#112 フォアグラのフォンダンとクレームブリュレ Foie Gras Fondant & Crème Brûlée 星野晃彦|TERUHIKO HOSHINO

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Ingredients


テリーヌフォアグラの端切れを無駄なく活用したプロの応用レシピ。卵・牛乳・生クリーム・フォアグラをバーミックスで攪拌し、94℃で10分間ヴァプール(蒸し調理)して仕上げます。一つはカソナードをかけてクレームブリュレに、もう一つは冷たいトウモロコシのスープを合わせた冷製として、二つの仕上げ方を紹介。ポール・ボキューズも愛したフォアグラとトウモロコシの組み合わせが特徴です。

  • 攪拌
    • バーミックスを使用し、空気を入れすぎないようにしながら、フォアグラが完全に液体に溶け込んで滑らかになるまで攪拌する
  • 味付け
    • 塩は3本指でひとつまみ程度加え、ぼやけない味になるよう塩辛くなる手前のギリギリのラインまで効かせることが重要
  • 材料の順序
    • 生クリームは最後に加える
    • 先に混ぜると攪拌時に泡立ちすぎてしまう
  • 濾し加工
    • シノワや網でしっかりとパッセ(濾す)することで、卵の殻やフォアグラの筋を完全に取り除き、口当たりのなめらかさが生まれる
  • 加熱調理
    • ラップは表面に触れないようにピンと張ってかけ、94℃で10分間ヴァプール(蒸す)
    • 蒸し上がったらすぐにラップを剥がす
  • 表面処理
    • 流し込み後、バーナーで軽く火を当てて気泡を消すことで、蒸し上がりの表面が美しく滑らかになる
9点

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フォアグラのフォンダン(基本)

  1. 1

    卵と牛乳でベースを作る

    ボウルに卵1個を割り入れ、牛乳を加えて軽く混ぜ合わせます。

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    バーミックスで攪拌する

    細かくカットしたテリーヌフォアグラを卵と牛乳の液に加え、葉型の刃を装着したバーミックスを使用。フォアグラが完全に液体に溶け込み、全体が滑らかになるまでしっかり攪拌します。この時点で味見をして、ベースの風味を確認できます。

    空気を入れすぎないフォアグラが完全に溶け込むまで攪拌
  3. 3

    塩で味を調える

    3本指でひとつまみ程度の塩を加え、しっかり混ぜ合わせます。ぼやけた味にならないよう、塩辛くなる手前のギリギリのラインまで丁寧に決めることが重要です。

    塩辛くなる手前のギリギリのラインまで効かせる一度に少量ずつ加えて調整
  4. 4

    生クリームを加える

    塩を加えて全体の味が決まったことを確認してから、最後の仕上げとして生クリームを加えて優しく混ぜ合わせます。

    最後に加えることで泡立ちを抑制
  5. 5

    パッセ(濾す)作業

    シノワや網を使ってアパレイユをしっかり濾します。ゴムベラを使い、ボウルに残ったフォアグラの旨味を余すことなく濾し取ります。スプーンの先に残ったアパレイユを舐めて最終的な味の確認をします。

    ゴムベラを使い旨味を逃さない卵の殻やフォアグラの筋を完全に取り除く
  6. 6

    器に流し込む

    ブリュレ皿に40~50cc、深皿に20cc程度流し込みます。表面に浮いている気泡をバーナーで軽く焼いて消します。

    気泡をきれいに消すことで表面が美しくなる
  7. 7

    ラップをかけて蒸す

    ラップをピンと張るようにかけ、スチームコンベクションオーブンに入れて94℃で10分間ヴァプール(蒸す)します。

    ラップがたるまないようピンと張る94℃×10分間
  8. 8

    冷やす

    蒸し上がったらすぐにラップを剥がし、しっかり冷まします。ラップをかけたままにするとラップが内側に落ちて表面を傷つけてしまいます。

    蒸し上がったらすぐにラップを剥がす

フォアグラのクレームブリュレ(ブリュレ版の仕上げ)

  1. 1

    カソナードをかけてキャラメリゼ

    冷えたフォンダンの表面にサトウキビ糖であるカソナードをたっぷり振り、余分な砂糖を落としてからバーナーで一気にキャラメリゼします。

    バーナーで一気にキャラメリゼ
  2. 2

    冷蔵庫で冷やして完成

    これを一度冷蔵庫で冷やし、表面をパリパリに固めれば「フォアグラのクレームブリュレ」の完成です。

フォアグラのフォンダン冷製スープ仕立て(スープ版の仕上げ)

  1. 1

    冷製トウモロコシのスープを注ぐ

    冷やしたフォンダンが入った深皿に、冷たく冷やしたトウモロコシのスープをたっぷり上からかけます。トウモロコシとフォアグラはポール・ボキューズも愛した最高の組み合わせです。

  2. 2

    彩りと食感を添えて完成

    クルトンと彩りのパセリを添えて完成です。

この料理が美味しくなる理由

卵の熱凝固特性を利用し、フォアグラの脂質や乳製品を優しく加熱・凝固させることで、なめらかなフォンダンが形成されます。また、ブリュレ版ではカソナードを加熱することでカラメル化が起き、香ばしさと苦味が加わります。フォアグラの豊かなうま味とコクに、カラメルの甘味や苦味が重なることで、五味のバランスが整い、味わいに奥行きが生まれます。

温度帯・加熱反応五味・六味のバランス

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※ 動画の内容をトピックごとに整理してまとめています。

金沢での新たなスタートと今回のテーマ

皆様こんにちは。ジャルダン ポール・ボキューズで料理長をしております星野晃彦です。実は去年まで東京の銀座にあるブラッスリーで料理長をしておりましたが、2024年からこちらの石川県金沢市に異動してまいりました。YouTubeでもこれまで通りフランス料理の作り方をお届けしていきますが、これからはトレンドや盛り付け、ちょっと変わったアレンジなども取り入れ、違った角度からご紹介できればと思っています。さて、今回のテーマは前回の応用編としてフォアグラのフォンダンとクレームブリュレを作ります。前回作ったテリーヌフォアグラの端切れやクズ、形の悪くなってしまった部分を無駄なく美味しく活用するプロの技をご紹介します。材料は卵、牛乳、生クリーム、そしてフォアグラと非常にシンプルです。まずはボウルにを1個割り入れ、そこに牛乳を加えて軽く混ぜ合わせておきます。

バーミックスを使った滑らかなアパレイユ作り

卵と牛乳を合わせた液(アパレイユ)の中に、細かくカットしたテリーヌフォアグラを加えます。今回は卵1個分という非常に少ない分量で作るため、通常のミキサーでは刃が空回りしてうまく回りません。そこで、今回は葉型の刃を装着したバーミックスを使用します。バーミックスをボウルに差し込み、フォアグラが完全に液体に溶け込んで全体が滑らかになるまでしっかりと攪拌していきます。この時のポイントは、余計な空気を入れすぎないようにすることです。空気が入りすぎると仕上がりに気泡ができてしまい、口当たりが悪くなってしまいます。テリーヌフォアグラにはすでに火が入っているため、この攪拌した状態のままでも味見をすることができます。まずはこの段階で一度スプーンを使って味を見て、ベースとなる風味を確認します。

味をぼけさせない塩加減と生クリームのタイミング

味見をしてみると、フォアグラの濃厚な旨味は感じられますが、少し塩気が弱い印象です。そこでを加えて味を調えます。3本指でひとつまみ程度の塩を加え、しっかりと混ぜ合わせます。このお料理は一度にたくさん食べるものではないため、ぼやけた味にならないよう、しょっぱくなる手前のギリギリのラインまでしっかりと塩を決めることが非常に重要です。ストライクゾーンを狙うように、きっちりと塩を効かせましょう。そして、ここで重要なのが生クリームを加えるタイミングです。最初から生クリームを一緒に混ぜてしまうと、攪拌する際に余計に泡立ってしまう原因になります。そのため、塩を加えて全体の味がしっかりと決まったことを確認した後に、最後の仕上げとして生クリームを加え、優しく混ぜ合わせるのがプロのこだわりです。

パッセ(濾す)作業で極上の口当たりを実現する

味が決まったアパレイユを、今度はシノワや網を使ってしっかりとパッセ(濾す)していきます。ゴムベラを使い、ボウルに残ったフォアグラの旨味を余すことなくきれいに濾し取ります。このパッセという作業は、非常に地味ですが仕上がりのクオリティを左右する極めて重要な工程です。万が一、卵の殻の破片や、フォアグラの中に残っていた細かな筋などがあっても、この段階で完全に取り除くことができます。これによって、口に入れた瞬間にすっと溶けるような、極上になめらかな質感のフォンダンが生まれるのです。濾し終わった後、スプーンの先に少しだけ残ったアパレイユを舐めて最終的な味の確認を行います。塩加減がピタッと決まり、フォアグラの濃厚なコクが引き立つ完璧な味わいに仕上がりました。

丁寧な器への流し込みとスチームでの蒸し調理

今回は2パターンの仕上げ方をするため、異なる2種類のお皿を用意しました。1つは表面積が広くて背の低いブリュレ皿で、こちらには40〜50ccほど流し込みます。もう1つは中央が少し窪んでいる深皿で、こちらには20ccほど流し込みます。流し込んだ表面に少し気泡が浮いているので、バーナーの火を軽く当てて泡をきれいに消しておきます。こうすることで、蒸し上がりの表面が美しく滑らかになります。次に、お皿にラップをかけていきます。この時、ラップがたるんでアパレイユの表面に触れてしまうと、その部分が凹んで仕上がりが悪くなってしまうため、ピンと張るように注意してかけます。準備ができたらスチームコンベクションオーブン(蒸し器)に入れ、94℃で10分間ヴァプール(蒸す)していきます。

フォアグラのブリュレと冷製スープの2種の仕上げ

蒸し上がったらすぐにラップを剥がします。ラップをかけたままにしておくと、冷める過程でラップが内側に落ちて表面を傷つけてしまうからです。この状態で一度しっかりと冷まします。1つ目のブリュレ皿は、冷えたフォンダンの表面にサトウキビ糖であるカソナードをたっぷりと振り、余分な砂糖を落としてからバーナーで一気にキャラメリゼします。これを一度冷蔵庫で冷やし、表面をパリパリに固めれば「フォアグラのクレームブリュレ」の完成です。もう1つの深皿には、冷たく冷やしたトウモロコシのスープを上からたっぷりと注ぎます。トウモロコシとフォアグラは、偉大なシェフであるポール・ボキューズ氏も愛した最高の組み合わせです。仕上げにサクサクとした食感のクルトンと、彩りのパセリを添えて完成です。

星野晃彦シェフ Teruhiko Hoshino

星野晃彦シェフ Teruhiko Hoshino

登録者 12.3万人 ・ フランス料理

星野晃彦シェフによる料理系YouTubeチャンネルです。もともと東京・銀座で活動していましたが、現在は石川県金沢市の「ジャルダン ポール・ボキューズ」にシェフとして拠点を移しています。チャンネルでは、レストランで実際に提供しているフランス料理のレシピを忠実に紹介することをコンセプトとしており、これまでに100本以上の伝統的なフランス料理レシピを公開しています。日本語と英語で発信されており、国内外の視聴者に向けて情報を届けています。

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