Recipe
#370 【冷製と中温どっち!?】どちらのパスタが美味い!?ティエピド|食べ比べ|比較シリーズ|ポンテベッキオ|イタリアン
Ingredients
- 卵白タリオリーニ(手打ち麺)180g
- フルーツトマト3個
- モッツァレラボッコンチーノ(またはブッファラ)3個
- バジル1枝
- EXVオリーブオイル適量
- マイクロバジル適量
- ケッカソース用フルーツトマト1個
- ニンニク2g
- エシャロット6g
- ケッカソース用バジル2枝
- ケッカソース用EXVオリーブオイル適量
- 塩適量
- 昆布水少量
「白いタリオリーニケッカソース」とは
ポンテベッキオの山根大助シェフが、冷製パスタとティエピド(中温)の食べ比べを検証。卵白手打ち麺に湯むきしたフルーツトマトとモッツァレラを合わせたケッカソースで調理。温度帯による酸味の変化、麺の風味、香りの広がりの違いを実証し、シンプルな食材こそ温度管理が重要であることを示唆します。
「白いタリオリーニケッカソース」を美味しく作るコツ
-
下準備
- ニンニクは潰してからペースト状に擦り潰すことで、口に当たらず香りが全体に行き渡る
-
下準備
- トマトは湯むきしてから繰維を半分にするために横切りにし、一部は包丁で叩いてジュース状に潰してソースのベースにする
-
下準備
- バジルは刻かずに手でちぎることで、色の変色と雑味を防ぎ香りを引き出す
-
冷却
- 山根シェフ開発の冷却器具(氷水とステンレスバット)を使うことで、ボウルより効率よく均一に麺を冷やせる
-
火加減
- 冷製は熱い麺をソースの上に直接のせて和えながら急冷することで、水っぽくならず旨味が麺に吸収される
-
温度管理
- ティエピドは人肌程度(30~35度)に仕上げることで、酸味がまろやかになり麺の小麦風味とオリーブオイル・バジルの香りが豊かに引き出される
「白いタリオリーニケッカソース」の材料
13点※ 材料名をタップするとAmazonで関連商品を探せます
「白いタリオリーニケッカソース」の作り方・手順
- 1
ニンニクをペースト状に潰す
ニンニク2gを包丁の腹で潰してから細かく刻み、塩をまぶして包丁の腹でジャリジャリと擦り潰し、滑らかなペースト状にする。こうすることで口に当たらず、ニンニクの香りが全体に均等に行き渡る。
- 2
トマトを湯むきして下準備
フルーツトマト3個を湯むきし、繰維の長さを半分にするために横半分に切ってから3~4等分にカットする。ケッカソース用トマト1個も同様に湯むきして、包丁で細かく叩いてジュース状になるまで潰す。
- 3
ケッカソースを作る
細かく叩いたトマト、ペースト状のニンニク、みじん切りのエシャロット6g、手でちぎったバジル2枝、EXVオリーブオイル適量、塩適量を混ぜ合わせる。バジルは刻かずにちぎることで色の飛びと雑味を防ぐ。
- 4
モッツァレラを下味付け
モッツァレラボッコンチーノ3個を一口大に切り、塩、コショウ、EXVオリーブオイルで下味をつけて冷やしておく。
- 5
塩水でパスタを茹でる
1%の濃度の塩水でパスタを茹でる。茹で時間は市販の乾麺の指定時間に従う。
- 6
【冷製パスタ】冷却器具で急冷
茹でたての熱いパスタを、氷水を張った下地にステンレスバットを重ねた冷却器具の上に置いたケッカソースの上にのせ、和えながら急冷する。麺が冷えていく過程でトマトの旨味や水分をしっかり吸い込ませる。少量の昆布水を加えて旨味を補強する。
- 7
【ティエピド】中温に温度調整
茹でたてのパスタをボウルに入れたケッカソースと和え、ボウルの底を氷水に一瞬だけ当てて、人肌程度(約30~35度)のぬるい温度に優しく温度を下げる。
- 8
盛り付け
パスタをお皿に盛り付け、下味をつけたモッツァレラをのせる。マイクロバジルとEXVオリーブオイルで仕上げる。
料理の科学
トマトや昆布水に含まれるグルタミン酸による豊かなうま味に加え、冷製と温製の中間にあたる『ティエピド(微温)』の温度帯で仕上げることで、冷たさによる味覚の鈍化を防いでいます。人肌程度の温度は、トマトの甘味や酸味、オリーブオイルやバジルの揮発性の香りを最も豊かに感じさせ、五味のバランスと風味を最大限に引き出します。
「白いタリオリーニケッカソース」の詳しい解説
※ 動画の内容をトピックごとに整理してまとめています。
冷製とティエピドのパスタ比較検証
ポンテベッキオの山根大助シェフが、今回はパスタの温度帯に関する検証を行います。日本で一般的なキンキンに冷やした 冷製パスタ と、イタリアで古くから親しまれている少しぬるい温度帯の ティエピド(中温)のどちらが本当に美味しいのかを徹底比較します。以前に桃のパスタでも温い仕上がりを紹介しましたが、今回はより分かりやすいように、トマトを使った基本中の基本である トマトのケッカ(加熱しない万能ソース)と モッツァレラチーズ を合わせたパスタで検証します。冷やすことで得られる喉ごしや口当たりの良さがある一方で、キンキンに冷やすことが本当に麺やソースの美味しさを最大限に引き出すのか、その違いを実際に作って確かめていきます。
卵白を使った手打ち麺とシンプル具材
今回使用する麺は、卵白 のみを使って打った自家製の 手打ち麺 です。通常の手打ち麺は卵黄を多く入れてコクを出しますが、卵白だけで打つことでプリンプリンとした独特の食感になり、冷製パスタに合うようにあえて薄めに仕上げています。ご家庭で作る場合は、市販の カッペリーニ やフェデリーニなどの細い 乾麺 でも十分に美味しく作ることができます。合わせる具材は非常にシンプルで、湯むきした トマト、水牛のモッツァレラである ブッファラ、ニンニク、エシャロット、そして バジル です。エシャロットは無くても大丈夫ですが、少し加えることで味に深みとアクセントが出ます。
プロの技が光るニンニクとトマトの処理
調理は丁寧な下処理から始まります。まず ニンニク は包丁の腹で潰してから細かく刻み、さらに少量の 塩 をまぶして包丁の腹でジャリジャリと擦り潰すことで、非常に滑らかなペースト状にします。こうすることで、口に当たることなくニンニクの香りを全体に行き渡らせることができます。次に、湯むきした トマト をカットします。トマトは繊維の長さを半分にするために横半分に切ってから、3〜4等分にカットします。さらに、一部のトマトは包丁で細かく叩いて、まるでジュースのようになるまでしっかりと潰します。この潰したトマトが、パスタの麺にしっかりと絡みつく美味しいソースのベースとなります。
具材の味付けと特製冷却器具の秘密
細かく叩いたトマトに、先ほどの極細ニンニク、みじん切りの エシャロット、手でちぎった バジル、オリーブオイル、塩 を混ぜ合わせます。バジルは刻んで入れると色が飛びやすく、草っぽい雑味が出やすいため、ちぎって香りを移すのがコツです。モッツァレラ は一口大に切り、塩、コショウ、オリーブオイルで下味をつけて冷やしておきます。ここで山根シェフが開発した、冷製パスタ専用の 冷却器具 が登場します。下に氷水を張り、その上に平らなステンレスのバットを重ねたもので、表面積を広くすることでパスタの熱を効率よく奪い、ボウルで冷やすよりも劇的に早く、均一に冷やすことができます。
冷製とティエピド、2つの仕上げ工程
麺を1%の濃度の 塩水 で茹でます。冷製パスタは、茹で上がった熱々の麺をそのまま冷却器具のトマトソースの上にのせ、和えながら急冷します。氷水に直接さらして締める一般的な方法とは違い、麺が冷えていく過程でトマトの旨味や水分をしっかりと吸い込ませるため、水っぽくならずに美味しく仕上がります。ここに少しの 昆布水 を加えて旨味を補強します。一方の ティエピド は、茹でたての麺をボウルに入れたソースと和え、ボウルの底を氷水に一瞬だけ当てて、人肌程度(約30〜35度)のぬるい温度になるように優しく温度を下げて仕上げます。
驚きの結果!食べ比べで分かった魅力
完成した2つのパスタを、山根シェフ、ディレクター石川、スタッフの庭くん、宮路くんの4人で食べ比べます。多数決の結果、3対1で ティエピド の勝利となりました。キンキンに冷やした冷製パスタは、麺がキュッと締まって喉ごしが良く、暑い夏には最高に美味しいですが、冷たさによってトマトの酸味が尖って感じられます。対してティエピドは、温度が少し高いことで酸味がまろやかになり、オリーブオイル やバジルの香りが豊かに広がります。何よりも 麺の美味しさ や小麦の風味がしっかりと味わえるのが特徴です。キンキンに冷やすことだけが正解ではなく、温度帯による美味しさの違いを楽しんでほしいとシェフは語ります。
ポンテベッキオ山根大助の全力イタリアンについて
ポンテベッキオ山根大助の全力イタリアン
登録者 3.6万人 ・ イタリアン
山根大助氏は1961年大阪生まれのイタリア料理シェフ。大阪あべの辻調理師専門学校卒業後、神戸のレストランを経て1984年にイタリアへ渡り、ミラノ「グアルティエロ・マルケージ」などで修業。1986年に帰国後、大阪にリストランテ・ポンテベッキオを開店し、現在は北浜本店を含む計4店舗を展開している。1999年・2002年にはガンベロロッソ誌で日本のイタリアン最高点を獲得、2004年にはイタリア政府よりカヴァリエーレ章を受勲するなど、数多くの実績を持つ。辻調グループ校友会会長やRED U-35審査員など、食に関わる多方面でも活動している。
※YouTubeチャンネルに遷移します
※チャンネル登録者数は記事の作成時点の数字で、最新の数値とは乖離がある場合があります。