Recipe
【プロ直伝】話題の“焼かないチャーシュー”を完全解説 #ヒルナンデス #樋口直哉 日本式 | 煮豚
Ingredients
- 豚肩ロース(ブロック)300g
- 水1リットル
- 醤油50g
- はちみつ30g
- (お好みで)生姜の皮・ネギの青い部分適量
- (お好みで)練りからし適量
「日本式チャーシュー(焼かない煮豚)」とは
豚肩ロースを水で煮てからはちみつ醤油タレに漬け込む、オーブン不要の日本式チャーシューレシピ。フタをせずに煮ることで沸点以下の温度をキープし、コラーゲンをゼラチン化させてしっとり柔らかく仕上げる。はちみつを使うことでメイラード反応が促進され、香ばしいチャーシューらしい風味が生まれる。一晩タレに漬け込んだ後、冷えた状態で薄切りにするのがきれいに仕上げるコツ。残った煮汁は中華スープに転用でき、1度の調理で2品楽しめる。
樋口直哉の料理論[Cooking theory]のご紹介 →
「日本式チャーシュー(焼かない煮豚)」を美味しく作るコツ
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食材選び
豚肩ロースは赤身・脂肪・コラーゲンが複雑に入り組んでいるため旨味が強く、加熱でコラーゲンがゼラチン化することでジューシーに仕上がる
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下準備
肉が完全に水に浸かっている状態にする。浮いてしまう場合はリードペーパーを被せて乾燥を防ぐ
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火加減
フタをせずに煮ることで気化熱により鍋内温度が約95度前後に保たれ、肉が硬くなるのを防ぎながらじっくり煮込める
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火加減
中火でゆっくり沸点近くまで温度を上げてから弱火に落とし、1時間30分ほど煮込む
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臭み消し
臭みが気になる場合は生姜の皮やネギの青い部分を一緒に入れると効果的
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味付け
砂糖ではなくはちみつを使うことで、果糖・ブドウ糖が肉のタンパク質とメイラード反応を起こし、焼き上げたような香ばしい風味が短時間で生まれる
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タレ仕上げ
フライパンで醤油とはちみつを沸かしてタレを作り、茹で上がった肉を加えて表面全体に絡める
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漬け込み
ジッパー付き保存袋に肉とタレを入れて空気を抜き、1〜2時間、できれば一晩冷蔵庫で寝かせて味を染み込ませる
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切り方
冷えた状態の方が肉の組織・脂が締まっているため、崩れず薄く美しくスライスできる
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盛り付け・仕上げ
食べる直前に電子レンジで温めるかフライパンで軽く炙ると脂やゼラチンがとろけてよりジューシーになる。保存袋に残ったタレをかけ、練りからしを添えて完成
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煮汁の活用
煮汁に醤油・刻み長ネギ・かつお節・風味調味料を加えるだけで中華スープが作れる
「日本式チャーシュー(焼かない煮豚)」の材料
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- 豚肩ロース(ブロック)300g
- 水1リットル
- 醤油50g
- はちみつ30g
- (お好みで)生姜の皮・ネギの青い部分適量
- (お好みで)練りからし適量
「日本式チャーシュー(焼かない煮豚)」の作り方・手順
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01
鍋に豚肩ロースと水1リットルを入れる。肉が完全に水に浸かっていることを確認し、浮く場合はリードペーパーを被せる。臭みが気になる場合は生姜の皮やネギの青い部分を加える。
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02
中火でゆっくりと沸点近くまで温度を上げる。
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03
沸騰したら弱火に落とし、フタをせずに約1時間30分煮込む(フタをしないことで気化熱により鍋内温度が約95度に保たれ、肉が硬くなるのを防ぐ)。
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04
肉が柔らかく煮上がったら鍋から取り出す。煮汁は捨てずにスープ用として取っておく。
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05
フライパンに醤油50gとはちみつ30gを入れて中火にかけ、沸いて香りが立ったら茹で上がった肉を加える。
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06
肉の表面全体にタレをしっかり絡める。
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07
ジッパー付き保存袋に肉とタレをすべて入れ、できるだけ空気を抜いて密閉し、冷蔵庫で1〜2時間以上(できれば一晩)置く。
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08
肉が冷えて締まった状態のうちに、包丁でお好みの厚さに薄くスライスする。
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09
食べる直前に電子レンジで温めるか、フライパンで軽く炙ると脂やゼラチンがとろけてよりジューシーに仕上がる。
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10
皿に盛り付け、保存袋に残ったタレをかけ、お好みで練りからしを添えて完成。
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11
【煮汁の活用】残った煮汁に醤油・刻み長ネギ・かつお節・風味調味料を加えて温めると中華スープになる。
「日本式チャーシュー(焼かない煮豚)」の詳しい解説(動画の書き起こし)
※ 動画の内容をトピックごとに整理してまとめています。
日本式チャーシューの歴史とメリット
今回ご紹介するのは、煮て作るスタイルの「日本式チャーシュー」です。中国料理のチャーシュー(焼き豚)とは異なり、日本の大衆的な中華料理店やラーメン店で独自に発展してきた歴史があります。実は本場中国でも、この煮るタイプのチャーシューは「日式叉焼(日本式チャーシュー)」と呼ばれているんですよ。この日本式チャーシューには、家庭で作る上でも非常に嬉しい3つのメリットがあります。1つ目は「日持ちがすること」、2つ目は「残った煮汁をスープやタレに有効活用できること」、そして3つ目は「食感がとても柔らかく仕上がるため、ラーメンなどの麺類と非常によく馴染むこと」です。今回は、テレビ番組「ヒルナンデス!」に出演した際にも「焼かないチャーシュー」として大きな話題を呼んだ、プロ直伝のロジカルなレシピを完全解説していきます。
食材選びと肩ロース肉が美味しい理由
使用する材料は非常にシンプルです。メインとなるのは豚肩ロース肉のブロック300g程度。そこに水1リットル、醤油50g、はちみつ30gを用意します。今回、豚肉の部位に「肩ロース」を選ぶのには明確な理由があります。肩ロース肉は、赤身の旨味と適度な脂肪分、そしてコラーゲン(いわゆる筋の部分)が複雑に入り組んでいるのが特徴で、お肉自体の味が非常に濃い部位なのです。このコラーゲンは、時間をかけてじっくりと加熱していくことで「ゼラチン」へと変化します。ゼラチン化した組織は水分をたっぷりと抱え込むことができるため、パサつくことなく、非常にジューシーでしっとりとした極上の仕上がりになります。安価なお肉であっても、この性質を科学的に引き出すことで、まるでお店のような本格的なチャーシューに仕上げることができます。
たっぷりの水でフタをせずに煮る極意
調理の第一歩は、鍋に豚肉と分量の水を入れて火にかけることです。ここで最も重要なポイントは、お肉が完全に水に浸かっている状態にすること。お肉の一部が水面から出て乾燥してしまうと、その部分は絶対に柔らかくなりません。沸騰したらすぐに弱火に落とし、1時間30分ほどじっくり煮込んでいきます。もしお肉が浮いてしまう場合は、リードペーパーを被せて乾燥を防ぎましょう。また、この段階でお肉の臭みが気になる場合は、生姜の皮やネギの青い部分を一緒に入れると効果的です。そして最大のコツは「フタをしないこと」。フタを外して煮ることで、水分が蒸発する際の「気化熱」により鍋の中の温度が下がり、沸点以下の約95度前後の最適な温度をキープできます。この絶妙な温度帯で優しく煮ることが、お肉を硬くさせずにジューシーに仕上げる秘訣です。
科学で紐解く「ゆっくり温める」理由
私の愛読書である『マギー キッチンサイエンス』には、「煮込み料理で一番大切なことは、肉の中心部が沸点近くの温度にならないようにすること」と書かれています。お肉をゆっくりと温めていくと、肉自体が持つ酵素が活発に働く時間が長くなります。これはお肉をじっくりと熟成させたのと同じ状態を作るため、肉の結合組織が自然と弱まり、繊維から水分が抜けてしまう高温での加熱時間を大幅に短縮できるのです。今回はオーブンではなくお鍋で煮ていますが、この科学的アプローチを応用しています。熱伝導の良い厚手の鍋を使い、強火ではなく中火で沸点近くまでゆっくり温度を上げてから弱火に落とし、フタを開けた状態で沸点以下をキープしながら煮込んでいきます。このメカニズムは、チャーシューだけでなく、カレーやビーフシチュー、ゆで豚など、あらゆる肉の煮込み料理に応用可能です。
はちみつを使ったタレの仕上げと保存
お肉が柔らかく煮上がったら、フライパンに醤油50gとはちみつ30gを入れてタレを作ります。ここで砂糖ではなく「はちみつ」を使うのがプロのこだわりです。砂糖(ショ糖)は加熱するとカラメル化するだけですが、はちみつに含まれる果糖とブドウ糖は、お肉のタンパク質と反応して「メイラード反応」を劇的に進めます。これにより、短時間の加熱でも、まるで長時間じっくりと焼き上げたかのような、チャーシューらしい香ばしく豊かな香りを引き出すことができるのです。タレが沸いて香りが立ったら、茹で上がったお肉を入れて表面全体にタレをしっかりと絡めます。その後、ジッパー付きの保存袋にお肉とタレを一緒に入れ、できるだけ空気を抜いて密閉します。この状態で1〜2時間、できれば一晩置くことで、お肉の内部までじっくりと味が染み込んでいきます。
一晩寝かせたチャーシューの切り分け
今回は一晩じっくりと冷蔵庫で寝かせ、味が中までしっかりと染み込んだ状態のチャーシューを仕上げていきます。お肉を綺麗に切り分けるコツは、お肉がしっかりと冷えている状態で包丁を入れることです。冷たい状態の方がお肉の組織や脂が締まっているため、崩れることなく驚くほど薄く美しくスライスすることができます。もちろん冷たいままでも十分に美味しく召し上がっていただけますが、食べる直前に電子レンジで少し温めたり、フライパンで軽く炙ったりすると、固まっていた脂やゼラチンがとろけて、さらに柔らかくジューシーな食感を楽しむことができます。お皿に美しく盛り付けたら、保存袋に残っている旨味が凝縮されたタレをたっぷりと回しかけ、お好みで練りからしを添えれば、見た目も華やかな極上チャーシューの完成です。
絶品実食と残った煮汁の絶品スープ活用
出来上がったチャーシューを一口食べると、お肉の濃厚な旨味とはちみつのコク深い甘辛いタレが口いっぱいに広がり、本当に絶品です。このチャーシューはそのままおつまみとして楽しむのはもちろん、温かいご飯に乗せてチャーシュー丼にしたり、細かく刻んでチャーハンの具材にしても最高に美味しいです。さらに、このレシピの素晴らしいところは、お肉を煮た後の「煮汁」を捨てずに活用できる点です。残った煮汁に、醤油、刻んだ長ネギ、かつお節、精度を高めるための風味調味料を加えるだけで、町中華のチャーハンに必ず付いてくる「あの懐かしくて美味しい中華スープ」が簡単に作れてしまいます。1つの料理で、極上のチャーシューと絶品スープの2度美味しい体験が楽しめます。時間はかかりますが手間はほとんど不要ですので、ぜひ作ってみてください。
樋口直哉の料理論[Cooking theory]について
樋口直哉の料理論[Cooking theory]
登録者 7.9万人 ・ 家庭料理/調理科学
樋口直哉氏は、服部栄養専門学校卒業後、料理教室勤務や出張料理人などを経て、2005年に『さよならアメリカ』で群像新人文学賞を受賞した作家兼料理家です。同作は芥川賞候補にもなり、以降も小説やノンフィクションなど幅広い著作を発表しています。料理家としては調理科学をベースにしたレシピの考案・発信を行い、全国の食品メーカーや生産現場の取材記事の執筆、地域食材を活用したメニュー開発なども手がけています。主な著書には料理本『新しい料理の教科書』『ぼくのおいしいは3で作る』などがあり、東洋経済アワード2022も受賞しています。本チャンネルでは、調理科学の視点からおいしさを最大限に引き出すレシピを紹介しています。
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