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【原価公開】サンマの握り1貫の原価と売値を発表!寿司職人がリアルに解説

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Ingredients

秋が旬のさんまを使った握り寿司の製造工程を、原価と売値を公開しながら詳細に解説。ウロコ取り・大名おろし・腹骨処理・塩脱水・骨抜きといった下処理の技法と、醤油炙りによる香ばしい仕上げ、優しい握りのコツを紹介。原価1尾550円から1貫410円での提供となる、プロの寿司職人による実践的なレシピです。

  • 下準備
    • ウロコとヌメリは包丁を横にスライドさせるように優しく取り、皮の剥げを防ぐ
  • 下準備
    • 内臓処理は短時間で行い、鮮度低下を防ぐ
    • 血合いは包丁で削り取り、アニサキスなど寄生虫の有無を確認
  • 下準備
    • 水分はリードペーパーで入念に拭き取り、腐敗を防ぐ
  • 下準備
    • 大名おろし前に腹ビレを取り除くと、初心者でも失敗しにくい
  • 下準備
    • 腹骨は長い包丁で一気におろすと綺麗に仕上がる
  • 下準備
    • 塩を振って15分程度脱水させ、余分な水分をペーパーで拭き取り旨味を凝縮
  • 下準備
    • 骨抜きは親指と人差し指で身を挟みながら行うと、骨の位置が分かりやすく効率的
  • 調理
    • 飾り包丁を真ん中に1本、横からも細かく入れると、万が一残った骨も食べやすくなる
  • 調理
    • 醤油炙りはお握り直前に行い、香りをお客様に最大限に感じてもらう
  • 調理
    • 握りは強く握らず優しく丁寧に、さんまの繊細な皮を傷つけない
4点

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  1. 1

    ウロコとヌメリを取る

    包丁を横にスライドさせるように優しくウロコとヌメリを取ります。強くやりすぎると皮が剥げてしまうため、力を入れずに丁寧に行うことが重要です。

    包丁を横に優しくスライド強く押さえない皮の剥げを防ぐ
  2. 2

    頭を落とし内臓を処理する

    頭を落とし、内臓を取り出します。さんまに触る時間が長いと手の体温で鮮度が落ちるため、短時間でスピーディーに行うのがポイント。お腹の中の血合いを包丁で削り取り、アニサキスなど寄生虫がないか目視で確認します。

    スピーディーに処理する鮮度低下を防ぐ寄生虫の有無を確認
  3. 3

    水分を拭き取る

    水洗い後、リードペーパーなどで入念に水分を拭き取ります。水分は魚が傷んで腐る大きな原因となるため、お腹の中までしっかり拭き取ることが大切です。

    入念に水分を拭き取るお腹の中まで丁寧に腐敗を防ぐ
  4. 4

    腹ビレを取り除く

    大名おろしを行う前に、さんま特有の腹ビレをあらかじめ取り除きます。このヒレに包丁が引っかかるのが失敗の原因になりやすいため、初心者は先に外しておくのがおすすめです。

    大名おろし前に取り除く初心者向けのコツ
  5. 5

    大名おろしで三枚卸にする

    尻尾側に少し包丁を入れてから、背骨の上に沿って包丁を滑らせ、一気に尻尾側へスライドさせておろします。

    背骨に沿って滑らせる一気に引く少し身がえぐれてもOK
  6. 6

    腹骨を取り除く

    さんまの腹骨は縦に長いため、長い包丁を使って何度も往復させずに一気におろすのが綺麗に仕上げるコツです。

    長い包丁を使う一気におろす複数往復しない
  7. 7

    塩を振って脱水させる

    さんまの身に塩を少し強めに振り、バットを斜めに立てかけて脱水された水分が下に流れ落ちるよう工夫します。15分程度放置した後、リードペーパーで余分な水分をしっかり拭き取り旨味を凝縮させます。

    15分程度放置斜めに立てかける旨味を凝縮させる
  8. 8

    骨抜きで残った骨を取る

    親指と人差し指でさんまの身を挟みながら骨抜きを使って残った骨を抜きます。リズムよくスムーズに抜くことができます。最後に指で触って骨が残っていないか確認します。

    身を挟みながら行うリズムよく抜く指で確認
  9. 9

    大根おろしを準備する

    さんまの握りに合わせる薬味として大根おろしを準備します。さんま1尾に対して大根1/6程度の分量を用意。大根おろしはさんまに最も良く合う王道の組み合わせです。

    大根1/6程度の分量
  10. 10

    ネタ切りと飾り包丁を入れる

    尻尾に近い部分は筋が多いため除き、一番美味しい部分だけを握りに使用します。ネタ切り後、身の真ん中に1本飾り包丁を入れ、横からも細かく包丁を入れます。万が一残った骨があっても食べやすくなります。

    尻尾近くは除く真ん中に飾り包丁1本横からも細かく切る
  11. 11

    醤油炙りをする

    ネタ切りしたさんまを皿に並べ、醤油をつけたハケで表面に薄く醤油を塗ります。ガスバーナーで表面がカリッと香ばしくなるまで一気に炙ります。お握り直前に炙ることで、香りがふわっと広がります。

    直前に炙る表面をカリッと香ばしく一気に炙る
  12. 12

    優しく握る

    炙ったさんまをシャリの上に乗せ、力を入れすぎないで優しく丁寧に握ります。強く握りすぎるとさんまの繊細な皮が剥がれて見た目が台無しになります。

    力を入れすぎない優しく丁寧に握る皮を傷つけない
  13. 13

    仕上げをする

    握ったシャリの上に大根おろしを可愛らしく乗せ、仕上げに醤油を少し塗れば完成です。1貫あたり売値は税込410円となります。

    大根おろしを乗せる醤油を塗る
この料理が美味しくなる理由

サンマに塩を振ることで、浸透圧により余分な水分や生臭み成分が引き抜かれ、身が引き締まるとともに旨味が凝縮されます。また、サンマに豊富に含まれるイノシン酸と、調味料である醤油に含まれるグルタミン酸が合わさることで、うま味の相乗効果が働き、口の中でより強い旨味と深い味わいを感じることができます。

水分コントロールうま味成分

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※ 動画の内容をトピックごとに整理してまとめています。

さんまのウロコ取りと鮮度を保つ内臓処理

秋の味覚である さんま を使った握り寿司を作っていきます。今回使用するさんまは、原価で1尾あたり税込 550円 です。まずはさんまのウロコとヌメリを包丁で優しく取っていきます。この時に強くやりすぎると皮が剥げてしまい、剥げたときはなんとも言えない悲しい気持ちになるので、力を入れずに包丁を横にスライドさせるように丁寧に行いましょう。次に頭を落として内臓を取り出します。まな板は汚れますが、ここは流れ作業でスピーディーに行うのがポイントです。さんまに触る時間が長ければ長いほど、手の体温などで鮮度が落ちてしまうため、短時間で処理することが重要になります。内臓を取り出したら、お腹の中にある血合いを包丁で削り取ります。この時、アニサキス などの寄生虫がいないか、お腹の中に異変がないかを必ず目視で確認するようにしてください。

水分の徹底的な拭き取りと大名おろしのコツ

水洗いが終わったら、さんまの水分を リードペーパー などで入念に拭き取ります。水分は魚が傷んで腐る大きな原因になるため、お腹の中までしっかりと拭き取ることが大切です。綺麗に拭き取れたら、さんま特有の捌き方である 大名おろし に入ります。大名おろしを綺麗に行うための最大のコツは、捌く前に 腹ビレ をあらかじめ取り除いておくことです。料理教室などで多くの生徒さんを指導してきた経験から、このヒレに包丁が引っかかって失敗してしまうケースが非常に多いことが分かりました。慣れればヒレを外さなくても捌けますが、初心者は先に外しておくのがおすすめです。少し身がえぐれてしまっても、後で腹骨を取る際に形を整えられるので心配いりません。尻尾側に少し包丁を入れてから、背骨の上に沿って包丁を滑らせ、一気に尻尾側へスライドさせておろしていきます。

丁寧な腹骨取りと塩による脱水、骨抜き作業

おろしたさんまの 腹骨 を取り除いていきます。さんまの腹骨は縦に長いため、長い包丁 を使って、何度も包丁を往復させずに一気におろすのが綺麗に仕上げるコツです。次に、さんまの身に 塩 を振って 脱水 させていきます。さんまは塩を振って焼くのが一般的な魚なので、少し強めに塩を振っても問題ありません。塩を振り終えたら、バットなどを斜めに立てかけて、脱水された水分が下に流れ落ちるように工夫し、そのまま 15分程度 放置します。時間が経ったらリードペーパーの上にさんまを乗せ、余分な水分をしっかりと拭き取って旨味を凝縮させます。その後、骨抜き を使って残った骨を抜いていきます。親指と人差し指でさんまの身を挟みながら行うと、骨の位置が分かりやすくリズムよくスムーズに抜くことができます。最後に指で触って骨が残っていないか確認します。

万能の薬味「大根おろし」とこだわりのネタ切り

さんまの握りに合わせる薬味として、今回は 大根おろし を準備します。分量はさんま1尾に対して 大根1/6 程度です。さんまに合う薬味は色々ありますが、やはり大根おろしが最も万人に愛される王道の組み合わせです。少し変わった食材を使って独創性を出すのも面白いですが、素材が良い時こそ王道の組み合わせで提供することで、素材本来の美味しさをお客様に一番に感じていただけます。薬味ができたら、さんまの ネタ切り を行います。尻尾に近い部分は筋が多くて口当たりが気になるため、私のお店ではお客様には提供せず、自分で食べるようにしています。一番美味しい良い部分だけを握りに使います。ネタ切りをしたら、身の真ん中に1本 飾り包丁 を入れ、さらに横からも細かく包丁を入れていきます。さんまの骨は長いため、万が一骨が残っていた場合でも、この 骨切り を施しておくことで安心して召し上がっていただけます。

香ばしい醤油炙りと皮を剥がさない優しい握り

今回はさんまを 醤油炙り に仕上げていきます。ネタ切りしたさんまを炙り用の皿に並べ、醤油をつけたハケで表面に薄く醤油を塗ります。そして ガスバーナー を使い、表面がカリッと香ばしくなるまで一気に炙っていきます。お寿司を握る直前に炙ることで、お出しした瞬間に醤油の香ばしい良い香りがふわっと広がり、お客様に五感で楽しんでいただけます。炙りが終わったら、いよいよ握りの工程です。さんまを握る時の注意点は、力を入れすぎて強く握らないことです。強く握りすぎると、さんまの繊細な皮が剥がれて見た目が台無しになってしまうため、優しく丁寧に握ることを意識してください。飾り包丁の入れ方ひとつで、同じさんまであっても見た目の印象がガラリと変わるため、非常に研究しがいのある面白いポイントです。握ったシャリの上に、先ほどの大根おろしを可愛らしく乗せ、仕上げに醤油を少し塗れば完成です。

さんまの握り1貫の売値発表と高級魚への変化

最後に、今回作ったさんまの握りの売値を発表します。原価1尾税込 550円 のさんまから、尻尾を除いて4貫の握りを取る計算で、当店での売値は1貫あたり税込 410円 とさせていただいています。もちろん、お店の立地やブランディング、固定費などの違いによって価格設定は様々であり、1貫 1000円以上 で提供する高級店もあります。さんまは下処理や骨抜きに非常に手間がかかる上に、仕入れたその日が一番美味しく、日持ちが全くしない非常にデリケートなネタです。かつては庶民の味として親しまれていたさんまですが、近年は仕入れ値も高騰し、すっかり 高級魚 の仲間入りを果たしてしまいました。手間暇をかけて丁寧に仕込んださんまの握りは、口の中でとろけるような脂の旨味と炙った醤油の香ばしさが合わさり、まさに秋にしか味わえない至高の1貫と言えます。

蒼の鮨 sushi-chef ao

蒼の鮨 sushi-chef ao

登録者 3.2万人 ・ 和食/寿司

消防士から寿司職人へ転身し、独立後6年連続で黒字経営を続けている寿司職人が運営するチャンネルです。寿司の技術・レシピ・仕込みの考え方に加え、修業や独立の実情、店舗経営についても自身の経験をもとに発信しています。寿司職人を目指す方や技術を深めたい方を主な対象としており、技術・レシピ・経営の三つを柱としたコンテンツを展開しています。オンライン講座「江戸前寿司学校」も運営しており、江戸前寿司の技術から独立後の経営知識まで体系的に学べる環境を提供しています。

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