#122 七面鳥と鴨のドディーヌ Dodine de dinde et canard 星野晃彦 |TERUHIKO HOSHINO

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Ingredients


フランス料理の伝統的な冷前菜「ドディーヌ」を、七面鳥・鴨・豚の3種のひき肉とフォアグラを使って仕上げるレシピです。ひき肉を氷水で冷やしながらよく捏ねて粘り気を出し、ラップとセルクルで筒状に成形します。65度のスチームコンベクションオーブン(ヴァプール)でゆっくり低温加熱することで、しっとりとジューシーな仕上がりになります。断面にフォアグラやピスタチオが美しく現れ、ドライフルーツのチャツネやエディブルフラワーとともに华やかに盛り付けます。

  • 下準備

    ミキサーのボウルを氷水であらかじめ冷やしておく。捏ねる際の摩擦熱でお肉の温度が上がると脂が分離するため、温度管理が仕上がりの要となる。

  • 捏ね方

    塩を最初に加えてひき肉をしっかり捏ねることでタンパク質が反応し、強い粘り気(エマルジョン)が生まれる。肉の色が白っぽくなるまで捏ねるのが目安。

  • 具材の切り方

    背脂は加熱しても形が残るため、大きすぎると口当たりが粗くなる。1cm角程度の小さめにカットしておくこと。

  • 混ぜ方

    つなぎとピスタチオを加えた後は捏ねすぎない。粗挽き肉の食感を残すため、全体が均一に混ざれば十分。

  • 成形

    ラップを2枚重ねてパテを広げ、中央にフォアグラを並べてロール状に巻く。ラップを巻き込まないよう注意し、空気を抜くため爪楊枝で穴を開けてから二重に包む。直径6cmのセルクルに通し、両端をキャンディ状に絞って筒形に整える。

  • 加熱

    65度に設定したスチームコンベクションオーブン(ヴァプール)で、芯温が65度になるまで約1〜1時間半加熱する。竹串を刺して唇に当て、温かさを感じるかどうかでも判断できる。

  • カット

    加熱後しっかり冷ましてから、セルクルをはめたままナイフを入れると断面が崩れず綺麗に仕上がる。

  • 盛り付け

    カットしたドディーヌに能登の塩とミニョネット(粗挽き黒胡椒)を振り、ドライフルーツのチャツネをのせ、エディブルフラワーやハーブ(マイクロセルフィーユ、アマランサス、菜の花、アリッシュなど)で彩る。

18点

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  1. 01

    ミキサーのボウルを氷水でよく冷やしておく。

  2. 02

    冷やしたボウルに鴨・七面鳥・豚の3種のひき肉を入れ、スパイスソルトを加えてミキサーで肉の色が白っぽくなり強い粘り気が出るまでしっかり捏ねる。

  3. 03

    粗く刻んだ七面鳥肉と鴨肉、1cm角にカットした背脂を加え、ミキサーで軽く混ぜ合わせたら一度止める。

  4. 04

    別のボウルに生パン粉・全卵・コニャック・ポルト酒・生クリームを合わせ、ゴムベラでよく混ぜてつなぎを作る。

  5. 05

    つなぎとピスタチオをひき肉のボウルに加え、全体が均一に混ざるまでミキサーで合わせる(捏ねすぎない)。

  6. 06

    作業台にラップを2枚少し重ねて広げ、パテを長方形に広げる。中央にフォアグラのテリーヌを一列に並べる。

  7. 07

    フォアグラを包み込むようにラップを手前から巻き上げ、ラップが肉に巻き込まれないよう注意しながら円筒形にまとめる。

  8. 08

    爪楊枝でラップに数か所穴を開けて空気を抜き、新しいラップで二重に包む。直径6cmのセルクルに通し、両端をキャンディ状にギュッと絞って形を整える。

  9. 09

    65度に設定したスチームコンベクションオーブン(ヴァプール)に入れ、芯温計を刺して中心温度が65度になるまで約1〜1時間半蒸す。

  10. 10

    加熱後、しっかりと冷ます(冷蔵庫で冷やすとカットしやすい)。

  11. 11

    セルクルをはめたまま包丁でカットし、断面を確認する(中央にフォアグラ、周囲にピスタチオや背脂が見える)。

  12. 12

    皿にドディーヌを盛り、能登の塩とミニョネットを振る。ドライフルーツのチャツネをのせ、エディブルフラワーやハーブで彩って仕上げる。

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※ 動画の内容をトピックごとに整理してまとめています。

伝統料理「ドディーヌ」への挑戦と豪華な食材たち

星野晃彦シェフが紹介するのは、フランスの伝統的な冷前菜「七面鳥と鴨のドディーヌ」です。ドディーヌとは、お肉を丸く筒状に成形して火を通した料理のこと。今回は七面鳥をメインに、鴨肉や豚肉を組み合わせて作ります。用意する食材は非常に豪華で、鴨・七面鳥・豚の3種類のひき肉に加え、食感のアクセントとなる粗挽きの鴨肉と七面鳥肉、そして背脂を使用します。さらに、味わいに深みを与えるフォアグラのテリーヌ、生クリーム、ピスタチオ、ポルト酒とコニャックを合わせたお酒、卵、生パン粉、そしてナツメグやグラニュー糖を調合した特製の塩を用意します。これらの食材が織りなす複雑で豊かな味わいの設計図を前に、シェフの丁寧な解説とともに調理がスタートします。

お肉を捏ねる極意:徹底した温度管理と粘り気の出し方

美しいドディーヌを作るための最初の重要なポイントは、お肉の温度管理です。星野シェフは、使用するミキサーのボウルを氷水であらかじめキンキンに冷やしておきます。お肉は捏ねる際の手の熱や摩擦熱で温度が上がると、脂が溶けて分離し、仕上がりの食感が悪くなってしまうからです。冷やしたボウルに3種類のひき肉(鴨、七面鳥、豚)を入れ、調合した塩を加えます。最初に塩を入れてしっかりと捏ねることで、お肉のタンパク質が反応し、強い粘り気(エマルジョン)が生まれます。ミキサーが回転するにつれて、お肉の色が白っぽく変化し、粘り気が出てくる様子が確認できます。手で捏ねる場合も同様に、ボウルの下に氷水を当てながら、お肉を温めないように手早く作業することがプロの仕上がりに近づくコツです。

具材の追加と、しっとり感を高める特製つなぎの準備

ひき肉に十分な粘り気が出たら、次のステップに進みます。ここに、粗く刻んだ鴨肉と七面鳥肉、そして小さめにカットした背脂を加えます。背脂は加熱しても形が残るため、大きすぎると口当たりがゴツゴツしてしまうので、1cm角程度に小さくカットしておくのがシェフのこだわりです。これらをミキサーで軽く混ぜ合わせたら、一度機械を止めます。次に、ドディーヌをしっとりとジューシーに仕上げるための「つなぎ」を別ボウルで作ります。生パン粉に卵1個を割り入れ、ポルト酒とコニャックを合わせた香り高いお酒、そして生クリームを加えます。これをゴムベラでよく混ぜ合わせることで、お肉全体の水分を保ち、焼き上がりのパサつきを防ぐ重要な役割を果たす特製のつなぎが完成します。

仕上げのミキシング:食感と香りを一体化させる合わせ技

先ほど作った特製のつなぎと、彩りと食感のアクセントとなるピスタチオを、お肉の入ったボウルにすべて投入します。ここからは、ミキサーを再び回して全体を一体化させていきますが、捏ねすぎないことが大切です。すでにひき肉のベースはしっかりと捏ねて粘り気が出ているため、ここでは追加した粗挽き肉やつなぎ、ピスタチオが全体に均一に混ざり合えば十分です。捏ねすぎてしまうと、せっかくの粗挽き肉の食感が失われてしまいます。全体が綺麗に混ざり合うと、ピンク色のお肉の中にピスタチオの緑色や背脂の白色が美しく散りばめられた、非常にリッチなパテのベースが完成します。お肉がしっかりと締まった状態になっていることを確認し、いよいよ成形の工程へと移ります。

美しい丸型に仕上げる、ラップとセルクルを使った成形術

ここからは、ドディーヌの象徴である美しい円筒形に成形するプロのテクニックが披露されます。作業台を綺麗に拭き、ラップを2枚少し重ねて広げます。その上に完成したパテをのせ、ゴムベラで綺麗な長方形に整えます。その中央に、適量にカットしたフォアグラのテリーヌを贅沢に一列に並べます。ラップの手前を持ち上げ、フォアグラを包み込むようにしてクルクルと丸めていきます。このとき、お肉の中にラップを巻き込まないよう細心の注意を払います。巻き終えたら、空気を抜くために爪楊枝などでラップに少し穴を開け、さらに新しいラップで二重に包んでしっかりと締めます。仕上げに、直径6cmのセルクル(リング型)に両端から通し、キャンディのように両端をギュッと絞ることで、隙間のない完璧な筒状に成形されます。

ヴァプールによる、旨味を逃さない絶妙な低温加熱

成形したドディーヌは、蒸気で加熱する「ヴァプール」という技法で火を入れていきます。星野シェフは、65度に設定したスチームコンベクションオーブンを使用します。お肉に急激に熱を通すと水分が抜けて硬くなってしまうため、65度という低温の蒸気でゆっくりと優しく加熱するのがポイントです。ドディーヌに芯温計を刺し、お肉の中心温度(芯温)が65度になるまでじっくりと加熱します。加熱時間の目安はおおよそ1時間から1時間半ほどです。芯温計がない場合は、竹串を刺して唇に当て、温かさを感じるかどうかで判断します。この丁寧な低温加熱によって、お肉の水分と旨味がしっかりと閉じ込められ、フォアグラの脂も溶け出すことなく、しっとりとした極上の質感に仕上がります。

華やかな盛り付け:能登の塩、ハーブ、特製チャツネ

加熱が終わり、しっかりと冷ましたドディーヌを仕上げていきます。まっすぐ綺麗にカットするために、セルクルをはめたままナイフを入れるのがシェフの裏技です。カットすると、断面の中央にフォアグラ、周囲にピスタチオや背脂が美しく現れます。お皿の真ん中にドディーヌを配置し、まずは能登の塩とミニョネット(粗挽き黒胡椒)を振って味を引き締めます。その上に、プルーン、いちじく、アプリコットをブレンドして作った甘酸っぱい「ドライフルーツのチャツネ」をのせます。さらに、マイクロセルフィーユ、アマランサス、黄色い菜の花のお花、アリッシュなどのカラフルなエディブルフラワーやハーブを周囲にあしらいます。まるで絵画のように美しく、華やかな一皿が完成します。

至福の試食:優しいお肉の旨味とワインを呼ぶ味わい

完成したドディーヌを星野シェフが実食します。ナイフを入れると、しっとりとしたお肉の柔らかさが伝わってきます。一口食べたシェフは「うまい!」と思わず笑みをこぼします。メインが七面鳥と鴨なので、全体的に非常にあっさりとした優しい味わいに仕上がっており、そこにフォアグラの濃厚なコクと、特製チャツネのフルーティーな甘酸っぱさが絶妙に絡み合います。添えられたハーブやお花と一緒に食べることで、爽やかな香りが加わり、さらに美味しさが引き立ちます。「これは本当にワインが進む味わいですね」とシェフ。フォアグラなしでシンプルに作っても十分に美味しく、冷蔵庫に常備しておけば、急なおもてなしやパーティーの冷前菜として大活躍する、家庭でもぜひ挑戦してほしい本格フレンチです。

星野晃彦シェフ Teruhiko Hoshino

星野晃彦シェフ Teruhiko Hoshino

登録者 12.3万人 ・ フランス料理

星野晃彦シェフによる料理系YouTubeチャンネルです。もともと東京・銀座で活動していましたが、現在は石川県金沢市の「ジャルダン ポール・ボキューズ」にシェフとして拠点を移しています。チャンネルでは、レストランで実際に提供しているフランス料理のレシピを忠実に紹介することをコンセプトとしており、これまでに100本以上の伝統的なフランス料理レシピを公開しています。日本語と英語で発信されており、国内外の視聴者に向けて情報を届けています。

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