Recipe
わさびは“おろすだけ”じゃない!切る・練る・叩くで味が激変。使い分けのコツと粉・チューブを格段に美味しくする方法|薬味シリーズ わさび Part.4
Ingredients
- 青(実生)系本わさび1本
- 粉わさび適量
- 50~60度のお湯適量
- チューブわさび適量
「わさびの使い分け技法(針わさび・粉わさび・チューブわさび)」とは
わさびはおろすだけではなく、切り方と扱い方で用途が大きく変わる食材です。細く刻んだ針わさびはシャキッとした食感と爽やかな香りで軍艦巻きや煮物に、粉わさびは50~60度のお湯で練くことで香りが引き出され、チューブわさびは包丁で叩くだけで辛味が活性化します。家庭でも試せる実用的な工夫が詰まっています。
「わさびの使い分け技法(針わさび・粉わさび・チューブわさび)」を美味しく作るコツ
-
下準備
- 青(実生)系の本わさびを使用
- 真ん中の部分を端から少し落とし、細かく細く刻む(針わさび)
- 水にさらしてアクを抜く場合はお客さんを待つ間など、すぐに使わない時のみ
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粉わさび調理
- 50~60度のお湯を使用して練く
- 冷たい水だと粉臭さが残り香りが不十分、熱湯だと繊細な香りが飛ぶため温度管理が重要
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道具選び
- 粉わさび練りに金属製道具を使うと鉄分が移り金属臭が出る
- 瀬戸物の丼と割り箸を使う
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チューブわさび活用
- まな板に出したわさびを包丁の刃や峰でトントン叩く(刃打ち)ことで、眠っていた辛味成分と香りが活性化し辛味が倍増
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使い分け
- 青わさび(実生)は安価で十分活躍
- 針わさびは軍艦巻き・刺身の添え・わさび煮に最適
- おろしわさびはシャリに向く
「わさびの使い分け技法(針わさび・粉わさび・チューブわさび)」の材料
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- 青(実生)系本わさび1本
- 粉わさび適量
- 50~60度のお湯適量
- チューブわさび適量
「わさびの使い分け技法(針わさび・粉わさび・チューブわさび)」の作り方・手順
- 1
針わさびの作り方
青(実生)系の本わさびの真ん中部分を使う。包丁で端を少し落としてから、細かく細く刻んでいく。切ったばかりで直ぐに使う場合は水にさらさない。作り置きする場合はアクを抜くため水に放つ。
- 2
粉わさびを美味しく練く
粉わさびに50~60度のお湯を注ぎ、瀬戸物の丼と割り箸を使って練る。冷たい水では粉臭さが残り、熱湯では香りが飛ぶため、温度設定が最も重要。
- 3
チューブわさびを叩く
まな板の上にチューブから出したわさびを置き、包丁の刃や峰を使ってトントンと細かく叩く。チューブわさびに含まれるホースラディッシュや辛味大根の繊維を刺激することで、眠っていた辛味成分と香りが活性化する。
- 4
針わさびの活用法
細く刻んだ針わさびは軍艦巻きに乗せたり、刺身の横に添えたり、わさび煮の仕上げにポンと入れてサッと煮るなど、シャキッとした食感と爽やかな香りが活きる料理に使う。おひたしの上に載せて醤油を垂らすのも効果的。
料理の科学
わさびの辛味や風味は、細胞が破壊されることで生じる「酵素反応」によって生まれます。細胞内のシニグリンがミロシナーゼという酵素と反応し、辛味成分アリルイソチオシアネートが生成されます。切る・叩くなどの調理法や、粉わさびに50〜60度のお湯を加える「温度帯」の調整は、この酵素活性を最大化し、揮発性の辛味と爽やかな香りを引き出すために科学的に非常に有効な方法です。
「わさびの使い分け技法(針わさび・粉わさび・チューブわさび)」の詳しい解説
※ 動画の内容をトピックごとに整理してまとめています。
針わさびの作り方と青わさびの魅力
今回はわさびシリーズの第4弾として、おろすだけではないわさびの魅力に迫ります。使用するのは、生育が早く収穫期間も短い 青(実生) 系の本わさびです。やりやすいように真ん中の部分を使い、包丁で端を少し落としてから、細かく細く刻んでいきます。このように細く切ったものは 針わさび と呼ばれます。切ったわさびは水に放ちますが、これはアクを抜くためです。切ったばかりのものをすぐに使うなら水にさらさない方が良いですが、お店でお客さんを待つ間など、スタンバイさせておく場合は水にさらしてアクを抜くのがプロの技術です。おろし金で 鮫皮 を使っておろすだけでなく、このように包丁で細かく刻んで使うことで、わさび本来のシャキッとした食感と爽やかな香りを楽しむことができます。
おろすだけじゃない!針わさびの使い道
和食の世界では 青(実生) と 赤(真妻) のわさびを使い分けますが、どちらが良い悪いということではありません。水っぽいおろしわさびは飯粒(シャリ)には馴染みにくいですが、ねっとりとした質感のものが好まれます。一方で、シャキッとした歯ごたえのある 針わさび は、軍艦巻きに乗せたり、お刺身の横に添えたりするのに最適です。また、お肉をわさびで煮る「わさび煮」を作る際、仕上げにこの 針わさび をポンと入れてサッと煮るだけで、料理の美味しさが格段にアップします。値段が安いからダメというわけではなく、適材適所で使い分けることで、家庭でもワンランク上の楽しい料理の仕上げ方ができるようになります。
粉わさびを美味しくする「お湯の温度」
本わさびが手に入らない時、一般的には 粉わさび や チューブわさび を使いますが、大将が圧倒的におすすめするのは 粉わさび です。その理由は、使う分だけその都度練ればよいため、常に新鮮で無駄がないからです。そして、粉わさびを劇的に美味しくするための最大のポイントが「お湯の温度」にあります。練る時には、必ず 50度から60度くらいのお湯 を使用してください。冷たい水で練ると粉臭さが残ってしまい、香りも辛味も十分に引き出せません。逆に、熱すぎる熱湯を使ってしまうと、わさびの繊細な香りがすべて飛んでしまい、非常にまずくなってしまいます。この絶妙な温度設定こそが、粉わさびを美味しく仕上げる秘訣です。
金属臭を防ぐ!粉わさびを練る道具
粉わさびを練る際には、温度だけでなく「使う道具」にもプロならではの強いこだわりがあります。家庭でよく使われるステンレス製のボウルやホイッパーを使って練ると、わさびが金属に触れることで 鉄分(金属臭) が移ってしまい、アクが出てしまいます。これを避けるために、大将は瀬戸物の ラーメン丼 などの器を使い、割り箸 で練ることを推奨しています。金属製の道具を避けて瀬戸物と木製の割り箸を使うことで、余計な雑味や臭みのない、わさび本来のクリアな香りと辛味を引き出すことができます。ちょっとした気遣いですが、これだけで仕上がりの美味しさがまったく変わってきます。
チューブわさびが化ける「包丁叩き」
多くの家庭で常備されている チューブわさび ですが、これもひと手間加えるだけで格段に美味しくなります。その方法とは、まな板の上にチューブから出したわさびを置き、包丁の刃や峰を使って細かく 叩く(刃打ち) ことです。チューブわさびの中には、西洋わさびである ホースラディッシュ(白わさび) や、日本の 辛味大根 などの繊維が含まれています。これらを包丁でトントンと叩いて刺激を与えることで、眠っていた辛味成分や香りが活性化し、香りが一気に立ち上って辛味が倍増します。あたり鉢で当たっても同様の効果が得られますが、家庭なら包丁で叩くだけで十分です。賞味期限内のチューブわさびがあれば、ぜひ試してほしい裏ワザです。
料理を格上げする針わさびの活用法
細かく刻んだ 針わさび は、様々な料理に素晴らしいアクセントを加えてくれます。例えば、お魚をサッと柔らかく煮た「冷やし煮物」に添えたり、すりおろした 自然薯 に合わせてわさび醤油でいただくのも絶品です。おろしわさびとは異なり、口の中でシャキッとした食感と爽快な風味が弾けます。また、おひたしの上に載せて醤油を少し垂らしたり、わさびの葉から抽出したエキスを出汁に加えることで、さっぱりすっきりとした大人の味に仕上がります。スーパーで150円〜200円程度で売られている小さな本わさびでも、包丁で刻んで 針わさび にするだけで、お酒のあてや家庭料理の幅がぐっと広がります。
大将の特別料理「彩り野菜のピクルス」
動画の最後には、大将が手がけた美しい 彩り野菜のピクルス(野菜の酢漬け) が紹介されます。パプリカ、紅大根、トマトなど、数種類の野菜をそれぞれの歯ごたえがしっかりと残るようにサクサクに仕上げた一品です。大将のお店では、ふぐの唐揚げをポン酢で仕上げる「濡れ仕上げ」というお料理を提供する際、その周りにこのピクルスや、温野菜、生野菜を美しく盛り付けて提供しているそうです。色鮮やかな野菜の酸味と食感が、メインのふぐ料理をさらに引き立てます。わさびの技術だけでなく、こうした季節の野菜を美味しく食べるプロのアイデアが詰まった、目でも舌でも楽しめる素晴らしい一皿です。
大将に聞いてみた!について
大将に聞いてみた!
登録者 2.1万人 ・ 日本料理・和食
1958年福島県生まれ。中学卒業後に日本料理の世界へ入り、日本三大料亭の一つ『金田中』や懐石料理の名店『胡蝶』などで修行を積んだ。33歳で新宿歌舞伎町に割烹をオープンし、その後も蕎麦割烹・焼肉店・すっぽん料理屋など多業態の店舗を展開。調理師専門学校の特別講師や独立開業コンサルティングにも携わり、ミシュランの星シェフを含む数百人の弟子を育てた。現在はこの道50年の経験をもとに、日本料理の知識・技術・業界事情を発信するYouTubeチャンネル『大将に聞いてみた!』を運営している。
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