#115 真鯛のヴァプールと帆立のムース Vapeur de daurade Mousse de noix de St.-Jacques 星野晃彦 |TERUHIKO HOSHINO

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Ingredients


星野晃彦シェフによる本格フランス料理。真鯛を柵取りして帆立ムースをナッペし、真空パックして57℃のスチームコンベクションオーブンで約20分低温加熱する「ヴァプール」という調理法で、しっとりホロホロの食感に仕上げます。ムースには真鯛の端材・帆立・クレームエペス・全卵・卵白・バター・レモン皮・エストラゴンを使い、タミで裏漉しして極限まで滑らかに仕上げるのがプロのこだわりです。付け合わせにポワロー葱のシュエ、そら豆・スナップエンドウ、エディブルフラワー、パリパリのポテトチップスを添え、ノイリープラットを使ったソースヴァンブランをかけて完成させます。

  • 下準備

    真鯛は三枚おろし・骨抜き済みの状態から皮を引き、厚みが均一になるよう柵取りする。端材や薄い部分はムース用に取り分け、無駄なく活用する。

  • 下準備

    ムース用の真鯛端材(約270g)と帆立(端材の約半量)は、ロボクープに入れる前に水分をよく切っておく。水分が残ると仕上がりが緩くなる。

  • ムース作り

    ロボクープに真鯛端材・帆立・塩を入れてまず細かく回し、次に全卵・卵白を加え、続いてクレームエペス(入手困難な場合は生クリームで代用可)を加えてさらに回す。全工程の回し時間は約3分。

  • ムース作り

    バターは指で押すと簡単に潰れる程度の柔らかさに調整してから加える。冷たすぎても溶けすぎても分離の原因になるため温度管理が重要。

  • 下準備

    仕上がったムースはタミ(裏漉し器)で丁寧に裏漉しし、口当たりを極限まで滑らかにするとともに、卵殻・骨・皮・筋などの異物を完全に除去する。

  • 味付け・香り

    裏漉し後のムースにマイクロプレインでおろしたレモン皮(約1/2個分)と、手でちぎり刻んだエストラゴン(3〜4枝分)を混ぜ込む。魚・クリームとの相性が抜群。

  • 仕込み

    約180gにカットした真鯛の両面に軽く塩を振り、ムースを約90g(真鯛の約半量)乗せ、パレットナイフで均一に平らにナッペする。クッキングシートで包み、真空袋で約20秒真空密封する。

  • 火加減

    真空パックした真鯛は57℃に設定したスチームコンベクションオーブン(ヴァプール)で約20分低温加熱する。包丁を当てると崩れそうなほどしっとりと仕上がる。

  • ソース

    ソースはソースヴァンブランをベースに、白ベルモット酒「ノイリープラット」を強めに加えて华やかに仕上げる。仕上げにもひと垂らしし、酸味と塩味のバランスを整える。

  • 盛り付け

    皿の底にバターでシュエしたポワロー葱を敷き、その上に真鯛を崩さないよう静かに乗せる。茹でたそら豆・スナップエンドウ、アネット(ディル)・マリーゴールド・ストックなどのエディブルフラワー、パリパリに揚げたポテトチップスを飾り、ハーブオイル入りのソースヴァンブランをかけて完成。

18点

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  1. 01

    真鯛の皮を包丁で丁寧に引く。残った皮は剥ぎ取る。

  2. 02

    身の厚い中心部を約180gに柵取りし、高さが均一になるよう包丁をまっすぐ入れて整える。端材・薄い部分はムース用に取り分ける(約270g目安)。

  3. 03

    ムース用の真鯛端材と帆立の水分をよく切り、ロボクープに入れる。塩を加え、まずしっかり回して細かくする。

  4. 04

    全卵と卵白をロボクープに加えてさらに回し、続いてクレームエペスを加えてなめらかになるまで回す。

  5. 05

    指で押すと簡単に潰れる程度に柔らかくしたバターを加え、全体を乳化させるようにさらに回す(全工程の回し時間は約3分)。

  6. 06

    出来上がったムースをボウルに移し、タミ(裏漉し器)で丁寧に裏漉しする。

  7. 07

    裏漉したムースにマイクロプレインでおろしたレモン皮(約1/2個分)と細かく刻んだエストラゴン(3〜4枝分)を加えてよく混ぜ合わせ、氷水に当てて冷やしておく。

  8. 08

    柵取りした真鯛(約180g)の両面に軽く塩を振り、冷やしておいたムースを約90g乗せ、パレットナイフで均一に平らにナッペする。

  9. 09

    クッキングシートで包み、真空袋に入れて約20秒間真空密封する。

  10. 10

    57℃に設定したスチームコンベクションオーブン(ヴァプール)で約20分間低温加熱する。

  11. 11

    加熱中にそら豆とスナップエンドウを沸騰した湯で約2分茹でて色鮮やかに仕上げる。

  12. 12

    ポワロー葱はバターでゆっくりシュエ(蒸し煮)しておく。

  13. 13

    じゃがいもを薄く伸ばして乾燥焼きし、サッと揚げてパリパリのポテトチップスを作る。

  14. 14

    ソースヴァンブランをベースに、ノイリープラットを強めに加えて煮詰め、仕上げにノイリープラットをひと垂らしし、酸味・塩味を整える。ハーブオイルを合わせる。

  15. 15

    オーブンから真鯛を取り出し、崩れないよう慎重に袋から出す。端をカットして形を整える。

  16. 16

    皿の底にシュエしたポワロー葱を敷き、その上に真鯛を静かに乗せる。周りにそら豆・スナップエンドウを配置し、アネット・マリーゴールド・ストックなどのエディブルフラワーとポテトチップスを飾る。最後にハーブオイル入りのソースヴァンブランをたっぷりかけて完成。

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※ 動画の内容をトピックごとに整理してまとめています。

真鯛と帆立で仕込む極上フレンチ

星野晃彦シェフが紹介するのは、真鯛と帆立貝を使った贅沢なフランス料理「真鯛のヴァプールと帆立のムース」です。メインとなる真鯛のほかに、ムースのベースとして帆立貝を使用します。さらに、ムースにコクと深みを加えるための「クレームエペス」という発酵クリーム、全卵、卵白、そしてバターを用意します。香り付けには、爽やかなレモンの皮と、「フレンチタラゴン」とも呼ばれるアニスに似た独特の甘い香りを持つハーブ「エストラゴン」を使用し、味を引き締めるためのお塩も準備します。真鯛はあらかじめ三枚におろして骨をきれいに抜いた状態からスタートします。これらのこだわりのパーツを組み合わせることで、家庭でも本格的なレストランの味を再現できる、素晴らしい一皿を作り上げていきます。

真鯛の皮引きと均一な柵取りのコツ

まずは主役である真鯛の下処理から始めていきます。包丁を優しく滑らせるようにして真鯛の皮をきれいに引いていきます。もし皮が少し残ってしまった場合は、丁寧に剥ぎ取ってください。今回のお料理で本体として使用するのは、身の厚みがあって形が良い、一番美味しい太い部分のみです。そのため、贅沢に「柵(さく)取り」を行います。包丁をまっすぐに入れて、魚の高さが均一になるように揃えるのが美しく仕上げるための重要なコツです。切り落とした端の部分や薄い部分は無駄にせず、すべてムースの材料として活用します。このように、まずは真鯛の最も美しい部分を本体として残し、端材をムース用に取り分けることで、無駄なく完璧な仕込みを進めていきます。

ロボクープで回す滑らかなベース作り

取り分けた真鯛の端材(約270g)と、その半分の量にあたる帆立貝をロボクープ(フードプロセッサー)に入れていきます。魚介類の水分は仕上がりに影響するため、事前によく切っておくことが大切です。ここに分量の塩を加え、まずはしっかりと回して細かくします。次に、全卵と卵白を加えます。水分が入ると全体が緩くなってしまうので、最初の水分カットがここで活きてきます。全体が滑らかにまとまったら、フランス料理でよく使われる発酵クリーム「クレームエペス」を加えます。クレームエペスを入れることで、少し発酵した奥深い香りと心地よい酸味が加わり、ムース自体に素晴らしい深みが生まれます。もし手に入らない場合は、通常の生クリームで代用しても大丈夫です。

バターの温度管理と艶やかな仕上げ

ムース作りの最終仕上げとして、バターを加えていきます。ここで使用するバターは、指で押すと簡単に潰れるくらいの、十分に柔らかい状態にしておくことが非常に重要なポイントです。冷たくて硬すぎるバターや、逆に溶けて液体になってしまったバターを使うと、分離してしまい、きれいなムース状には仕上がらなくなってしまいます。この柔らかいバターをロボクープに投入し、さらにしっかりと回して全体に乳化させていきます。バターがしっかりと抱き込まれることで、驚くほど滑らかで艶やかな、美しい質感のムースが完成します。ロボクープを回す時間は全体を通して約3分間です。出来上がったムースは、一度きれいにボウルへと移しておきます。

タミによる裏漉しとプロの料理哲学

ボウルに移したムースを、「タミ」と呼ばれるフランスの裏漉し器を使って丁寧に裏漉ししていきます。この作業を行う最大の理由は、口当たりを極限まで滑らかにするためです。また、万が一混ざり込んでしまった卵の殻や、魚の小さな骨、皮、筋などを完全に取り除く役割もあります。星野シェフは「こうした一つひとつの丁寧な作業が、最終的にお客様の口に入ったときの印象を全く違うものにする。0.0001%でも異物が入ってはならない。100%の仕事を仕込みの段階から確実に行うことが、料理の完成度と自分たちの自信に繋がる」と熱く語ります。料理を美味しく、そして安全に届けるための妥協なきプロのこだわりが、この裏漉しという地道な作業に凝縮されています。

エストラゴン香るムースのナッペ

裏漉しした美しいムースに、さらに香りの要素を加えていきます。レモンの皮(約1/2個分)をマイクロプレインでおろして加え、さらに手でちぎって細かく刻んだエストラゴン(3〜4枝分)を混ぜ合わせます。エストラゴンは非常に独特で清涼感のあるハーブで、魚やクリームと抜群の相性を誇ります。これらをよく混ぜ合わせたら、衛生面と温度管理のために一度氷水に当てて冷やしておきます。次に、約180gにカットした真鯛の両面に軽く塩を振り、その上に先ほどのムースを約90g(真鯛の約半分の量)乗せます。パレットナイフを使って、どこを食べても均一な味になるように平らにナッペしていきます。これをプラナパピエ(クッキングシート)で包み、真空袋に入れて約20秒間真空密封します。

57℃のヴァプールと華やかなソース

真空パックした真鯛を、57℃に設定したスチームコンベクションオーブン(ヴァプール)に入れ、約20分間じっくりと低温で加熱していきます。この間に、付け合わせの野菜とソースの準備を進めます。付け合わせには、今が季節のそら豆とスナップエンドウを使用し、沸騰したお湯で約2分間色鮮やかに茹で上げます。ソースは、フランス料理の王道である白ワインソース「ソースヴァンブラン」をベースにします。今回は、ハーブやスパイスを配合した白ベルモット酒「ノイリープラット」を少し強めに加えることで、より華やかでエレガントな印象のソースに仕上げていきます。最後にアルコールが飛ばない程度にノイリープラットを仕上げにひと垂らしし、酸味と塩味のバランスが完璧な極上ソースを完成させます。

春を彩る美しい盛り付けと完成

20分間のヴァプールを終えた真鯛をオーブンから取り出します。57℃で加熱された真鯛は、切れる包丁を使っても崩れてしまいそうなほど、非常にしっとりと柔らかく仕上がっています。崩さないようにそっと取り出し、端をカットして美しい形に整えます。お皿の底には、あらかじめバターでゆっくりとシュエ(蒸し煮)しておいたポワロー葱(リーキ)を敷き、その上に真鯛をそっと乗せます。周りに茹でたそら豆とスナップエンドウを飾り、アネット(ディル)やマリーゴールド、ストックなどのエディブルフラワーをあしらいます。さらに、じゃがいものピューレを薄く伸ばして乾燥焼きし、サッと揚げたパリパリのポテトチップスをトッピングします。最後に、ハーブオイルを合わせたソースヴァンブランをたっぷりとかけて完成です。

星野晃彦シェフ Teruhiko Hoshino

星野晃彦シェフ Teruhiko Hoshino

登録者 12.3万人 ・ フランス料理

星野晃彦シェフによる料理系YouTubeチャンネルです。もともと東京・銀座で活動していましたが、現在は石川県金沢市の「ジャルダン ポール・ボキューズ」にシェフとして拠点を移しています。チャンネルでは、レストランで実際に提供しているフランス料理のレシピを忠実に紹介することをコンセプトとしており、これまでに100本以上の伝統的なフランス料理レシピを公開しています。日本語と英語で発信されており、国内外の視聴者に向けて情報を届けています。

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