Recipe
【失敗なし】科学で解き明かすホットケーキの作り方 Japanese Pancake Recipe | 樋口直哉 パンケーキ
Ingredients
- ホットケーキミックス150g
- 牛乳100ml
- 卵1個
- 【自家製ミックスの場合】薄力粉100g
- グラニュー糖大さじ2(26g)
- 塩ひとつまみ
- ベーキングパウダー小さじ1
- 【自家製ミックス用】卵1個
- 【自家製ミックス用】牛乳100ml
「ホットケーキ(パンケーキ)」とは
料理家・樋口直哉さんが、ホットケーキをふっくら美しく焼き上げるための科学的な理由とコツを解説します。生地を寝かせないこと・混ぜすぎないこと・フライパンの温度を160℃に保つことの3点が成功の鍵です。各材料の役割(卵のタンパク質、牛乳のメイラード反応、ベーキングパウダーの2段階膨張)を理解することで、誰でも安定して美味しいホットケーキが焼けるようになります。余ったホットケーキはラップで包んで冷凍し、電子レンジ600Wで約1分温めれば焼きたて同様に楽しめます。
樋口直哉の料理論[Cooking theory]のご紹介 →
「ホットケーキ(パンケーキ)」を美味しく作るコツ
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下準備
液体(卵と牛乳)を先にボウルでよく混ぜ合わせてから粉を加える。先に粉を入れるとダマを消そうとして混ぜすぎになり、グルテンが出すぎて膨らみが悪くなる。
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混ぜ方
ミックス粉を加えたら泡立て器で「練らず、切るように」優しく混ぜる。少しダマが残るボソボソした状態で混ぜるのをやめるのがふっくら仕上げのコツ。
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下準備
生地を混ぜたらすぐに焼く。ベーキングパウダーは常温でも反応して二酸化炭素を発生させるため、生地を寝かせると気泡が逃げてふっくら焼けなくなる。
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火加減
フライパンの最適温度は160℃。中火で約1分予熱して160℃以上にしてから弱火にして焼く。140℃以下では焼き色がつかず薄い仕上がりになり、180℃以上では表面だけ焦げる。
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火加減
フッ素樹脂加工のフライパンなら油は引かなくてよい。生地を流し入れたら弱火で約3分焼く。
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焼き方
表面にプツプツと小さな泡が出始めたら、上の生地がまだ生っぽい段階で素早く裏返す。裏返したらさらに約2分焼いて完成。
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保存
余ったホットケーキは1枚ずつラップで包んで冷凍保存し、食べる際は600Wの電子レンジで約1分加熱すれば焼きたてに近い状態で食べられる。
「ホットケーキ(パンケーキ)」の材料
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- ホットケーキミックス150g
- 牛乳100ml
- 卵1個
- 【自家製ミックスの場合】薄力粉100g
- グラニュー糖大さじ2(26g)
- 塩ひとつまみ
- ベーキングパウダー小さじ1
- 【自家製ミックス用】卵1個
- 【自家製ミックス用】牛乳100ml
「ホットケーキ(パンケーキ)」の作り方・手順
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01
ボウルに卵1個と牛乳100mlを入れ、泡立て器でよく混ぜ合わせる。
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02
液体が均一に混ざったら、ホットケーキミックス150gを加える。
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03
泡立て器で「切るように」優しく混ぜる。少しダマが残るボソボソした状態で混ぜるのをやめる(混ぜすぎない)。
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04
生地が混ざったらすぐに焼く工程に移る(生地を寝かせない)。
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05
フッ素樹脂加工のフライパンを中火で約1分予熱し、表面温度を160℃以上にする(油は引かない)。
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06
弱火にしてから生地を適量(1枚分)フライパンに流し入れる。
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07
弱火のまま約3分焼く。表面にプツプツと小さな泡が出始め、上の生地がまだ少し生っぽい段階で素早く裏返す。
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08
裏返したらさらに約2分焼いて取り出す。残りの生地も同様に焼く(3枚分)。
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09
お皿に盛り、バターを乗せ、メープルシロップをかけて温かいうちにいただく。
「ホットケーキ(パンケーキ)」の詳しい解説(動画の書き起こし)
※ 動画の内容をトピックごとに整理してまとめています。
科学で解き明かすホットケーキの魅力
作家であり料理家でもある樋口直哉さんが、今回は「ホットケーキ」をテーマに科学的な視点から美味しく焼くコツを解説します。パンケーキの「パン」はフライパンを意味し、ホットケーキは焼きたての温かい状態で食べることからその名がついたと言われています。ホットケーキを失敗せずに、いつもよりふっくらと上手に焼くための秘訣は、実は「生地を寝かさないこと」と「混ぜすぎないこと」の2点にあります。生地の中でどのような化学変化が起きているのかを理解することで、誰でも失敗なく極上のホットケーキを焼くことができるようになります。動画では、まず各食材の役割や温度の科学について詳しく解説したあと、実際にキッチンで焼いていく実践編へと移ります。
卵と牛乳が生地に与える劇的な変化
ホットケーキ作りに欠かせない卵と牛乳には、それぞれ重要な科学的役割があります。卵は生地に豊かな風味を与え、ふっくらとした柔らかさと口溶けの良さをもたらします。卵のタンパク質は熱を加えると固まる性質があるため、生地の中の泡を閉じ込める役割を果たしますが、多すぎると逆に固い仕上がりになってしまいます。もし卵がない場合は、卵1個分に相当する約40mlの水分(水など)を増やすことで焼くことは可能ですが、構造を支える卵がないため、ふっくら感は抑えられ、もっちりとした食感になります。一方、牛乳は焼き色を美しく仕上げる役割があります。牛乳に含まれる乳糖が、小麦粉や卵のタンパク質と熱によって「メイラード反応」を起こすことで、食欲をそそるきれいなきつね色の焼き色と芳醇な風味が生まれるのです。
2段階で膨らむベーキングパウダーの力
市販のホットケーキミックスの主な原材料は、小麦粉、砂糖、ベーキングパウダーの3つです。その中でも生地を膨らませる主役となるのがベーキングパウダーです。ベーキングパウダーは、重曹(炭酸水素ナトリウム)に酸性剤やデンプンを合わせたもので、水と熱に反応して二酸化炭素を発生させます。動画内の実験では、水にベーキングパウダーを入れるとすぐに1回目の泡立ち(常温での反応)が起こり、さらに電子レンジで加熱すると温度が上がることで2回目のより激しい泡立ちが起こる様子が示されます。この「2段階の反応」があるからこそ、生地を混ぜ合わせた後は時間を置かずにすぐ焼くことが重要になります。生地を寝かせてしまうと、常温で発生したせっかくの二酸化炭素が逃げてしまい、ふっくらと分厚いホットケーキに焼き上がらなくなってしまいます。
食感と焼き色を決める粉と砂糖のバランス
小麦粉に含まれるタンパク質(グルテニンとグリアジン)は、水を加えて混ぜることで「グルテン」という網目構造を形成します。このグルテンが風船のようにベーキングパウダーの発生させた気泡を閉じ込めるため、生地がふっくらと立ち上がります。小麦粉の割合を増やすと、しっかりとした厚みが出てよく膨らみますが、食感はやや重くなります。逆に粉を減らして水分を増やすと、膨らみは抑えられますが、口溶けの良い軽い仕上がりになります。メーカーによって推奨される牛乳の量が異なるのは、それぞれが目指す理想の食感が違うためです。また、砂糖は甘みをつけるだけでなく、焼き色を良くし、生地を保水してしっとり柔らかくする効果があります。ただし、砂糖が多いと焦げやすくなるため、生地自体の砂糖は控えめにし、食べる際にお好みのシロップをかけて甘さを補うのがベストなバランスです。
温度の科学:ベストな焼き温度は160℃
ホットケーキを美しく、そしてふっくらと焼き上げるためには、フライパンの表面温度が極めて重要です。樋口さんが行った温度別の比較実験によると、140℃以下では焼き色がつかず、生地が固まる前に気泡が逃げてしまうため薄い仕上がりになってしまいます。逆に180℃を超えると、中まで火が通る前に表面だけが焦げてしまいます。この実験から導き出された最適な温度は「160℃」です。ホットプレートを使用する場合は160〜170℃に設定し、フライパンの場合はしっかりと予熱をしてから焼き始めるのがコツです。かつて鉄のフライパンが主流だった時代に、一度濡れ布巾の上に乗せてジューッと温度を下げてから焼き始めるという定番の手法がありましたが、これはフライパンの温度を最適な160℃付近にコントロールするための非常に理にかなった科学的なアプローチだったのです。
失敗しない!プロが教える焼き方の手順
それでは実際にホットケーキを焼いていきましょう。材料はミックス粉150g、牛乳100ml、卵1個です。最初の重要なポイントは「液体(卵と牛乳)を先にボウルでよく混ぜ合わせておくこと」です。粉を先に入れてしまうと、ダマを消そうとして混ぜすぎてしまい、グルテンが出すぎて膨らみが悪くなります。液体が混ざったらミックス粉を加え、泡立て器で「練るのではなく、生地を切るように」優しく混ぜます。少しダマが残るボソボソとした状態で混ぜるのを止めるのが、ふっくら仕上げるコツです。フライパンを中火で約1分間予熱し、表面温度を160℃以上にしたら弱火にします。フッ素樹脂加工のフライパンなら油は引きません。生地を流し入れ、弱火で約3分焼きます。表面にプツプツと小さな泡が出始めたら、上の生地がまだ生っぽい段階で素早く裏返します。裏返したらさらに2分焼いて完成です。
ふっくら食感の感動と賢い保存テクニック
焼き上がったホットケーキをお皿に盛り、温かいうちにバターを乗せ、メープルシロップをたっぷりとかけていただきます。ナイフを入れると、科学の力で計算し尽くされたその断面は驚くほどふっくらと分厚く、口に運ぶと素晴らしい柔らかさと口溶けの良さが広がります。お菓子作りは、卵、粉、砂糖といったシンプルな定番材料の組み合わせでできているため、それぞれの素材が持つ科学的な役割や基本のルールを一度理解してしまえば、様々なアレンジや応用が効くようになります。もしホットケーキがたくさん焼き上がって余ってしまった場合は、1枚ずつ丁寧にサランラップで包んで冷凍保存するのがおすすめです。食べる時は、600Wの電子レンジで約1分間加熱するだけで、いつでも焼きたてのような美味しさが復活し、忙しい朝ごはんなどにも大活躍します。
樋口直哉の料理論[Cooking theory]について
樋口直哉の料理論[Cooking theory]
登録者 7.9万人 ・ 家庭料理/調理科学
樋口直哉氏は、服部栄養専門学校卒業後、料理教室勤務や出張料理人などを経て、2005年に『さよならアメリカ』で群像新人文学賞を受賞した作家兼料理家です。同作は芥川賞候補にもなり、以降も小説やノンフィクションなど幅広い著作を発表しています。料理家としては調理科学をベースにしたレシピの考案・発信を行い、全国の食品メーカーや生産現場の取材記事の執筆、地域食材を活用したメニュー開発なども手がけています。主な著書には料理本『新しい料理の教科書』『ぼくのおいしいは3で作る』などがあり、東洋経済アワード2022も受賞しています。本チャンネルでは、調理科学の視点からおいしさを最大限に引き出すレシピを紹介しています。
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