Recipe
世界的人気の絶品「バターチキン」 #鶏バター を樋口直哉が徹底解説 #レシピ #チキンソテー | lemon butter chicken
Ingredients
- 鶏むね肉1枚(280g~300g)
- 有塩バター40g
- 小麦粉適量
- 塩小さじ1/4
- レモン適量
「鶏むね肉のバターソテー(バターチキン)」とは
イタリアの食堂から世界中に広がったバターチキンは、鶏むね肉をたっぷりのバターで低温焼きする一品です。バターに含まれる水分を活かし、まるで茹でるように加熱することで、パサつきやすい鶏むね肉をジューシーに仕上げます。肉を常温に戻す、厚さを均等にする、余熱で中心まで火を通すなど、科学的根拠に基づいた調理テクニックが極上の食感を実現します。
樋口直哉の料理論[Cooking theory]のご紹介 →
「鶏むね肉のバターソテー(バターチキン)」を美味しく作るコツ
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下準備
- 鶏むね肉の厚さを均等にするため、厚い部分と薄い部分で分け、ラップをかけてフライパンの底で叩いて厚さを揃える
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下準備
- 焼く前に肉を常温に戻すことが必須
- 時間がない場合は40度のお湯に5分漬け、お湯が冷めたら足しながら温度を維持する
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味付け
- 有塩バターを使う場合は塩小さじ1/4、無塩バターを使う場合は肉の重量の1%が塩の目安
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火加減
- バターの水分が約20%含まれているため、低温でもしっかり加熱できる
- 気化熱により温度が一定に保たれる
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火加減
- 厚手のフライパン(動画では銅鍋)を使用
- 薄いフライパンは温度が上がりすぎてバターが焦げやすい
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火加減
- 鶏むね肉の安全な中心温度は「70度で3分」が目安
- 75度で1分より、70度でじっくり加熱する方がパサつきを防げる
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加熱テクニック
- スプーンで溶けたバターを肉の上から何度もかける「アロゼ」により、均等にジューシーに仕上がる
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仕上げ
- 鶏肉から出た肉汁とバターを合わせ、フライパンの底の焦げをこそげ落とすことで旨味が凝縮されたソースが完成
「鶏むね肉のバターソテー(バターチキン)」の材料
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「鶏むね肉のバターソテー(バターチキン)」の作り方・手順
- 1
鶏むね肉の下処理
皮をしっかり伸ばし、厚みにムラがある部分を厚い部分と薄い部分で分け、ラップをかけてフライパンの底など平らなもので叩いて厚さを均等にする。薄い部分も軽く叩いて繊維をほぐす。
- 2
肉を常温に戻す
焼く前に肉を常温に戻すことで外側と内側の温度差をなくし、均一に火を通す。時間がない場合の裏ワザは、ジッパー付きバッグに入れて40度のお湯に5分漬け、お湯が冷めたら足しながら40~45度を維持する。
- 3
塩と粉をまぶす
塩小さじ1/4を全体に振る(有塩バター使用時。無塩バターなら肉の重量の1%が目安)。小麦粉を適量まぶして余分な粉をはたく。粉をはたくことで鶏肉から出る水分を閉じ込める。
- 4
バターを溶かす
冷たいフライパンに有塩バター40gを入れ、弱火で溶かす。バターが泡立つまで加熱する。
- 5
皮目を焼く
鶏肉を皮目を下にしてフライパンに加え、弱火で5分間焼く。パチパチと泡が立っている状態を維持しながら、スプーンで溶けたバターを肉の上から何度もかける「アロゼ」を行う。低い温度のバターで茹でるように加熱することでジューシーに仕上がる。
- 6
裏返して加熱
皮目を5分焼いたら裏返し、さらに3分間焼く。肉を触って火の通り具合を確認し、端の焼けている部分と中央の柔らかい部分の弾力の違いで判断する。
- 7
余熱で加熱を進める
両面を計8分焼いたら、火を止めてフライパンの上で5分間休ませる。余熱で中心まで熱を伝えることで生焼けを防ぎ、パサつきを防ぐ。鶏むね肉の安全な中心温度は「70度で3分」が目安。
- 8
仕上げ焼きとソース作り
中火でもう一度皮目をサッと焼いて温め直す。鶏肉から出た肉汁をバターに溶かし込み、フライパンの底の焦げをこそげ落とすことで、鶏の旨味が凝縮された極上のバターソースが完成する。
- 9
盛り付けと仕上げ
お皿に鶏肉を盛り付け、バターソースをたっぷりかける。くし形に切ったレモンを添え、レモンをたっぷり絞っていただく。レモンの酸味とバターのコクが合わさり、ジューシーな鶏肉の旨味が引き立つ。
料理の科学
鶏むね肉に小麦粉をまぶして焼くことで、肉汁の流出を防ぎジューシーに仕上がるとともに、メイラード反応による香ばしさが生まれます。また、バターの豊かなコク(脂質・塩味)にレモンの酸味が加わることで、五味のバランスが整い、濃厚でありながらさっぱりとした味わいになります。
「鶏むね肉のバターソテー(バターチキン)」の詳しい解説
※ 動画の内容をトピックごとに整理してまとめています。
イタリア料理の定番「鶏バター」とは?
作家であり料理家の樋口直哉氏が紹介するのは、世界中で人気を集めている「バターチキン」です。バターチキンと聞くとインドカレーを思い浮かべる方が多いかもしれませんが、今回作るのはイタリア料理の「鶏バター」と呼ばれる一品。もともとはイタリア・フィレンツェの食堂で愛されていた名物メニューでしたが、今や世界中のレストランで提供されるイタリアンの新定番となっています。作り方は鶏肉をシンプルに焼くだけと非常に簡単ですが、プロならではのこだわりが詰まっています。鶏むね肉をパサつかせず、しっとりジューシーに仕上げるための科学的なアプローチを徹底的に解説していきます。
たっぷりのバターで焼く科学的な理由
今回のレシピ(2人分)の材料は、鶏むね肉1枚(280g〜300g)、有塩バター40g、小麦粉、レモン、塩小さじ1/4と非常にシンプルです。この料理の最大のポイントは「たっぷりのバターで焼くこと」にあります。バターは単なる油分ではなく、実は約20%の水分を含んでいます。この水分のおかげで、加熱中にフライパンの温度が急激に上がることがありません。そのため、鶏肉に非常にソフトに火を入れることができます。たっぷりのバターをまとわせながら、まるで低温で茹でるようにしっとりと焼き上げることが、鶏むね肉を極上の食感に仕上げるための重要な鍵となります。
鶏肉の下処理と一瞬で常温に戻す裏ワザ
下処理では、身を保護する役目を持つ皮をしっかりと伸ばします。鶏むね肉は厚みにムラがあるため、厚い部分と薄い部分の境目で切り分けます。厚い部分はラップをかけ、フライパンの底など平らなもので叩いて厚さを均等にします。薄い部分も軽く叩くことで繊維がほぐれて柔らかくなります。また、焼く前に肉を常温に戻すことが必須ですが、時間がない時の裏ワザとして、ジッパー付きバッグに入れて40度のお湯に5分漬ける方法を紹介。お湯が冷めたら足しながら40〜45度を維持することで、肉の内部まで素早く常温に戻すことができます。
味付けの黄金比とフライパン選びのこだわり
味付けは塩小さじ1/4を全体に振ります。今回は有塩バターを使うため塩分を控えめにしていますが、無塩バターを使う場合は肉の重量の1%(約2.6g)の塩が目安です。次に小麦粉を適量まぶして余分な粉をはたきます。粉をはたくことで、鶏肉から出る水分を閉じ込め、しっとり感をキープできます。使用するフライパンは、温度変化が緩やかでじっくり火を通せる厚手のものが適しています。動画では20cmの銅鍋を使用。薄いフライパンは温度が上がりすぎてバターが焦げやすいため注意が必要です。銅鍋は磨かずに使う方が長持ちするという豆知識も語られます。
低温のバターで「茹でるように」焼き上げる
冷たいフライパンに有塩バター40gを入れ、弱火で溶かします。バターが泡立ったら、鶏肉を皮目を下にして加え、弱火で5分間焼きます。パチパチと泡が立っている状態を維持しながら、スプーンで溶けたバターを肉の上から何度もかける「アロゼ」を行います。低い温度のバターで茹でるように加熱することで、肉が縮まずにジューシーに仕上がります。水分が蒸発する際の「気化熱」によってフライパンの温度が一定に保たれるため、焦げる心配もありません。厚みのある部分に重点的にバターをかけながら、じっくりと熱を通していきます。
触感で覚える火の通りと安全な中心温度
皮目を5分焼いたら裏返し、さらに3分間焼きます。ここで肉を触って火の通り具合を確認します。火が通った部分は弾力が強くなるため、端の焼けている部分と中央の柔らかい部分を触り比べて感覚を覚えるのがコツです。両面を計8分焼いたら、火を止めてフライパンの上で5分間休ませます。余熱で中心まで熱を伝えることで、生焼けを防ぎます。鶏むね肉の安全な中心温度は「70度で3分」が目安。75度で1分加熱するよりも、70度でじっくり火を通す方がパサつきを防げます。温度計で測ると、余熱によって見事に70度まで達していることが分かります。
旨味を凝縮したソースの仕上げと実食
休ませた後、仕上げに中火でもう一度皮目をサッと焼いて温め直します。この時、鶏肉から出た肉汁をバターに溶かし込み、フライパンの底の焦げをこそげ落とすことで、鶏の旨味が凝縮された極上のバターソースが完成します。お皿に盛り付け、このソースをたっぷりとかけ、くし形に切ったレモンを添えれば完成です。実食では、レモンをたっぷりと絞っていただきます。レモンの酸味とバターのコクが合わさり、しっとりとした鶏肉の旨味が口いっぱいに広がります。シンプルながらも、まるでお店で食べるようなご馳走感あふれる味わいです。
まとめとフランス料理との違い
最後に、今回の調理のポイントを振り返ります。肉を常温に戻すことで外側と内側の温度差をなくし、均一に火を通すことができます。また、バターの水分を活かして低温で焼くことで、パサつきがちな鶏むね肉が驚くほどジューシーに仕上がります。今回は焼き汁をそのままソースにするイタリア流の手法ですが、フランス料理であれば、お水を少し加えてフライパンの旨味を煮詰める「デグラッセ」という手法を取るなど、国によるアプローチの違いも楽しめます。付け合わせには、別皿でほうれん草のアーリオオーリオなどを添えるのがおすすめです。
樋口直哉の料理論[Cooking theory]について
樋口直哉の料理論[Cooking theory]
登録者 7.9万人 ・ 家庭料理/調理科学
樋口直哉氏は、服部栄養専門学校卒業後、料理教室勤務や出張料理人などを経て、2005年に『さよならアメリカ』で群像新人文学賞を受賞した作家兼料理家です。同作は芥川賞候補にもなり、以降も小説やノンフィクションなど幅広い著作を発表しています。料理家としては調理科学をベースにしたレシピの考案・発信を行い、全国の食品メーカーや生産現場の取材記事の執筆、地域食材を活用したメニュー開発なども手がけています。主な著書には料理本『新しい料理の教科書』『ぼくのおいしいは3で作る』などがあり、東洋経済アワード2022も受賞しています。本チャンネルでは、調理科学の視点からおいしさを最大限に引き出すレシピを紹介しています。
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