Recipe
#368 中温が美味しい!桃とエビのパスタティエピド |本格パスタ|イタリアン|ポンテベッキオ
Ingredients
- リングイネ・ピッコロ(ディ・チェコNo.8) 200g
- 車海老8尾
- 桃適量
- ウイキョウ40g
- エシャロット10g
- ドライトマト(セミドライ)10g
- タラゴン適量
- ミント適量
- バジル適量
- アンチョビ5g
- レモン(国産)適量
- オリーブオイル適量
- 塩適量
- エビ出汁120g
- 【エビ出汁用】エビの頭(20尾分)
- 【エビ出汁用】玉ねぎ150g
- 【エビ出汁用】人参100g
- 【エビ出汁用】セロリ100g
- 【エビ出汁用】フルーツトマト200g
- 【エビ出汁用】黒胡椒20粒
- 【エビ出汁用】ローリエ2枚
- 【エビ出汁用】パセリの軸5g
- 【エビ出汁用】白ワイン少量
- 【エビ出汁用】ブロード400g
- 【エビ出汁用】昆布水400g
「桃とエビのパスタティエピド(リングイーネ)」とは
夏にぴったりな桃と車海老を使ったイタリアンパスタ。イタリア語で「ぬるい」を意味するティエピド(中温)に仕上げるのが最大の特徴で、熱いパスタに冷たいソースを絡めることで最適な温度帯を実現します。エビ出汁の濃厚な旨味、桃の芳醇な香り、ハーブの爽やかさが一体となった至高のパスタです。プロが推奨する氷水で冷やさない冷製パスタの調理法が学べます。
「桃とエビのパスタティエピド(リングイーネ)」を美味しく作るコツ
-
冷製パスタの調理法
- 従来の「氷水で麺を冷やす」方法ではなく、熱いパスタを冷たいソースに直接絡めることで、麺がソースの味を吸収しながら自然に冷め、最適な中温(ティエピド)に仕上がる
- 麺の粘りと粉の旨味が損なわれない
-
エビ出汁の取り方
- エビの頭を軽く炒めて白ワインを加え、野菜スープを注いで優しく煮出す
- アクは完全に取り除かず、エビから出る旨味成分をそのまま活かすのがプロのコツ
-
車海老の火入れ
- 完全に火を通しすぎず、浅めに火を入れて余熱で仕上げることで、硬くならずプリプリとした食感と甘みをキープできる
-
桃の下準備
- 湯むきではなく、ナイフで丁寧に皮を剥くことで水っぽくなるのを防ぐ
- 一口大にカット後、レモン汁、塩、オリーブオイルを絡めて下味をつけ、変色と味わいの親和性を高める
-
レモン選び
- 国産レモンを使用
- 外国産には防カビ剤やワックスが塗布されているが、国産レモンはそれらが禁止されているため、皮の香りを安全に活用できる
「桃とエビのパスタティエピド(リングイーネ)」の材料
25点※ 材料名をタップするとAmazonで関連商品を探せます
- リングイネ・ピッコロ(ディ・チェコNo.8) 200g
- 車海老8尾
- 桃適量
- ウイキョウ40g
- エシャロット10g
- ドライトマト(セミドライ)10g
- タラゴン適量
- ミント適量
- バジル適量
- アンチョビ5g
- レモン(国産)適量
- オリーブオイル適量
- 塩適量
- エビ出汁120g
- 【エビ出汁用】エビの頭(20尾分)
- 【エビ出汁用】玉ねぎ150g
- 【エビ出汁用】人参100g
- 【エビ出汁用】セロリ100g
- 【エビ出汁用】フルーツトマト200g
- 【エビ出汁用】黒胡椒20粒
- 【エビ出汁用】ローリエ2枚
- 【エビ出汁用】パセリの軸5g
- 【エビ出汁用】白ワイン少量
- 【エビ出汁用】ブロード400g
- 【エビ出汁用】昆布水400g
「桃とエビのパスタティエピド(リングイーネ)」の作り方・手順
- 1
エビ出汁の準備:鍋に玉ねぎ、セロリ、にんじん、トマトを入れ、ブイヨンと昆布水を注いで15分ほど煮込み、野菜の旨味を引き出す
- 2
車海老の下処理:尻尾の三角部分を折って背わたを引き抜き、頭を切り離す。頭をハサミで細かく刻む
- 3
エビ頭の炒め:フライパンでエビの頭を軽く炒め、白ワインを加える。先ほどの野菜スープを注いで10分ほど優しく煮出す。アクを完全に取り除かない
- 4
エビ出汁の完成:煮出したスープを濾してエビ出汁とする(120g)
- 5
桃の下準備:ナイフで丁寧に皮を剥き、種を迂回するように切れ目を入れて手で皮を取る。一口大にカット後、レモン汁、塩、オリーブオイルを絡めて下味をつける
- 6
ソースの準備:フライパンにオリーブオイル、アンチョビ、昆布水、エビ出汁を合わせ、車海老の身を入れて浅めに火を入れる(余熱で仕上げる)
- 7
パスタの加熱:塩分濃度1%のお湯で、リングイーネ・ピッコロを7分間茹でる
- 8
パスタの仕上げ:茹で上がったパスタをソースのフライパンに入れ、熱々の状態でしっかり絡める
- 9
盛り付け:お皿にパスタを美しく盛り付け、みじん切りにしたエシャロットを散らす。レモン汁を回しかけ、プリプリに仕上がった車海老を盛り付ける
- 10
トッピング:細かく刻んだタラゴン、ミント、バジルを散らし、下味をつけた冷たい桃をたっぷりとあしらう。刻んだドライトマトを散らし、上質なオリーブオイルをかけて完成
料理の科学
昆布やトマト、アンチョビに含まれるグルタミン酸と、車海老のイノシン酸が合わさることで、強力なうま味の相乗効果が生まれます。また、車海老に余熱で優しく火を通すことで、たんぱく質の急激な脱水と凝固を防ぎ、プリプリとした柔らかな食感を保ちます。さらに、桃の甘味とレモンの酸味がエビの塩味やうま味と調和し、五味のバランスが取れた立体的な味わいを構築しています。
「桃とエビのパスタティエピド(リングイーネ)」の詳しい解説
※ 動画の内容をトピックごとに整理してまとめています。
新しいユニフォームと今回の料理
ポンテベッキオの山根大助シェフが、新しく新調したユニフォームを嬉しそうに紹介するところから動画が始まります。胸元にあしらわれた日本とイタリアの国旗や、ブランドロゴの位置、全体のシルエットのこだわりについて、アシスタントのスタッフと和やかに雑談を交わします。今回挑戦する料理は、夏にぴったりの桃を使ったパスタです。ただし、一般的な冷製パスタではなく、イタリア語で「ぬるい」を意味するティエピド(中温)に仕上げるのが最大の特徴です。冷たい桃と温かいパスタを絶妙な温度帯で合わせることで、食材それぞれの香りと甘みを最大限に引き出すプロの技法を披露してくれます。
イタリアにおける冷製パスタの歴史
山根シェフは、イタリアにおける冷製パスタの歴史について興味深いエピソードを語ります。実は、本場イタリアにはもともと冷製パスタという概念が存在しませんでした。シェフがかつて修行していたミラノの三つ星レストラン「グアルティエーロ・マルケージ」が、1980年代半ばに「冷製カッペリーニ」を考案したのが歴史の始まりだそうです。それ以前は、冷たいソースに茹でたての熱い麺を絡めて、結果的にぬるい温度(ティエピド)で食べるスタイルが主流でした。この中温の温度帯こそが、パスタにソースの味が最ものりやすく、小麦の風味も損なわずに美味しく食べられる温度なのだとシェフは力説します。
冷製パスタの茹で方とシェフのこだわり
日本の多くの家庭や飲食店で行われている「茹でたパスタを氷水で冷やす」という手法に対し、山根シェフは独自のこだわりを語ります。氷水で麺を冷やすと、麺が最後に吸い込む水分がただの「水」になってしまい、味がぼやけてしまいます。また、冷やすことで麺が締まるのを見越してオーバーボイル(茹ですぎ)にする必要がありますが、そうすると麺がソースを吸わなくなってしまいます。さらに、麺を水で洗うことで表面の美味しい粘りや粉の旨味が完全に消えてしまうのもデメリットです。そのため、山根シェフは「熱い麺を冷たいソースに直接絡め、ソースの中で冷ましながら味を吸わせる」という革新的な技法を日本で初めて広めたと語ります。
使用する食材と国産レモンの秘密
今回使用する豪華な食材が紹介されます。主役となる新鮮な桃をはじめ、旨味が凝縮されたドライトマト(セミドライ)、独特の爽やかな香りを持つウイキョウ、出汁用の香味野菜(セロリ、玉ねぎ、トマト、にんじん)、そして新鮮な車海老です。パスタには、少し平たい形状が特徴のディ・チェコのリングイーネ・ピッコロ(No.8)を使用します。また、味の引き締め役に欠かせないレモンは、必ず国産のものを使用するよう勧めます。外国産のレモンには防カビ剤やワックスが塗布されていることが多く、皮を使う調理には適していませんが、国産レモンはそれらが禁止されているため、皮の表面を削ってその素晴らしい香りを安全に料理に活かすことができます。
車海老の下処理とエビ出汁の取り方
まずはパスタのベースとなるエビの出汁(クール・ブイヨン)を作ります。鍋に玉ねぎ、セロリ、にんじん、トマトを入れ、ブイヨンと昆布水を注いで15分ほど煮込み、野菜の旨味を引き出します。その間に車海老の下処理を行います。エビの尻尾にある鋭い三角の部分はエビの武器であり、ここを折ることで背わたを一緒に引き抜くことができます。頭を切り離したら、ハサミで細かく刻んでフライパンで炒めます。エビの頭は炒めすぎると「エビせんべい」のような安易な香りになってしまうため、軽く炒めて白ワインを加え、先ほどの野菜スープを注いで10分ほど優しく煮出します。エビから出るアクは旨味そのものであるため、あえて取りすぎないのがプロのコツです。
桃のカットと車海老の絶妙な火入れ
主役の桃の下処理に入ります。桃を綺麗に仕上げるために湯むきをする方法もありますが、水っぽくなってしまうのを防ぐため、山根シェフはナイフで種を迂回するように切れ目を入れ、手で丁寧に皮を剥く方法を推奨します。一口大にカットした桃には、変色を防ぐために少量のレモン汁、塩、オリーブオイルを絡めて下味をつけておきます。これにより、パスタの塩気との親和性が高まります。次に、フライパンにオリーブオイル、アンチョビ、昆布水、そして先ほど濾したエビ出汁を合わせ、車海老の身を入れます。エビは完全に火を通しすぎず、浅めに火を入れて余熱で仕上げることで、硬くならずプリプリとした極上の食感と甘みをキープできます。
パスタの仕上げと美しい盛り付け
茹で時間7分のリングイーネ・ピッコロを、塩分濃度1%のお湯で茹で上げます。茹で上がったパスタをエビの出汁が効いたソースのフライパンに入れ、熱々の状態でしっかりと絡め合わせます。お皿にパスタを美しく盛り付けたら、ここから一気に仕上げのトッピングを行います。みじん切りにしたエシャロットを散らし、レモン汁を回しかけ、プリプリに仕上がった車海老を贅沢に盛り付けます。その上に、細かく刻んだハーブ(ミント、バジル、タラゴン)を散らし、下味をつけた冷たい桃をたっぷりとあしらいます。最後に、酸味と塩気のアクセントとして刻んだドライトマトを散らし、仕上げに上質なオリーブオイルをかけて完成です。
実食と「ティエピド(中温)」の美味しさ
完成したパスタを実食します。熱々のパスタに冷たい桃や具材が合わさることで、お皿の上で自然と温度が下がり、完璧なティエピド(中温)に仕上がっています。一口食べたディレクターは、エビの濃厚な旨味と桃の甘み、ハーブの爽やかさが一体となった美味しさに感動します。山根シェフは、人間の舌は熱すぎたり冷たすぎたりするよりも、体温に近い36℃前後の温度帯が最も味や香りを敏感に感知できると説明します。これは日本の「お寿司の人肌のシャリ」にも通じる、理にかなった温度帯です。冷たすぎないからこそ、車海老の甘みや桃の芳醇な香りが口いっぱいに広がる、至高のパスタの魅力を優しく語りかけます。
ポンテベッキオ山根大助の全力イタリアンについて
ポンテベッキオ山根大助の全力イタリアン
登録者 3.6万人 ・ イタリアン
山根大助氏は1961年大阪生まれのイタリア料理シェフ。大阪あべの辻調理師専門学校卒業後、神戸のレストランを経て1984年にイタリアへ渡り、ミラノ「グアルティエロ・マルケージ」などで修業。1986年に帰国後、大阪にリストランテ・ポンテベッキオを開店し、現在は北浜本店を含む計4店舗を展開している。1999年・2002年にはガンベロロッソ誌で日本のイタリアン最高点を獲得、2004年にはイタリア政府よりカヴァリエーレ章を受勲するなど、数多くの実績を持つ。辻調グループ校友会会長やRED U-35審査員など、食に関わる多方面でも活動している。
※YouTubeチャンネルに遷移します
※チャンネル登録者数は記事の作成時点の数字で、最新の数値とは乖離がある場合があります。