Recipe
#109 キャビアの美味しい食べ方 ジャガイモのブリニ Blinis au Caviar 星野晃彦シェフ Teruhiko Hoshino | Bocuse at Home
Ingredients
- じゃがいも140g
- 牛乳50g
- バター5g
- 卵1個
- 卵白30g
- 薄力粉40g
- 塩2g
- 砂糖2g
- ベーキングパウダー3g
- オリーブオイル適量
- キャビア適量
- クレームエペス適量
- シブレット(チャイブ)適量
- レモン1個
「ジャガイモのブリニ」とは
星野晃彦シェフが紹介するジャガイモのブリニは、蒸したジャガイモを裏ごしして作る小さなパンケーキで、キャビアやゆで卵を乗せるフランス料理の高級アペリティフです。温かさと冷たさ、塩気と酸味が完璧に調和し、ベーキングパウダーを加えることでふんわりとした軽い食感に仕上がります。家庭では鶏ハムとトマトソースのアレンジも提案されています。
星野晃彦シェフ Teruhiko Hoshinoのご紹介 →
「ジャガイモのブリニ」を美味しく作るコツ
-
ジャガイモの下準備
- 蒸し上がったジャガイモは熱いうちに皮を剥き、温かいうちに裏ごしすること
- 何度も触ってこねるとでんぷん質が出て食感が悪くなる
-
生地作り
- 牛乳とバターの液はジャガイモが温かいうちに加える
- 冷めるとでんぷん質が固まって混ざりにくくなる
-
焼き方
- テフロン加工のフライパンを中火で温め、オイルがサラサラと流れるくらいで生地を落とす
- フツフツと気泡が立ったらひっくり返す
-
ゆで卵
- 沸騰してから12分茹で、冷水ではなく40℃程度のぬるま湯で剥くと、白身が殻に張り付かず綺麗に剥ける
-
盛り付け
- キャビアをすくう際は金属製ではなく貝殻製のスプーンを使用して金属臭を防ぐ
「ジャガイモのブリニ」の材料
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「ジャガイモのブリニ」の作り方・手順
- 1
ジャガイモを蒸す
ジャガイモ1個を皮付きのままヴァプール(蒸し器)で蒸す。竹串やピケを刺して中心まで抵抗なくすっと入れば火が通った証拠。
- 2
ジャガイモを裏ごしする
温かいうちにざるを使ってパッセ(裏ごし)する。ジャガイモの粘り気が出るのを防ぐため、なるべく練らないように一撃で落とす。
- 3
牛乳とバターを温める
鍋に牛乳50g、バター5g、塩2g、砂糖2gを入れ、火にかけて軽く温めながらバターを溶かす。
- 4
卵を混ぜる
別のボウルで卵1個と卵白30gをよく混ぜ合わせておく。
- 5
ジャガイモに液を加える
パッセしたジャガイモに温めた牛乳とバターの液を加えて混ぜ、合わせた卵液を全量加えてよく混ぜる。ジャガイモが温かいうちに行うのが鉄則。
- 6
粉をふるい入れる
薄力粉とベーキングパウダーをざるでパッセしながら加える。ベーキングパウダーを加えることでふんわりとした軽い食感に仕上がる。
- 7
生地を漉す
最後に生地をもう一度ざるで漉すことで、極めてなめらかな生地が完成する。
- 8
ゆで卵を準備する
生卵を冷水から茹で始め、沸騰してから12分茹でる。熱々の卵を40℃程度のぬるま湯に落とし、お湯の中で殻を割って剥く。急激に冷やさないことで白身が殻に張り付かず綺麗に剥ける。
- 9
卵をミモザにする
剥いたゆで卵は白身と黄身に分け、それぞれざるで裏ごしして細かくサラサラにする。
- 10
ブリニを焼く
テフロン加工のフライパンを中火で温め、オリーブオイルを薄く引く。オイルがサラサラと流れるくらいに温まったら、スプーンを使って生地をそっと丸く落とす。弱火から中火でじっくり焼き、表面や周りにフツフツと気泡が立ってきたらスパチュラでひっくり返す。
- 11
ブリニを盛り付ける
焼き上がったブリニをお皿に並べ、ミモザ(白身・黄身)、シブレット、くし形に切ったレモン、クレームエペスを美しく配置する。キャビアは氷を敷き詰めたガラスの器の中央に缶のまま冷やしてセット。
- 12
キャビアを乗せて仕上げる
温かいブリニの上に冷たいキャビアをたっぷりと乗せ、お好みでミモザ、シブレット、クレームエペスをトッピングし、レモンを少し絞って一口でいただく。
- 13
アレンジ:鶏ハムとトマトソース
鶏胸肉に塩・コショウで味付けし、ラップで巻いて低温でゆっくり火を入れた鶏ハムを薄くスライスしてブリニに乗せる。フレッシュなトマトを湯むきして皮と種を取り除き、少し乾燥させてから炒め、オレンジコンサントレを加えたトマトソースを合わせ、シブレットを散らす。
料理の科学
じゃがいものブリニを焼くことで生じるメイラード反応の香ばしさと、キャビアの豊かな塩味・うま味、クレームエペスやレモンの酸味が合わさることで、五味のバランスが非常に優れた一皿になります。また、柑橘類や発酵クリームの酸(pH)が、キャビアの塩気やブリニの油分を和らげ、全体をさっぱりと引き締める効果を果たしています。
「ジャガイモのブリニ」の詳しい解説
※ 動画の内容をトピックごとに整理してまとめています。
キャビアとブリニの美味しい関係
「ブラッスリー ポール・ボキューズ 銀座」の料理長、星野晃彦シェフが、特別な日にふさわしいキャビアの美味しい食べ方を紹介します。フランス料理において、キャビアはアペリティフやアミューズブーシュとしてシャンパンと合わせて楽しまれることが多い高級食材です。今回は、キャビアの味わいを最大限に引き立てる相棒として、ジャガイモのブリニを作ります。ブリニとはロシア風の小さなパンケーキのことで、一般的にはそば粉で作られることが多いですが、星野シェフは「ジャガイモを使って作ると、本当にもちもちして格段に美味しいブリニができる」と太鼓判を押します。クラッカーやカナッペの代わりに、様々な食材を乗せて万能に楽しめる、プロこだわりのレシピを丁寧に解説していきます。
ジャガイモの下準備と裏ごしのコツ
ブリニのベースとなるジャガイモの下準備からスタートします。まず、ジャガイモ1個を皮付きのままヴァプール(蒸し器)でじっくりと蒸し上げます。竹串やピケ(針)を刺して、中心まで抵抗なくすっと入れば火が通った証拠です。熱いうちに手早く皮を剥きますが、新ジャガイモの季節は皮が非常に薄いのが特徴です。皮を剥いたら、温かいうちにざるを使ってパッセ(裏ごし)します。ここで星野シェフが強調する最大のコツは、「なるべく練らないように一撃で落とすこと」です。何度も触ってこねてしまうと、ジャガイモの粘り気(でんぷん質)が出てしまい、仕上がりの食感が悪くなってしまいます。パッセした状態のジャガイモの重さを計ると今回は140gでした。この数値を基準にして、他の材料の黄金比率を合わせていきます。
ふんわりなめらか!ブリニの生地作り
生地作りの工程に入ります。鍋に牛乳50g、バター5g、塩2g、砂糖2gを入れ、火にかけて軽く温めながらバターを溶かします。別のボウルで卵1個と卵白30gをよく混ぜ合わせておきます。パッセしたジャガイモに、温めた牛乳とバターの液を加えて混ぜ、さらに合わせた卵液を全量加えてよく混ぜます。この作業はジャガイモが温かいうちに行うのが鉄則で、冷めるとでんぷん質が固まって混ざりにくくなります。次に、薄力粉と少量のベーキングパウダーをざるでパッセしながら加えます。ベーキングパウダーを加えることで、ふんわりとした軽い食感に仕上がります。混ぜる時は、ボウルの中心を円を描くように混ぜながら、周りの粉を少しずつ巻き込んでいくとダマになりません。最後に生地をもう一度ざるで漉すことで、極めてなめらかな生地が完成します。
つるんと剥けるゆで卵とミモザ作り
付け合わせに欠かせない、ゆで卵の準備をします。星野シェフが長年の経験からたどり着いた「ゆで卵を劇的につるんと綺麗に剥く裏ワザ」を伝授してくれました。生卵をお水から茹で始め、沸騰してから12分(沸騰までに時間がかかる場合は15分)茹でます。茹で上がった熱々の卵を、冷水ではなく40℃程度のぬるま湯に落とし、そのお湯の中で殻を割って剥くのです。急激に冷やさないことで、白身が殻に張り付かず、驚くほど綺麗に剥くことができます。理由は科学的には解明されていないそうですが、何千個、何万個と卵を剥いてきたシェフの実績が証明する確実な方法です。剥いたゆで卵は白身と黄身に分け、それぞれざるで裏ごしします。この細かくサラサラにした状態を、黄色いお花に例えてフランス料理ではミモザと呼び、料理を華やかに彩ります。
フライパンで可愛く焼くブリニの工程
いよいよブリニを焼いていきます。調理にはテフロン加工のフライパンを使用するのがおすすめです。フライパンを中火で温め、オリーブオイルを薄く引きます。オイルがサラサラと流れるくらいに温まったら、スプーンを使って生地をそっと丸く落としていきます。スプーン1杯(約10g)がちょうど良い大きさで、フライパンに落とした時に「じゃー」と軽く音がする温度が、綺麗な焼き色をつけるポイントです。弱火から中火でじっくり焼き、表面や周りにフツフツと気泡が立ってきたら、スパチュラでひっくり返します。両面をそれぞれ2分ほど焼き、綺麗なきつね色の焼き色がついたらバットに上げます。焼き立てをシェフが一口つまみ食いし、「うまっ!これだけでめちゃくちゃ美味しい!」と大絶賛。お菓子を食べるよりもパクパクと手が止まらなくなる美味しさです。
至高の一口!キャビアとブリニの盛り付け
焼き上がったブリニをお皿に並べ、贅沢な盛り付けを行います。別のプレートには、先ほど作った卵のミモザ(白身・黄身)、細かく刻んだシブレット(チャイブ)、くし形に切ったレモン、そして発酵クリームであるクレームエペスを美しく配置します。主役のキャビアは、金属臭が移るのを防ぐために、氷を敷き詰めたガラスの器の中央に缶のまま冷やしてセットします。キャビアをすくう際は、金属製のスプーンではなく、本来のスタイルである貝殻で出来たスプーンを使用するのがシェフのこだわりです。温かいブリニの上に、冷たいキャビアをたっぷりと乗せ、お好みでミモザ、シブレット、クレームエペスをトッピングし、最後にレモンを少し絞って一口でいただきます。温かさと冷たさ、塩気と酸味が口の中で完璧に調和します。
アレンジ編:自家製鶏ハムとトマトソース
ブリニのもう一つの楽しみ方として、家庭でも手軽に試せるアレンジレシピを紹介します。用意するのは、鶏胸肉に塩・コショウでアセゾネ(味付け)し、ラップで巻いて低温でゆっくりと火を入れた自家製の鶏のハムです。これを薄くスライスしてブリニに乗せます。さらに、フレッシュなトマトをエモンデ(湯むき)して皮と種を取り除き、水分を飛ばすために少しセッシェ(乾燥)させてから鍋で炒め、仕上げにオレンジコンサントレ(濃縮オレンジ果汁)を加えた特製のトマトソースを合わせます。ブリニの上に鶏ハムを乗せ、このオレンジ香るトマトソースを少しあしらい、仕上げにシブレットを散らせば、完璧なアペリティフの完成です。トマトの甘みと酸味、鶏ハムの旨味がブリニのモチモチ感と抜群に合います。
銀座から金沢へ、シェフからの感謝のメッセージ
レシピ紹介の最後に、星野シェフから大切なお知らせがあります。実は今回の動画をもって、約5年半にわたり料理長を務めた「ブラッスリー ポール・ボキューズ 銀座」でのYouTube撮影は最後となります。このチャンネルを通じて、実際に店舗へ足を運んでくださった多くのお客様への深い感謝を語りました。シェフはこれから新天地である金沢へと活動の拠点を移します。新しい環境や素晴らしい北陸の食材に囲まれる中で、またいつか新しい発見や料理の発信をしていきたいと抱負を述べました。銀座のお店を今後とも温かく応援してほしいという願いと、後任のシェフや若いスタッフたちへのエールを送り、長年の応援に対する感謝の礼をもって、温かい雰囲気の中で動画を締めくくりました。
星野晃彦シェフ Teruhiko Hoshinoについて
星野晃彦シェフ Teruhiko Hoshino
登録者 12.3万人 ・ フランス料理
星野晃彦シェフによる料理系YouTubeチャンネルです。もともと東京・銀座で活動していましたが、現在は石川県金沢市の「ジャルダン ポール・ボキューズ」にシェフとして拠点を移しています。チャンネルでは、レストランで実際に提供しているフランス料理のレシピを忠実に紹介することをコンセプトとしており、これまでに100本以上の伝統的なフランス料理レシピを公開しています。日本語と英語で発信されており、国内外の視聴者に向けて情報を届けています。
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