Recipe
イタリアンシェフが教える「スパゲッティー・ボンゴレビアンコ 2026」【イタリアンプロ養成講座 vol.189】
Ingredients
- ガロファロ1.5mm 70g
- 浅利220~250g
- ニンニクみじん切り 適量
- 唐辛子オイル適量(唐辛子:オイル=1:10の比率)
- バジル刻んだもの 適量
- イタリアンパセリ刻んだもの 適量
- オリーブオイル(マルコのノッチェラーラMAMUNなど良質なもの) 適量
- 水適量
- 塩適量(茹で汁用1.5%濃度)
「スパゲッティー・ボンゴレビアンコ」とは
スパゲッティー・ボンゴレビアンコ 2026は、イタリアンシェフ小倉知巳が4年間毎日作り続けた経験から導き出した最新レシピです。パスタ70gに対してアサリ220gという黄金比、白ワインを使わず水で調理する独自の手法、そしてバジルの香りの甘さでアサリの旨味を引き立てるのが特徴。細めのパスタでもアサリのダシを吸わせる工程を加えることで、力強い味わいに仕上がります。
「スパゲッティー・ボンゴレビアンコ」を美味しく作るコツ
-
材料選定
- アサリの大きさで分量を微調整
- 愛知県産など大ぶりなら250g、小さめなら220g以下に減らして塩味と旨味のバランスを取る
-
火入れ
- ニンニクは透明感がなくなるまで弱火で加熱
- アサリは上下の殻の結合部が外れるまでしっかり火を入れてコラーゲンをゼラチン化させる
-
パスタの茹で時間
- ボンゴレは4分半と最短設定
- 細いパスタでもフライパンでアサリのダシを吸わせることで、太いパスタと同等の力強い味わいになる
-
ハーブのタイミング
- 火を止めてからバジルとイタリアンパセリを加える
- ハーブで温度が下がることで自然な濃度が生まれ、最後のオリーブオイルと乳化させる
-
塩分濃度
- パスタの茹で汁は1.5%の塩分濃度で調整
- 白ワインを使わないため、塩とアサリのダシだけで完全な味わいを構成する
「スパゲッティー・ボンゴレビアンコ」の材料
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「スパゲッティー・ボンゴレビアンコ」の作り方・手順
- 1
ニンニクと唐辛子オイルを準備する
冷たいフライパンにみじん切りにしたニンニクと、唐辛子に対して10倍のオイルを攪拌した唐辛子オイルを入れ、弱火にかけます。ニンニクに色がつきすぎないよう注意し、透明感がなくなるまで加熱します。
- 2
アサリを加熱して開く
水洗いしたアサリをフライパンに投入します。白ワインは使わず、水で伸ばして蓋をして加熱。アサリが開くまで火を入れます。
- 3
アサリの殻を外す
開いたアサリをトングで一つひとつ丁寧に殻から外していきます。加熱によってコラーゲンがゼラチン化し、貝柱が熱に溶けているため、軽く叩くだけで身がきれいに外れます。
- 4
パスタを塩1.5%の湯で4分半茹でる
塩分濃度1.5%に調整した湯でガロファロ1.5mmを4分半茹でます。ボンゴレは最短茹で時間で上げ、フライパンでソースを吸わせるため、通常より大幅に短くします。
- 5
パスタをフライパンに移してソースを吸わせる
茹で上がったパスタをアサリのいるフライパンに移し、中火から強火にして約30秒かけてパスタをアサリのダシに吸わせます。水分が足りなければ水を足して調整。パスタがフライパンのフチにくっつく場合は、オリーブオイルを1周回し入れます。
- 6
ハーブを加えて風味をつける
水分が程よく煮詰まったら火を止め、刻んだバジルとイタリアンパセリを加えます。ハーブを加えることでフライパン内の温度が下がり、ソースに自然な濃度が生まれます。
- 7
仕上げのオリーブオイルで乳化させる
仕上げ用の良質なオリーブオイルを回し入れ、フライパンをしっかりと振ってアサリのダシとオイルを乳化させます。アサリの旨味が溶け込み、とろみのある完璧な状態になったら完成です。
- 8
盛り付けて完成
お皿に盛り付けて完成です。バジルのシャキシャキとした食感と爽やかな香りがアサリの甘みを引き立てます。
料理の科学
アサリに豊富に含まれるうま味成分のコハク酸とグルタミン酸が相乗効果を生み出し、料理全体のうま味を飛躍的に高めます。さらに、パスタの塩味、アサリのうま味、唐辛子オイルの辛味、ニンニクやハーブの風味が組み合わさることで、五味・六味のバランスが整い、奥行きのある味わいに仕上がります。
「スパゲッティー・ボンゴレビアンコ」の詳しい解説
※ 動画の内容をトピックごとに整理してまとめています。
「ボンゴレビアンコ 2026」の幕開けと歴史
イタリアンレストラン「Regalo」の小倉知巳シェフが、春の定番パスタである「スパゲッティー・ボンゴレビアンコ 2026」を披露します。シェフがYouTubeを開始したのは2021年9月で、その数ヶ月後の2022年4月に最初のボンゴレ動画を投稿しました。それから約4年が経ち、お店ではアサリのシーズンになると毎日10食以上作り続けてきました。毎日作り続ける中で、シェフの技術や考え方も進化しています。今回は、過去の動画を見返さないシェフ自身のおさらいも兼ねて、2026年現在の最新版レシピを紹介します。同じ料理でも、数年経てば経験値が上がり、より洗練された作り方や異なる表現ができるようになります。4年前のクラシックな作り方から、さらに無駄を削ぎ落とした「今年のボンゴレビアンコ」のこだわりを余すことなく解説していきます。
アサリの黄金比と産地による使い分け
かつてシェフの中で、パスタ70gに対してアサリ250gが黄金比の正解でした。しかし近年、アサリの身の入り方や水分量に変化があり、現在の最適解はパスタ70gに対してアサリ220g(1人あたり110g)となっています。アサリが小さめの場合は、塩味が強く出て旨味が弱くなる傾向があるため、アサリの量を少し減らしてバランスを取るのがコツです。逆に、愛知県産や長崎県の小長井、三重県産などの大ぶりで立派なアサリが手に入った場合は、250g使っても問題ありません。なお、北海道の厚岸などで獲れる「北海あさり」は、一般的なアサリとは風味が異なり、シェフがイメージするボンゴレの味とは違うため、今回のレシピのデータからは除外されています。アサリの大きさに合わせて分量を微調整することが、完璧な塩分濃度と旨味を引き出すための重要なポイントです。
ボンゴレにバジルを入れる驚きの理由
今回の材料は、アサリ、ニンニク、バジル、唐辛子オイル、オリーブオイルです。オリーブオイルは、シチリアのセドリック・カサノヴァが手掛ける「マルコのノッチェラーラ」(商品名MAMUN)を使用します。このオイルは非常にスパイシーで力強く、現地南イタリアのように太いパスタに合わせるのに最適です。そして、小倉流ボンゴレの最大の特徴はバジルを加えることです。シェフが修業した「アロマフレスカ」時代、先輩たちがアラビアータやトマトソースにバジルを使っており、その影響で自身もボンゴレにバジルを入れ始めました。バジルを入れる科学的な理由は、バジルの持つ「香りの甘さ」にあります。この甘い香りがアサリの風味と合わさることで、食べる人に「アサリ自体が甘くて美味しい」と錯覚させる効果を狙っているのです。
パスタの茹で時間とソースを吸わせる極意
パスタはガロファロの1.5mmを使用します。茹で時間は、アーリオオーリオが5分半、アラビアータが5分ですが、ボンゴレは4分半と最も短く設定します。これには明確な理由があります。小倉流パスタの基本ゴールは「パスタがソースを吸っていないが、ソースが絡んでいる状態」ですが、ボンゴレだけは例外的に「パスタにソースを吸わせる」工程を行います。本来ボンゴレは太めのパスタで作られることが多く、調理の過程で「煮る」作業が入ります。これを細めの1.5mmで再現するため、パスタを通常よりもかなり早めに茹で上げ、フライパンの中でアサリのダシをしっかりと吸わせるのです。これにより、細いパスタでありながら、アサリの旨味を芯まで吸い込んだ力強い味わいに仕上がります。
アサリの火入れと殻を外す科学的アプローチ
調理を開始します。冷たいフライパンにみじん切りにしたニンニクと、唐辛子に対して10倍のオイルを攪拌した唐辛子オイルを入れ、弱火にかけます。ニンニクに色をつけすぎないよう注意し、透明感がなくなったら水洗いしたアサリを投入します。ここで白ワインは使いません。白ワインの酸味が加わるとパスタがしょっぱく感じられる原因になるため、水で伸ばして蓋をします。パスタの茹で汁の塩分濃度は1.5%です。アサリが開いたら、トングを使って殻をすべて外していきます。殻と身を繋ぐ貝柱は、最初はコラーゲンで結合していますが、加熱されることでゼラチン化して熱に溶け、殻から外れやすくなります。上下の殻の結合部が外れるまでしっかり火を入れることで、トングで軽く叩くだけで身がポロッと綺麗に外れ、身の形を崩さずに取り出すことができます。
仕上げの乳化とハーブを加えるタイミング
パスタが茹で上がったらフライパンに移し、中火から強火でアサリのダシを吸わせます。水分が足りなければ水を足し、約30秒かけてソースをパスタに吸わせます。このとき、パスタがフライパンのフチにくっつきやすいため、オリーブオイルを1周だけ回し入れてくっつきを防ぎます。水分が程よく煮詰まったら火を止め、刻んだバジルとイタリアンパセリを加えます。ハーブを入れることでフライパン内の温度が下がり、ソースに自然な濃度が生まれます。最後に仕上げ用の美味しいオリーブオイルを回し入れ、フライパンをしっかりと振ってアサリのダシとオイルを乳化させます。アサリの旨味が溶け込んだソースがパスタにしっかりと絡み、とろみのある極上の状態になったら、お皿に盛り付けて完成です。
絶品ボンゴレの試食とエトナのロゼワイン
完成したボンゴレビアンコを試食します。アサリの旨味と塩分がパスタの芯まで染み込んでおり、我ながら完璧な仕上がりです。仕上げに加えたバジルのシャキシャキとした食感と爽やかな香りが、アサリの甘みを引き立てて最高のアクセントになっています。この極上パスタに合わせるワインは、シチリア・エトナのワイナリー「SRC(エッセルチ)」のロゼワイン(フリッツァンテ)です。シェフは「エトナといえばロゼ」と断言するほどロゼワインを愛しており、アサリの旨味とロゼのじんわり広がる旨味が口の中で見事に調和し、相性は抜群です。ボンゴレには、冷やしたシチリアの白やロゼ、あるいは甘めのプロセッコなどがよく合います。重い赤ワイン以外であれば、幅広いワインと合わせて楽しむことができます。
視聴者からの質問回答とワインセットの紹介
動画の後半では、視聴者からのコメントに返信します。今回紹介したボンゴレビアンコは、お店のコースメニューとして5月25日頃まで提供予定です。シェフは「四季の中で春が一番食材が豊富で最高」と語り、タケノコやホワイトアスパラ、グリーンピースなどの春野菜への愛を爆発させます。また、自家製グアンチャーレの作り方についても今後動画で紹介することを約束しました。さらに、5月2日に発売される「エノログワインセット」を紹介。通常価格42,350円のところ、特別に32,000円(約1万円引き)で提供されます。セットに含まれるSRCのワインは、赤のエトナ・ロッソ、白のエトナ・ビアンコ、そしてシェフ一押しのロゼなど、エトナのテロワールを表現した素晴らしい造り手によるもので、ボンゴレとの相性も完璧です。
小倉知巳のイタリアンプロ養成講座について
小倉知巳のイタリアンプロ養成講座
登録者 24.8万人 ・ イタリアン
小倉知巳氏は、東京・参宮橋にあるイタリアンレストラン「Regalo」のシェフです。自身のYouTubeチャンネルでは、イタリア料理の世界を目指す料理人に向けて、ロジカルな視点で料理を解説する動画を発信しています。プロを目指す方への実践的な内容が特徴のチャンネルです。
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