Recipe
【神対談】子供が憧れる「職業」にするために!天婦羅の名店くすのきが挑む、料理人の新しい道
Ingredients
- 金目鯛1尾分(手で持って食べるサイズ)
- 野菜(用途別、詳細不明)
- 北海道厚沢部町産紫アスパラガス適量
- 車海老数本
- ナス1個分
- 桜海老適量
- 野菜煮込みだれ適量
- ドン・ペリニヨン2010年ペアリング用
「天ぷら盛り合わせコース(金目鯛・紫アスパラ・バラ天丼)」とは
天ぷらの名店くすのきの楠忠師が、ゲストの本田直之をもてなす特別なコース。金目鯛の水分を徹底的に抜いた衣、4年越しで実現した紫アスパラ、シャンパンとのペアリングを意識したバラ天丼など、各料理に隠された職人の信念と技術が紹介される。通常提供しない天つゆの代わりに野菜煮込みだれを使い、素材本来の味わいを引き出す手法が特徴。
「天ぷら盛り合わせコース(金目鯛・紫アスパラ・バラ天丼)」を美味しく作るコツ
-
衣の水分管理
- 金目鯛などの脂の乗った魚は、揚げる際に水分を徹底的に抜くことが重要
- バチバチという音が鳴るまで揚げることで、余分な油が残らず素材本来の脂の旨味が引き立つ
-
衣の作り替え
- 一品ごとに衣をすべて作り替えるこだわり
- 常識を超えた職人技により、各食材に最適な衣の状態を実現
-
タレの選択
- 通常の天つゆを使わず、野菜を煮込んだとろみのあるだれを使用
- 素材の美味しさが液体に逃げず、かつドン・ペリニヨンとの完璧なマリアージュが実現される
-
食材の生産背景
- 北海道厚沢部町のジェットファームと4年かけて紫アスパラガスの栽培を実現
- 穂先は水分が少なく香りが高い極上品
-
盛り付けと食べ方
- バラ天丼はスプーンで食べることを前提に、複数の具材が口の中で一体となる味わいを設計
- 海外客にも大好評
「天ぷら盛り合わせコース(金目鯛・紫アスパラ・バラ天丼)」の材料
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- 金目鯛1尾分(手で持って食べるサイズ)
- 野菜(用途別、詳細不明)
- 北海道厚沢部町産紫アスパラガス適量
- 車海老数本
- ナス1個分
- 桜海老適量
- 野菜煮込みだれ適量
- ドン・ペリニヨン2010年ペアリング用
「天ぷら盛り合わせコース(金目鯛・紫アスパラ・バラ天丼)」の作り方・手順
- 1
金目鯛を下処理し、衣用の小麦粉・卵・水を混ぜる
- 2
金目鯛に衣をつけ、油の温度を調整しながら揚げる
- 3
水分が完全に抜け、バチバチという音がするまで揚げ続ける
- 4
揚がった金目鯛を手で持ち、野菜煮込みだれに軽く合わせる
- 5
紫アスパラガスの衣を新たに作り替える
- 6
紫アスパラガスを揚げ、野菜煮込みだれと合わせる
- 7
車海老、ナス、アスパラ、桜海老などをそれぞれ適切な温度で揚げる
- 8
揚げた具材をご飯の上に美しく散らしてバラ天丼に仕立てる
- 9
スプーンで食べやすいよう配置し、ドン・ペリニヨンとのペアリングを意識した温度で提供
料理の科学
水分が完全に抜けるまで揚げることで素材の旨味が凝縮されます。また、金目鯛や車海老のイノシン酸と、アスパラやナスなどの野菜に含まれるグルタミン酸が合わさることで、うま味の相乗効果が生まれます。さらに、適切な温度帯での加熱により、衣の水分を効率よく蒸発させてサクサク感を出しつつ、素材の風味を閉じ込めています。
「天ぷら盛り合わせコース(金目鯛・紫アスパラ・バラ天丼)」の詳しい解説
※ 動画の内容をトピックごとに整理してまとめています。
金目鯛の天ぷらと衣への究極のこだわり
楠氏が揚げる金目鯛の天ぷらは、手で直接持って食べるスタイル。脂の乗った魚は、衣に余分な油が残っていると素材本来の脂の旨味が分からなくなってしまうため、揚げる際に水分を徹底的に抜く技術(バチバチという音)が極めて重要となる。2品目は創業当初から提供している「野菜の煮込みだれ」を合わせて。少しキャラメリゼされた香ばしいタレの味わいが、ドン・ペリニヨン2010年と完璧なマリアージュを見せる。一品ごとに衣をすべて作り替えるという、常識外れのこだわりと職人技が光る一幕だ。本田氏もその甘みと旨味の引き出し方に深く感銘を受けている。
本田直之が55歳で包丁を握った真の理由
年間150回も寿司を食べる本田氏だが、実は2年前まで料理が全くできなかったという。一流のシェフたちと対等に食を語るため、50歳までに料理を学びたいと考えていたが、日本には長期の調理師学校か家庭用の料理教室しかなく、その中間を求めていた。コロナ禍で「2ヶ月で寿司が握れるようになる学校」の存在を知り、3年前の大晦日に友人宅でその学校の卒業生が作った見事なばらちらしに衝撃を受け、シェフの石田氏、ソムリエの大越氏と共に3人で入学を決意。そこから料理の楽しさに目覚め、タコス、ピザ、そして現在はスパイスの学校やインド修行にまで発展したエピソードを熱く語る。
厚沢部産アスパラガスと生産者との絆
北海道厚沢部町の「ジェットファーム」が育てる極上のアスパラガス。実は、紫アスパラガスは楠氏が提案するまで農家側はグリーンしか栽培していなかった。名古屋時代に岐阜の農家に作ってもらっていた紫アスパラの味が忘れられず、東京進出後にジェットファームへ提案。4年前の社員旅行で現地を訪れ、畑の1レーンを「くすのき用」として確保してもらい、4年越しでようやく収穫にこぎつけた。穂先は水分が少なく香りが非常に高い。特製の野菜煮込みだれと合わせることで、ドン・ペリニヨンとの極上のペアリングが完成し、本田氏も「このソースを持ち帰って湯豆腐に合わせたい」と大絶賛する。
天つゆを頑として提供しない楠の信念
オープン当初から天つゆを出さない理由について楠氏は語る。サラサラの天つゆに天ぷらをつけると、素材の美味しさが液体に逃げてしまう。つければつけるほど天つゆ自体は美味しくなるが、最後に捨てられてしまうのがもったいないという気づきから、旨味を留める「とろみのある煮込みだれ」を考案した。当初は客から「天つゆを出せ」と激しく要求されたが、信念を貫き通した。本田氏も「客の声に流されすぎると、平均的で誰の心にも刺さらないものになってしまう。断る力が必要」と共感し、自分たちの信じる美味しさを貫く重要性を語り合う。
シャンパンに合うバラ天丼と承コース
締めを飾るバラ天丼は、車海老、ナス、アスパラ、桜海老などが美しく散らされ、ドン・ペリニヨンに完璧に合うように仕立てられている。スプーンで食べることで、口の中で様々な具材の味が一体となり、お箸では不可能な「スプーン内での完結」が海外客にも大好評。この中目黒店で提供される「承(しょう)コース」は、技術を伝承した弟子2人が揚げ手を務める。17時、18時など4名ずつ時間差でスタートし、ベースのコース(8品)をコンパクトに抑え、追加ネタ(6〜7品)を自由に選べるという、現代のニーズに合わせた高い自由度を誇る。
食を通じたコミュニティと世界への視野
食は単なる食事ではなく、生き方そのもの。シェフ同士が同じ業界内だけでなぁなぁの関係でいるのではなく、異なる刺激を受け化学反応を起こすことが進化に繋がる。また、日本のレストランが日本人客ばかりである現状に疑問を呈し、パリの三つ星のように世界中からゲストが集まる店を目指すべきだと語る。その一環として、コロナ明けに導入した「ダイナミックプライシング(予約時期による価格変動)」について、海外客は価値を認めて当然と受け入れるが、日本ではまだ抵抗がある。しかし、業界に風穴を開けるためにフェアな挑戦を続ける決意を示す。
YouTubeを始めた理由と料理人の未来
楠氏がYouTubeを始めた真の目的は、集客ではなく、飲食業界で働くスタッフや料理人を目指す若い世代へのメッセージ発信。日本の飲食業界の労働環境(給与、休日、待遇)は世界一とは言えない。くすのきでは「週休2日」「月平均残業6時間」を実現し、空いた時間を個人のトレーニングや学びに充てている。会社がそういう時間を作ってあげないと個人のレベルは伸びない。親に反対されることなく、子供たちが憧れる「世界一の職業」にするため、人生をかけて業界の構造改革に挑む楠氏の熱い想いに、本田氏も深く共感して対談を締めくくる。
くすのきチャンネルについて
くすのきチャンネル
登録者 3,270人 ・ 天ぷら/和食
天ぷらの名店『くすのき』による、食の本質を伝えることをテーマにしたYouTubeチャンネルです。揚げ手の楠忠師氏は、高校の調理科を卒業後、名古屋の料亭で修業し、天ぷら担当をきっかけにその奥深さに魅了されました。2003年に名古屋で独立し、2018年6月に東京・四ツ谷へ移転して現在に至ります。チャンネルでは天ぷらを通じて日本の食文化や料理の深みを発信しています。
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