Recipe
ほとんどの人が誤解している「うま味」を専門家が徹底解説 #樋口直哉 #うま味調味料 #味の素 #umami
「うま味の科学解説・調味料活用ガイド」とは
この動画は料理研究家の樋口直哉が、うま味の正体と正しい使い方を科学的に解説する教育的コンテンツです。うま味と旨味の違い、グルタミン酸とイノシン酸の相乗効果、味の素(グルタミン酸ナトリウム)の正体、そしてうま味調味料の適量である0.3~0.5%の科学的根拠を実験を交えて紹介します。ミニトマト実験やハンバーガー&フライドポテト実験を通じて、うま味の持続性、舌全体への広がり、唾液分泌促進という3つの特徴を体験的に学べます。
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「うま味の科学解説・調味料活用ガイド」を美味しく作るコツ
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基礎知識
- 「うま味」はひらがな表記で、グルタミン酸・イノシン酸・グアニル酸などの物質がもたらす味覚
- 「旨味」は漢字表記で香りや食感を含めた総合的なおいしさを指す同音異義語
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基礎知識
- おいしさは5つの基本味(甘味・酸味・塩味・苦味・うま味)に「香り」が加わって「風味(味わい)」になる
- 辛みは痛覚、渋みは収れん味で基本味とは異なる
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特徴
- うま味の3つの大きな特徴:①持続性が高く約2分間口に残る、②舌全体に広がる、③唾液の分泌を促す
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相乗効果
- グルタミン酸(アミノ酸系)とイノシン酸(核酸系)を組み合わせると相乗効果が生まれ、味が飛躍的に強く感じられる
- 昆布と鰹節のだし、肉と野菜のブイヨンなど世界中で経験的に活用されている
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活用法
- ハンバーガーとフライドポテトを食べる際はフライドポテトを先に食べると、じゃがいものグルタミン酸が口に残り、肉のイノシン酸と合わさって相乗効果が生まれる
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調味料の正体
- 味の素の正体はグルタミン酸ナトリウムで、昆布に含まれるうま味成分と科学的に全く同じもの
- 単体では不思議な味だが、香りと組み合わさることで初めて真価を発揮する
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適量
- すまし汁、茶わんむし、味噌汁、チャーハンなど、どの料理でもうま味の適量は0.3~0.5%付近にピークがある
- 適量を超えると「くどく」なって逆においしさが損なわれる
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使用のコツ
- うま味は「足りない分を補う」のが基本
- 素材自体にうま味がある場合は必要ないが、素材のうま味が弱い場合は少量使用で満足感が出る
「うま味の科学解説・調味料活用ガイド」の詳しい解説
※ 動画の内容をトピックごとに整理してまとめています。
うま味調味料への偏見と海外での再評価
料理家の 樋口直哉 です。今回は「うま味」について解説します。かつて日本では「うま味調味料を使うと体に悪い」「味がわからなくなる」といった的はずれな主張がありましたが、数十年前に比べればそうした偏見はだいぶ減った印象です。特に近年、海外での UMAMI への理解や MSG(うま味調味料)の再評価が進んでいます。アメリカなどのシェフの間でも MSG を活用する動きが広がっており、2025年には『Salt Sugar MSG』という料理本がベストセラーになるなど、世界的に見方が変わりつつあります。歴史的には東洋人に対する差別意識が背景にあったとも言われますが、味覚への理解が深まるにつれて偏見は薄れています。しかし、日本でも「うま味」と「旨味」の違いなど、まだ誤解されている部分が多いのが現状です。
「おいしさ」の正体と基本味としてのうま味
私は短大の食物学科で「おいしさの科学」と「調理学」の授業を受け持っています。授業の最初に紹介するのが「おいしさの構成要素」です。舌で感じる味覚には、甘味、酸味、塩味、苦味、そして うま味 があり、これらは「基本味(五原味)」と呼ばれます。ここに「におい(香り)」が加わることで「風味(味わい)」になります。ちなみに 辛み は痛覚、渋み は収れん味という体性感覚であり、基本味とは区別されます。ひらがなで書く うま味 は、1908年に東京帝国大学の 池田菊苗 博士によって発見され、2002年に正式に第5の基本味として国際的に認められました。砂糖は甘い、塩はしょっぱいと直感的に分かりますが、うま味は少し理解しにくい感覚です。
ミニトマトで体験する「うま味」の感覚
うま味という難しい感覚を理解するには、ミニトマト を使った簡単な実験がおすすめです。ミニトマト を口に含み、すぐに飲み込まずに30回ほどよく噛んでみてください。最初に強く感じるのは 酸味 です。その次に 甘味 がやってきます。普段ならここで飲み込んでしまいますが、さらに噛み続けてみてください。すると、酸味 も 甘味 も消え、トマトそのものの味わいも薄れていく中で、最後に舌の上にじわーっと残る味があります。これこそが うま味 であり、トマトに豊富に含まれる グルタミン酸 の味わいなのです。このように実際に体験してみると、他の基本味とは明らかに異なる、後を引くようなうま味の存在をはっきりと認識することができます。
うま味の相乗効果と世界での活用
ひらがなの うま味 は特定の物質(グルタミン酸、イノシン酸、グアニル酸 など)がもたらす味ですが、漢字の 旨味 は香りや食感も含めた総合的な「おいしさ」を指す同音異義語です。この うま味 には、アミノ酸系の グルタミン酸 と、核酸系の イノシン酸 を合わせると味が飛躍的に強く感じられる「相乗効果」があります。これは日本のだし(昆布と鰹節)だけでなく、西洋料理で肉(イノシン酸)と野菜(グルタミン酸)を煮込んで ブイヨン を作ることや、中国料理、ローマ時代から使われてきた魚醤 ガルム など、世界中の料理で経験的に活用されてきました。南米の唐辛子や、世界中で愛される トマト も、うま味を効果的に使った料理の代表例です。
うま味の3つの特徴とポテトの実験
うま味には「持続性がある」「舌全体に広がる」「唾液の分泌を促す」という3つの大きな特徴があります。このうち「持続性」を実感できるのが、ハンバーガー と フライドポテト の実験です。この2つを一緒に食べる際、どちらを先に食べるのが正解でしょうか。答えは フライドポテト です。うま味は酸味や甘味よりも持続性が高く、約2分間も口の中に残ります。先にポテトを食べると、じゃがいもの グルタミン酸 が口に残り、その後に ハンバーガー を一口食べると、肉の イノシン酸 と合わさって相乗効果が生まれ、劇的においしく感じられるのです。また、うま味は唾液を分泌させて口中を潤すため、高齢者のQOL(生活の質)改善にも役立つ重要な味覚とされています。
単独ではおいしくない?うま味調味料の正体
代表的なうま味調味料である 味の素 の正体は グルタミン酸ナトリウム です。これは昆布に含まれるうま味成分と科学的に全く同じものです。しかし、このうま味調味料をそのまま舐めても、不思議な味がするだけで素直に「おいしい」とは言えません。アメリカの研究でも、うま味調味料単体の水溶液を幼児に与えても好まれないという結果が出ています。ところが、野菜スープ に少量加えると、幼児は「おいしい」という穏やかな表情を示します。これは、食べ物のおいしさには「香り」が不可欠だからです。牛肉の香りをつけた水溶液にうま味を足すと好ましい味になり、苦い液体もコーヒーの香りを足すとおしくなります。うま味は、香りと組み合わさることで初めて真価を発揮します。
失敗しない味付け of コツと適量の科学
うま味調味料を使う際の最大のコツは「適量」を守ることです。研究によると、すまし汁、茶わんむし、味噌汁、チャーハンなど、どの料理でもうま味の適量は 0.3%〜0.5% 付近にピークがあります。この適量を超えて入れすぎると「うま味すぎる」状態になり、くどくなって逆においしさが損なわれます。塩や砂糖と同じで「入れすぎは不快」という物理的境界線があるのです。また、うま味は「足りない分を補う」のが基本です。素材自体にうま味がある フライドポテト は塩だけで美味しいですが、薄切りの ポテトチップス は素材のうま味が弱いため、あじ塩(うま味を添加した塩)を使うと満足感が出ます。うま味の性質を正しく理解し、引き算の意識で少量使うことが、家庭料理を劇的においしくする秘訣です。
樋口直哉の料理論[Cooking theory]について
樋口直哉の料理論[Cooking theory]
登録者 7.9万人 ・ 家庭料理/調理科学
樋口直哉氏は、服部栄養専門学校卒業後、料理教室勤務や出張料理人などを経て、2005年に『さよならアメリカ』で群像新人文学賞を受賞した作家兼料理家です。同作は芥川賞候補にもなり、以降も小説やノンフィクションなど幅広い著作を発表しています。料理家としては調理科学をベースにしたレシピの考案・発信を行い、全国の食品メーカーや生産現場の取材記事の執筆、地域食材を活用したメニュー開発なども手がけています。主な著書には料理本『新しい料理の教科書』『ぼくのおいしいは3で作る』などがあり、東洋経済アワード2022も受賞しています。本チャンネルでは、調理科学の視点からおいしさを最大限に引き出すレシピを紹介しています。
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