おろしたわさびではなく、細く刻んだ針わさびを忍ばせるのがプロの技です。おろしたわさびは、シャリの塩分や酢に触れた状態で1時間、2時間と時間が経つと、辛味も香りも完全に抜けてしまいます。しかし、針わさびにすることで、食べる人が口の中で噛んだ瞬間に初めて細胞が壊れ、時間が経っていても新鮮な辛味と香りが口いっぱいに広がります。お土産でも美味しく食べてもらうための、職人の細やかな知恵とこだわりが詰まっています。
茎や皮を無駄にしない「わさびのがんじき」
大将は食材を無駄にしないことを大切にしています。わさびの茎や、皮のブツブツした削り落とし部分は捨てられがちですが、これらを使ってわさびのがんじきという素晴らしい調味料を作ることができます。細かく刻んだ茎や皮を徳利に入れ、玉水(煮きり水)を注ぎます。ラップをして輪ゴムで留め、お湯の中で5分ほどお燗(湯煎)します。その後、すぐに冷水に落として冷まし、1日置くことで、わさびのエキスが凝縮された極上のタレが完成します。これはごま豆腐やおひたし、お蕎麦の出汁に合わせると最高に美味しいです。
大将に聞いてみた!について
大将に聞いてみた!
登録者 2.1万人 ・ 日本料理・和食
1958年福島県生まれ。中学卒業後に日本料理の世界へ入り、日本三大料亭の一つ『金田中』や懐石料理の名店『胡蝶』などで修行を積んだ。33歳で新宿歌舞伎町に割烹をオープンし、その後も蕎麦割烹・焼肉店・すっぽん料理屋など多業態の店舗を展開。調理師専門学校の特別講師や独立開業コンサルティングにも携わり、ミシュランの星シェフを含む数百人の弟子を育てた。現在はこの道50年の経験をもとに、日本料理の知識・技術・業界事情を発信するYouTubeチャンネル『大将に聞いてみた!』を運営している。
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