Recipe
アサリは入れるな!基本の【アクアパッツァ】永久保存版|イタリアの作り方
Ingredients
- 鯛の切り身2切れ
- 塩適量
- ミニトマト6個
- にんにく1かけ
- イタリアンパセリ適量
- オリーブオイル大さじ2
- 水100~120cc
「アクアパッツァ」とは
南イタリア・ナポリ沿岸発祥のアクアパッツァを、本場イタリアの調理法で再現。日本で一般的なアサリ入りとは異なり、鯛の切り身・ミニトマト・水だけで、魚本来の旨味とトマトの甘みを活かしたシンプルな一皿。皮をパリッと焼く技法や強火での煮詰めといった重要なポイントを丁寧に解説します。
タイムスタンプ
「アクアパッツァ」を美味しく作るコツ
-
下準備
- 鯛の水分をペーパーで拭き取り、身側に強めの塩を打つ
- アサリを使わないイタリア式では通常の2倍程度強めに塩をすることが重要
-
下準備
- ミニトマトを半分に切り、強めの塩をして5~10分置き、浮き出た水分をペーパーで拭き取り旨味を凝縮させる
-
火加減
- フライパンをコールドスタート(冷たい状態)で鯛の皮面を下に置き、中火で加熱
- 焼き始めの最初の数十秒は身をフライパンに押し付けて反り返りを防ぐ
-
焼き方
- 中火で皮面を揚げ焼きにするようなイメージで焼く
- 弱火だと蒸されて皮がパリッと仕上がらないため注意
-
火加減
- 身の側面が白くなり香ばしい香りがしたら返す
- ひっくり返した直後に、ミニトマトを断面を下にして敷き詰める
-
加水と煮込み
- トマトの香りがしてきたら水約120ccを一気に加える
- 強火で沸騰させたら蓋をして中火の強火で約30秒蒸し煮にする
-
仕上げ
- 蓋を開けたら強火で煮汁をスプーンで魚に回しかけながら、煮詰める
- アクアパッツァ(acqua pazza)の名前の通り『荒れ狂う水』をイメージして強火をキープ
-
味付け
- 煮詰まる段階で塩をひとつまみ加えて味を調える
- 油と水分が乳化してトロッとしたソース状になったら完成
-
仕上げ
- 最後に仕上げのオリーブオイルと刻んだイタリアンパセリを加え、フライパンを優しく揺すってソースを一体化させる
「アクアパッツァ」の材料
7点※ 材料名をタップするとAmazonで関連商品を探せます
「アクアパッツァ」の作り方・手順
- 1
鯛の切り身をパックから出し、ペーパーで水分を拭き取る
- 2
鯛の身側に強めの塩を打つ(皮面には塩をしない)
- 3
ミニトマトを半分に切り、強めの塩をして5~10分置く
- 4
浮き出たトマトの水分をペーパーで拭き取る
- 5
フライパンにオリーブオイル大さじ1と潰したにんにくを入れる
- 6
フライパンが冷たい状態で、鯛の皮面を下にして並べる
- 7
中火にかけ、焼き始めの最初の数十秒は身をフライパンに押し付ける
- 8
中火で皮面を揚げ焼きにするようにじっくり焼く
- 9
身の側面が白くなり香ばしい香りがしたら鯛をひっくり返す
- 10
焦げそうになったにんにくは魚の身の上に避難させる
- 11
ミニトマトを断面を下にしてフライパンの空いたスペースに敷き詰める
- 12
トマトのいい香りがしてきたら、水約120ccを一気に加える
- 13
強火で沸騰させたら蓋をして、中火の強火で約30秒蒸し煮にする
- 14
蓋を開け、強火で煮汁をスプーンで魚に回しかけながら煮詰める
- 15
煮詰まる段階で塩をひとつまみ加えて味を調える
- 16
油と水分が乳化してトロッとしたソース状になったら火を止める
- 17
にんにくを取り除く(お好みで残しても可)
- 18
仕上げのオリーブオイルと刻んだイタリアンパセリを加える
- 19
フライパンを優しく揺すってソースを一体化させる
- 20
お皿に盛り付けて完成
料理の科学
塩による脱水で鯛とトマトの余分な水分を除き、旨味を凝縮させています。鯛の皮目をじっくり焼くことでメイラード反応による香ばしさが生まれ、鯛のイノシン酸とトマトのグルタミン酸による相乗効果で豊かなうま味が引き出されます。さらに、強火で加熱し水分とオリーブオイルを激しく対流させることで、ソースが乳化して一体感のある濃厚な味わいになります。
「アクアパッツァ」の詳しい解説
※ 動画の内容をトピックごとに整理してまとめています。
アクアパッツァの歴史と本場イタリアの基本
今回はイタリア料理の基本として、シンプルで奥深いアクアパッツァを作っていきます。この料理は南イタリアのカンパニア州、ナポリ沿岸が発祥の地です。昔は地元の漁師さんたちが、獲れたての魚と海水、そしてにんにくやオリーブオイルだけで即興で作っていたと言われています。まさに海の恵みをそのまま味わう、漁師の豪快なスープだったわけですね。今回は、日本でよく知られている具だくさんなスタイルではなく、本場イタリアで最もポピュラーに作られている、魚本来の味わいをストレートに引き出すシンプルなやり方をご紹介します。材料は真鯛の切り身、ミニトマト、パセリ、にんにく、オリーブオイル、塩、そして水だけ。余計なものは一切入れず、素材の力を最大限に活かして仕上げていきます。
日本独自に進化したレシピとの決定的な違い
本来の本場イタリアのアクアパッツァは、魚丸々一尾に海水、にんにく、オリーブオイルだけで作るのが最もベーシックな本質です。今回は家庭で作りやすいように真鯛 of 切り身を使い、旨味を補うためにミニトマトと香りのパセリを加えます。一方で、日本の家庭やレストランでよく見かける、アサリやドライトマトがたっぷり入ったスープ仕立てのレシピは、実は日本におけるイタリア料理の先駆者である『リストランテ アクアパッツァ』の日高良実シェフが、日本人の好みに合わせて独自に進化させた素晴らしい形なんです。今回はその日本式ではなく、アサリを使わずに魚とトマトの旨味だけで勝負する、イタリア現地のシンプルかつダイレクトな調理法に、私なりのこだわりをプラスして作っていきます。
旨味を凝縮させるための丁寧な下ごしらえ
シンプルな料理だからこそ、下ごしらえが仕上がりを大きく左右します。まずはスーパーで買ってきた真鯛の切り身をパックから出し、ペーパーで余分な水分をしっかりと拭き取ります。冷凍解凍された魚は水分が多く、これが臭みの原因になるからです。次に、皮面はパリッと焼きたいので塩はせず、身側にだけ強めに塩を打ちます。日本のアサリ入りスープ仕立てなら塩は控えめで良いのですが、水だけで煮詰めるイタリア式では、塩が足りないとぼやけた味になってしまいます。いつもより「2倍」くらい強めに塩をするのが最大のポイントです。同様に、半分に切ったミニトマトにも強めの塩をして水分を引き出します。この状態で5〜10分ほど置き、表面に浮き出てきた水分を再びペーパーでしっかりと拭き取ることで、旨味がギュッと凝縮されます。
魚を反らせないためのコールドスタート
調理に入りますが、ここでもプロの技が光ります。フライパンにオリーブオイルを大さじ1杯程度と、潰したにんにくを入れます。通常のパスタ料理などでは、火にかけてにんにくの香りを十分に引き出してから次の食材を入れるのが一般的ですが、今回は違います。フライパンの温度が上がりすぎた状態で魚を入れると、皮が急激に縮んで反り返ってしまい、きれいに焼けなくなってしまうのです。そのため、まだフライパンが冷たい状態(コールドスタート)で、鯛の皮面を下にして並べます。そこから中火にかけ、にんにくの香りを油に移しながら、魚と一緒に温度を上げていきます。焼き始めの最初の数十秒だけ、ヘラなどで魚の身を優しくフライパンに押し付けるようにしてあげると、皮が反り返るのを防ぎ、均一に熱を通すことができます。
パリッと香ばしく仕上げる揚げ焼きのコツ
火加減は中火をキープし、フライパンを少し傾けながら、溜まった油で皮面を「揚げ焼き」にするようなイメージでじっくりと焼いていきます。ここで弱火にしてしまうと、魚から出た水分で身が蒸されてしまい、皮がパリッと仕上がらず、きれいな焼き色もつきません。皮面を焼いていると、身の側面が下から徐々に白くなってきます。この白さが上がってきて、フワッと香ばしい香りが漂ってきたらひっくり返す絶好のタイミングです。一緒に炒めているにんにくは、焦げそうになったら魚の身の上に避難させて焦げ付きを防ぎましょう。皮面をめくってみて、うっとりするような美しいきつね色の焼き色がついていれば大成功です。このパリッとした皮の香ばしさが、スープに極上の風味をプラスしてくれます。
旨味を引き出すトマトの焼き付けと加水
魚をひっくり返したら、すぐに半分に切ったミニトマトを断面を下にしてフライパンの空いたスペースに敷き詰めます。トマトの断面を少し焼き付けることで、甘みと旨味を活性化させるのです。トマトのいい香りがしてきたら、ここで一気に水を約120cc加えます。アサリなどの出汁を使わない代わりに、この鯛の旨味とトマトの甘みを水の中にしっかりと溶け出させていくのがイタリア流です。一度強火でしっかりと沸騰させたら、蓋をして中火の強火で約30秒間蒸し煮にします。この短い蒸し時間の間に、魚の身にふっくらと熱が通り、同時にトマトが柔らかくなって極上のスープのベースが出来上がります。蓋を開けると、すでに魚とトマトから出た美しい黄金色のスープがフライパンの中に広がっています。
荒れ狂う水!強火で煮詰めるソースの乳化
蓋を開けたら、ここから一気に仕上げへと向かいます。実は『アクアパッツァ』という言葉は、イタリア語で『acqua(水)』と『pazza(狂った、暴れる)』を意味しています。つまり、荒れ狂う海のように強火でグツグツと煮立たせる様子が、この料理の名前の由来なのです。強火で煮汁をスプーンで魚の身に回しかけながら、水分をどんどん詰めていきます。アサリの塩気がないため、ここで塩をひとつまみ加えて味を調えます。にんにくは本場に倣ってここで取り除きますが、お好みで残しても構いません。スープが煮詰まり、鯛の脂やオリーブオイルと水分が混ざり合って、トロッとした濃厚なソース状に乳化してきたら火を止めます。最後に仕上げのオリーブオイルと、刻んだパセリを加えてフライパンを優しく揺すり、ソースを完全に一体化させます。
実食!アサリなしでも濃厚な魚の旨味に感動
お皿に美しく盛り付けて、いよいよ実食です。スプーンで身を崩すと、強火で一気に炊き上げたとは思えないほど、身がホワホワでジューシーな仕上がりに驚かされます。皮面をパリッと香ばしく焼き上げているため、魚特有の生臭さは一切なく、鯛本来の上品な旨味がダイレクトに口いっぱいに広がります。そして何より、アサリを使っていないにもかかわらず、煮詰めたスープは驚くほど濃厚で、トマトの爽やかな酸味と甘みが絶妙に調和した極上のソースになっています。日本式のアサリを使ったスープ仕立ても素晴らしいですが、このイタリア式のシンプルな調理法は、素材それぞれの個性がより鮮明に伝わります。貝が手に入らない時でも、魚とトマトさえあれば極上のディナーが作れる、まさに永久保存版のレシピです。
ファビオ飯 /イタリア料理人の世界について
ファビオ飯 /イタリア料理人の世界
登録者 131万人
こんにちは、シェフのファビオです! 世界と時差のない“いまのイタリア料理”を。 イタリアと料理を愛し続けてきた僕だからこそ届けられる世界を。 著書📚 『SALSA』ソースの世界 (玄光社) 他4冊 主な活動実績 ◆「FIAT」公式アンバサダー(2023年8月〜1年間) ◆北海道庁 「Oh!!さかなフェア」出演(2025年1月) ◆日本橋三越本店「2025イタリア展」イートイン出店(2025年4月) ◆茨城県庁「茨城をたべよう」PR(2025年5月〜) ◆「マルコメ」公式アンバサダー(2025年6月〜) ◆マンダリンオリエンタル東京 コラボ料理フェア開催(2025年8月) ◆ミラノ・コルティナ2026 国際オリンピック委員会(IOC)日本向けPR(2025年10月) ◆FOODEX JAPAN 2026 シチリア食品(iffb)ブース、エミリア=ロマーニャ州ブース、ゲスト登壇(2026年
※YouTubeチャンネルに遷移します
※チャンネル登録者数は記事の作成時点の数字で、最新の数値とは乖離がある場合があります。