Recipe
素朴なりんごのタルト | 樋口直哉が解説・レシピ
Ingredients
- 薄力粉(または強力粉)150g
- バター(有塩・冷たいもの)75g
- 水60ml
- りんご1個
- 砂糖大さじ2
- バター(トッピング用)適量
「素朴なりんごのタルト」とは
タルト型や麺棒などの道具を使わず、薄力粉・バター・水・りんごの4材料だけで作れるシンプルなりんごのタルトです。生地はフランス語でパート・ブリゼ、英語でショートクラストペストリーと呼ばれる塩味のタルト生地で、砂糖や卵黄を加えないためりんご本来の甘酸っぱさが際立ちます。グルテンの発生を抑えるためにバターで粉をコーティングするのが生地作りの核心で、空き瓶を使って一方向に伸ばすことで均一な厚さに仕上げます。端を手で折り込む素朴な成形が特徴で、170度のオーブンで1時間じっくり焼き上げます。
樋口直哉の料理論[Cooking theory]のご紹介 →
「素朴なりんごのタルト」を美味しく作るコツ
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生地作り
バターは冷たいまま使用し、体温で溶けないよう手早く粉と混ぜ合わせる。バターで粉をコーティングすることで後から加える水を弾き、グルテンの発生を抑えてサクサクに仕上がる
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生地作り
粉とバターはフォークで潰しながら混ぜ、さらに手でするようにして直径1mm以下のパン粉状になるまで混ぜる
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生地作り
水は一度に加えず回しかけるように加え、底から返すように混ぜてひとまとめにしてからラップに包み、冷蔵庫で15分休ませる
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生地を伸ばす
クッキングシートで生地を挟み、ワインの空き瓶を麺棒の代わりに使って伸ばす
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生地を伸ばす
伸ばす方向は必ず「手前から奥の一方向」にする。同じ場所を往復するとグルテンが出て縮む原因になるため、一度伸ばしたら90度回転させてまた一方向に伸ばす作業を繰り返す
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生地を伸ばす
全体の厚さが約3mm(10円玉3枚分)になるまで丸く伸ばす
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りんごの下準備
りんごは皮付きのまま洗い、芯を避けるように4つの塊に切り落とした後、端から薄くスライスする
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盛り付け・成形
スライスしたりんごを生地の中央に、少しずつ重ねながら円を描くように並べる。巻き込み部分の終わりは最初に並べたりんごの下に入れ込むと見た目が美しい
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盛り付け・成形
りんごを並べ終えたら、生地の端を包丁やスケッパーで持ち上げて内側に折り込む
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味付け
砂糖大さじ2をりんごの上に全体に振りかける。砂糖は焼く間に溶けてシロップ状になり、りんごの乾燥を防ぐ
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味付け
小さく切ったバターを適量散らすと焼き上がりに艶が生まれ、コクが加わる
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焼き上げ
りんごを並べ始めるタイミングでオーブンを170度に予熱し始める。170度で1時間じっくり焼く
「素朴なりんごのタルト」の材料
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- 薄力粉(または強力粉)150g
- バター(有塩・冷たいもの)75g
- 水60ml
- りんご1個
- 砂糖大さじ2
- バター(トッピング用)適量
「素朴なりんごのタルト」の作り方・手順
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01
冷たい有塩バター75gを小さく切り、薄力粉150gに加える
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02
フォークでバターを潰しながら粉と混ぜ、さらに手で素早くすり合わせてパン粉状(バターの直径1mm以下)にする
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03
水60mlを回しかけるように加え、底から返すように混ぜてひとまとめにする
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04
ラップに包んで冷蔵庫で15分休ませる
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05
生地をクッキングシートで挟み、ワインの空き瓶などを使って一方向に伸ばす。伸ばしたら90度回転させてまた一方向に伸ばす作業を繰り返し、厚さ約3mm・直径約20cmの円形に伸ばす
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06
オーブンを170度に予熱し始める
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07
りんごを皮付きのまま洗い、芯を避けるように4つの塊に切り落とした後、端から薄くスライスする
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08
スライスしたりんごをタルト生地の中央から、少しずつ重ねながら円を描くように並べる。巻き込み部分の終わりは最初のりんごの下に入れ込み、残ったスライスで中心の隙間を埋める
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09
生地の端を包丁やスケッパーで持ち上げ、内側に向かって折り込んでいく
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10
りんごの上に砂糖大さじ2を全体に振りかけ、小さく切ったバターを適量散らす
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11
クッキングシートごと天板に移し、170度のオーブンで1時間焼く
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12
黄金色に焼き上がったら取り出して完成。お好みでバニラアイスクリームを添えて食べるのもおすすめ
「素朴なりんごのタルト」の詳しい解説(動画の書き起こし)
※ 動画の内容をトピックごとに整理してまとめています。
型も麺棒も不要!手軽なりんごタルト
お菓子作りというとハードルが高い印象がありますが、今回はそのハードルをなるべく下げた「素朴なりんごのタルト」をご紹介します。通常、タルト作りには専用のタルト型が必要ですが、このレシピは型がなくても作ることができます。さらに、生地を伸ばすための麺棒などの道具も必要ありません。今回は薄力粉150g、バター75g、水60mlというシンプルな配合でタルト生地を作ります。強力粉を使うとザクザクとした食感になりますが、薄力粉で作ると柔らかくサクサクとした食感に仕上がります。砂糖や卵黄を入れないシンプルな塩味の生地(フランス語でパート・ブリゼ、英語でショートクラストペストリー)にすることで、りんご本来の甘みと美味しさを引き立てる素朴な味わいを目指します。
グルテンを抑えてサクサクにする生地作り
美味しいタルト生地を作るためのポイントは、小麦粉に水を加えたときに発生する「グルテン」を抑えることです。グルテンが出ると生地に弾力が出ますが、焼くと縮んで硬くなってしまいます。そこで、まずは冷たい有塩バター75gを小さく切り、小麦粉に加えます。バターが体温で溶けないように手早く行うのがコツです。フォークを使ってバターを潰しながら粉と混ぜ合わせ、さらに手で素早くすり合わせて、粉の直径が1mm以下になるまで混ぜて「パン粉状」にします。こうしてバターの油脂で小麦粉をコーティングすることで、後から加える水を弾き、グルテンの発生を抑えることができます。ここに水60mlを一度に加えずに回しかけるように加え、底から返すように混ぜてひとまとめにし、ラップに包んで冷蔵庫で150分休ませます。
空き瓶を使って生地を均一に伸ばすコツ
冷蔵庫で15分休ませた生地は、水分が全体に馴染んで伸ばしやすくなっています。この生地をクッキングシートで挟み、麺棒の代わりにワインの空き瓶を使って伸ばしていきます。伸ばすときの最大のコツは、手前から奥に向かって「一方向」に伸ばすことです。同じ場所を何度も往復させて伸ばすと、そこだけグルテンが出て生地が縮む原因になります。一度伸ばしたら生地を90度回転させ、また一方向に伸ばすという作業を順番に繰り返すことで、縮みにくく均一な厚さに伸ばすことができます。全体の厚さが3mm程度(10円玉3枚分くらいの厚さ)になるまで丸く伸ばせば、タルト生地の準備は完了です。型を使わない自由な成形だからこそ、道具がなくても綺麗に仕上げることができます。
皮ごと薄切りにして美しく並べるりんご
生地が準備できたら、主役であるりんご1個の下準備に入ります。このあたりでオーブンを170度に予熱し始めておきましょう。りんごは皮付きのまま綺麗に洗って使用します。中央にある芯を避けるようにして、包丁で4つの塊に切り落としていきます。芯を除いた後は、皮ごと端から丁寧に薄くスライスしていきます。スライスしたりんごは、丸く伸ばしたタルト生地の中央に、少しずつ重ねながら円を描くように並べていきます。並べ方に決まりはありませんので、自分の好きな幅感覚で自由に並べて大丈夫です。並べ終わりの巻き込み部分は、最初に並べたりんごの下に入れ込むようにすると、見た目が非常に美しく仕上がります。最後に余ったスライスを中心部分に並べて隙間を埋めます。
型なしで素朴に仕上げる成形と焼き上げ
りんごを並べ終えたら、タルト生地の端を包丁やスケッパーを使って持ち上げ、内側に向かって折り込んでいきます。型を使わずに手で折り込んでいくため、少し不揃いで素朴な温かみのある風合いに仕上がるのがこのタルトの魅力です。成形ができたら、りんごの上に砂糖大さじ2を全体に振りかけます。この砂糖が焼いている間に溶けてシロップ状になり、りんごの乾燥を防ぐ役割を果たします。さらに、お好みで小さく切ったバターを適量散らします。バターをのせることで、焼き上がりに美しい艶が生まれ、火の通りが良くなるとともに、バターのコクが加わってりんごがより美味しくなります。これを天板に移し、170度に予熱したオーブンでじっくりと1時間焼き上げます。
焼き上がりの感動とアレンジの広がり
オーブンから取り出すと、黄金色に焼き上がった素朴なりんごのタルトの完成です。包丁を入れると「ザクッ」と心地よい音が響き、生地のサクサク感が伝わってきます。実際に食べてみると、砂糖を控えたシンプルな生地だからこそ、りんご本来の甘酸っぱさとジューシーな味わいがダイレクトに感じられて非常に美味しいです。このタルトは温かいうちにバニラアイスクリームを添えて食べるのもおすすめで、温かさと冷たさのコントラストが絶妙なデザートになります。今回は「ショートペストリー」という基本の技法を紹介しましたが、この生地は杏や桃など季節のフルーツを使っても同様に美味しく作ることができます。ぜひお好みのフルーツで、手作りの素朴なタルトを楽しんでみてください。
樋口直哉の料理論[Cooking theory]について
樋口直哉の料理論[Cooking theory]
登録者 7.9万人 ・ 家庭料理/調理科学
樋口直哉氏は、服部栄養専門学校卒業後、料理教室勤務や出張料理人などを経て、2005年に『さよならアメリカ』で群像新人文学賞を受賞した作家兼料理家です。同作は芥川賞候補にもなり、以降も小説やノンフィクションなど幅広い著作を発表しています。料理家としては調理科学をベースにしたレシピの考案・発信を行い、全国の食品メーカーや生産現場の取材記事の執筆、地域食材を活用したメニュー開発なども手がけています。主な著書には料理本『新しい料理の教科書』『ぼくのおいしいは3で作る』などがあり、東洋経済アワード2022も受賞しています。本チャンネルでは、調理科学の視点からおいしさを最大限に引き出すレシピを紹介しています。
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