Recipe
なぜフランス料理に豚の出汁(フォン)が無いのか?
Ingredients
- 豚骨(スペアリブ・背骨など)適量(動画では数本〜1kg程度を使用)
- 玉ねぎ1個
- にんじん1本
- セロリ1〜2本
- ブーケガルニ(ローリエ・タイム・パセリの茎)1束
- 水適量(骨が十分浸かる量)
- サラダ油(骨ロースト・ソテー用)適量
- 豚ロース肉(厚切り)1〜2枚
- 塩適量
- 黒胡椒(粗挽き)適量
- エシャロット2〜3個(ソース用)
- バター適量(ソース用)
- 赤ワイン適量(ソース用)
- 赤ワインビネガー適量(ソース用)
- フォン・ド・ポー(上記で引いたもの)適量(ソース用)
- 黒胡椒(粒または粗挽き、仕上げ用)適量
動画の概要
フランス料理の基本出汁(フォン)体系において、なぜ豚骨だけが主役から外されているのかを4つの論理で解説する動画。実際に「フォン・ド・ポー(豚のフォン)」の引き方を実演しながら、ソース・ポワブラードの作り方や豚ロースのソテーも紹介する。日本の豚骨スープとフランスのフォンの違い、臭みの原因と完全な消臭方法についても科学的に掘り下げる。歴史的・文化的・技術的観点から豚がフランス料理のフォン体系に組み込まれなかった理由を考察し、郷土料理「ガルビュール」にも言及する。料理の『なぜ』を理解することで調理技術の本質を学べる、料理科学エンターテインメント的な内容となっている。
重要ポイント・コツ
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下準備(骨の処理)
豚骨は水に長時間さらして血抜きをしっかり行う。血液やミオグロビンが臭みの主原因となるため、この工程を省かない。
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下準備(ブランシール)
骨を冷水から沸騰させてブランシール(茹でこぼし)し、灰汁・血・不純物を取り除いてから流水で洗う。これが臭みを大幅に軽減する基本工程。
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下準備(ロースト)
洗った骨をオーブン(200〜220℃程度)で焼き色をつける。メイラード反応によって旨味・香ばしさを引き出し、出汁に深みを与える。骨を焼くことで脂も適度に落ちる。
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臭みの原因と対策
豚骨が臭う主な原因は①血液・骨髄中のミオグロビン、②豚特有の脂(脂肪酸の組成)、③不適切な鮮度管理の3点。ブランシール+流水洗浄+ローストの三段階で臭みをほぼ完全に除去できる。
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臭みの完全除去
完全に臭いを消すには、①長時間の水さらし(血抜き)、②冷水からのブランシール、③流水での丁寧な洗浄、④オーブンでのロースト、の順を踏むことが重要。
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出汁(フォン)の引き方
ローストした骨と香味野菜(ミルポワ:玉ねぎ・にんじん・セロリ)、ブーケガルニを加え、水から煮出す。沸騰したら弱火にして丁寧にアクを取りながら長時間(3〜4時間程度)煮込む。
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火加減
フォンを引く際は沸騰させ続けない。ふつふつとした弱火〜中弱火を維持することで澄んだ清澄なフォンに仕上がる。強火で煮ると濁りと臭みが増す。
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ソース作り(ソース・ポワブラード)
ポワブラードは「胡椒のソース」。エシャロットをバターで炒め、赤ワインビネガーとワインでデグラッセし、フォン・ド・ポーを加えて煮詰める。仕上げに粗挽き黒胡椒を加えてバターでモンテして乳化させる。
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豚ロースのソテー
豚ロース肉は常温に戻してから焼く。フライパンをしっかり熱してから油を引き、強火で表面に焼き色をつけた後、弱火にしてじっくり火を通す。休ませてから切ることで肉汁を閉じ込める。
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日本の豚骨スープのコツ
日本の豚骨ラーメンのように白濁した乳化スープにするには、意図的に強火で長時間ぐらぐら煮立てる。これにより骨髄のコラーゲンや脂が乳化して白濁・コク深いスープになる(フォンとは逆の技法)。
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なぜ骨を焼いたか(科学的理由)
骨をオーブンで焼くのはメイラード反応を起こして旨味・香ばしい風味を引き出すため。また表面のタンパク質が変性・凝固することで出汁が濁りにくくなる効果もある。
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フランス料理で豚フォンが少ない理由①(風味特性)
豚の骨から出る脂は融点が低く、酸化しやすい。長時間煮出すと脂由来の不快な臭みが出やすく、コントロールが難しいため、フォン体系の主役になりにくかった。
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フランス料理で豚フォンが少ない理由②(仔牛との比較)
フランス料理の王道フォンである仔牛(フォン・ド・ヴォー)はコラーゲンが豊富で澄んだ旨みのある出汁が取りやすい。豚骨は風味が強すぎて料理の下支えとなる汎用性の高い出汁には向かないと判断された。
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フランス料理で豚フォンが少ない理由③(文化・歴史)
フランスでは豚はシャルキュトリー(加工肉文化:ハム・ソーセージ・リエット・パテ等)に特化して活用されてきた。豚の価値は骨よりも肉・内臓・脂の加工品にあり、骨を出汁に使う文化的優先度が低かった。
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フランス料理で豚フォンが少ない理由④(郷土料理への位置づけ)
豚骨を使ったスープはガルビュール(南西フランスの郷土料理)のような家庭料理・農民料理の領域に留まり、グランド・キュイジーヌ(宮廷・高級料理)の体系に組み込まれなかった歴史的経緯がある。
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ガルビュール
ガルビュール(Garbure)はフランス南西部(ガスコーニュ地方など)の郷土料理で、豚骨・豚の塩漬け肉・キャベツ・豆類・根菜類などを煮込んだ素朴なスープ。豚骨を出汁に使う文化がフランスに皆無なわけではなく、地方料理レベルでは存在する。
材料
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- 豚骨(スペアリブ・背骨など)適量(動画では数本〜1kg程度を使用)
- 玉ねぎ1個
- にんじん1本
- セロリ1〜2本
- ブーケガルニ(ローリエ・タイム・パセリの茎)1束
- 水適量(骨が十分浸かる量)
- サラダ油(骨ロースト・ソテー用)適量
- 豚ロース肉(厚切り)1〜2枚
- 塩適量
- 黒胡椒(粗挽き)適量
- エシャロット2〜3個(ソース用)
- バター適量(ソース用)
- 赤ワイン適量(ソース用)
- 赤ワインビネガー適量(ソース用)
- フォン・ド・ポー(上記で引いたもの)適量(ソース用)
- 黒胡椒(粒または粗挽き、仕上げ用)適量
作り方・手順
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01
【血抜き】豚骨を大量の冷水に浸し、数時間〜一晩冷蔵庫で血抜きする。途中で水を替えると効果的。
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02
【ブランシール】骨を鍋に入れ冷水から火にかけ、沸騰させて数分茹でる。灰色の灰汁や血が大量に出てくる。
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03
【洗浄】茹でこぼした骨をザルにあけ、流水で丁寧に一本ずつ洗い、付着した血・灰汁・汚れを完全に除去する。
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04
【オーブンロースト】洗った骨をオーブン天板に並べ、200〜220℃のオーブンで表面に均一な焼き色がつくまで焼く(20〜30分程度)。メイラード反応で香ばしい風味を引き出す。
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05
【フォン・ド・ポーを引く】大鍋にローストした骨、粗く切った玉ねぎ・にんじん・セロリ(ミルポワ)、ブーケガルニを入れ、かぶるくらいの水を加えて火にかける。
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06
【アク取り・煮込み】沸騰直前から丁寧にアクをすくい取る。沸騰したら弱火〜中弱火にし、ふつふつとした状態で3〜4時間煮出す。強火にしない。
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07
【漉す】煮出し終わったら細かいシノワ(円錐形の漉し器)やキッチンペーパーを重ねたザルで丁寧に漉し、澄んだフォンを取る。
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08
【ソース・ポワブラード:エシャロットを炒める】フライパンにバターを熱し、みじん切りにしたエシャロットをしんなりするまで中火で炒める。
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09
【デグラッセ】赤ワインビネガーを加えてフライパンの底をこそげながら煮詰め、次に赤ワインを加えてさらに半量程度まで煮詰める。
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10
【フォンを加えて煮詰める】フォン・ド・ポーを加え、ソースとして使える濃度になるまで中火で煮詰める。
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11
【仕上げ(モンテ・オ・ブール)】火を弱め、粗挽き黒胡椒をたっぷり加え、冷たいバターを小角切りにして加えながらフライパンを揺すって乳化させる(モンテ・オ・ブール)。塩で味を調える。
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12
【豚ロースを焼く:下準備】豚ロース肉は焼く30分〜1時間前に冷蔵庫から出して常温に戻し、塩・胡椒を振る。
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13
【豚ロースをソテー:表面に焼き色】フライパンをしっかり熱してサラダ油を引き、強火で豚ロースの両面にきれいな焼き色をつける。
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14
【豚ロースをソテー:火入れ】弱火に落とし、バターをフライパンに加えてアロゼ(溶けたバターをスプーンですくいかけながら焼く)しながら中心まで火を通す。
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15
【休ませる(レポゼ)】焼き上がった豚ロースをアルミホイルで包むか温かい場所で3〜5分休ませ、肉汁を全体に落ち着かせる。
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16
【盛り付け】豚ロースを切り分けて皿に盛り、ソース・ポワブラードをかけて完成。
フレンチシェフ高御仁のガチレシピについて
フレンチシェフ高御仁のガチレシピ
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高御仁(たかみ じん)は、フランス料理の技術と理論をベースに活動する料理人Vtuberです。世界のレシピを深掘りしながら、料理の背景にある「なぜ?」という哲学までわかりやすく解説することを特徴としています。視聴者の料理レベルアップを目標に掲げており、将来的にはプロ仕様のキッチンスタジオの設立や、ライブ配信を通じた視聴者との同時調理イベントの実現を目指しています。2025年8月に動画を初投稿し、2026年5月には登録者数5000人を突破しました。
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