イタリアンシェフが教える車海老の美味しい食べ方「車海老のソテー マルサラ風味」【イタリアンプロ養成講座 vol.193】

PR

Ingredients


参宮橋のイタリアンレストラン「Regalo」の小倉知巳シェフが、車海老をマルサラ酒でフランベして仕上げる本格ソテーを紹介します。背ワタの取り方や殻に塩味を均一に浸透させるプロのコツが学べます。トマトソースを少量加えてグルタミン酸の旨味を底上げするRegalo流の隠し味が特徴です。仕上げにイタリアンパセリとオリーブオイルを加え、フライパンごとテーブルに出してもサマになるパーティーにも映える一皿です。

  • 下準備

    背ワタは胴体の真ん中から竹串を刺すと身が荒れるため、頭と胴体のつなぎ目(関節部分)に串を刺して抜くことで、エビの身を傷つけずに綺麗に取り除ける。

  • 香り出し

    ニンニクは包丁の腹で潰してからオリーブオイルに入れ、弱火でじっくり香りを引き出す。焼き色がつきすぎる前に一度取り出しておく。

  • 焼き方

    車海老は殻ごとフライパンに並べ、両面にしっかり焼き目をつけて香ばしさを引き出す。

  • 塩味の浸透

    殻の上から直接塩を振っても中まで塩味が届かないため、焼き目をつけた後に水分(水やお湯)を加えてフライパン内で塩水を作り、殻の中にまで均一に塩味を浸透させる。

  • フランベ

    マルサラ酒をひと回し加えて強火で一気にフランベし、アルコールを飛ばしながら甘い香りをエビにまとわせる。

  • 旨味の底上げ

    ブランデーだけだと旨味が物足りないため、トマトソースを約30g加えることでグルタミン酸の旨味を底上げする(エビでポモドーロを作るようなイメージ)。

  • 蒸し煮

    ニンニクを戻し、トマトソースと水を加えて再度塩で味を整えたら蓋をして弱火でじっくり蒸し煮にし、エビの身に均一に火を通す。

  • 仕上げ

    火を止めてから刻んだイタリアンパセリを散らし、仕上げにオリーブオイルをひと垂らしして全体を軽く和える。フライパンに残ったソースをたっぷりかけて盛り付ける。

  • 辛味

    唐辛子オイルをひと垂らしするとピリッとしたアクセントが加わり、マルサラ酒の甘みと好相性。

  • 代替食材

    車海老が手に入らない場合は、有頭の天然大海老、天使の海老、ブラックタイガーなどでも代用可能。

9点

※ 材料名をタップするとAmazonで関連商品を探せます

  1. 01

    車海老の背ワタを取る。頭と胴体のつなぎ目(関節部分)に竹串を刺し、背ワタをゆっくり引き抜く(胴体の真ん中から刺すと身が荒れるため注意)。

  2. 02

    ニンニクを包丁の腹で潰す。

  3. 03

    24cmのアルミフライパンにオリーブオイルとニンニクを入れ、弱火でじっくり香りを引き出す。

  4. 04

    ニンニクに軽く色がついたら一度取り出しておく。

  5. 05

    同じフライパンに車海老を並べ、殻ごと両面にしっかり焼き目をつける。

  6. 06

    焼き目がついたら少量の水またはお湯を加え、塩を加えてフライパン内で塩水を作るイメージで全体に塩味を浸透させる。

  7. 07

    マルサラ酒をひと回し加え、強火で一気にフランベしてアルコールを飛ばす。

  8. 08

    取り出しておいたニンニクをフライパンに戻し、トマトソース約30gと水を加える。

  9. 09

    塩で全体の味を整え、お好みで唐辛子オイルをひと垂らしする。

  10. 10

    フライパンに蓋をして弱火に落とし、じっくりと蒸し煮にして火を通す。

  11. 11

    蓋を開けてソースの状態を確認し、火を止める。

  12. 12

    刻んだイタリアンパセリを散らし、仕上げにオリーブオイルをひと垂らしして全体を軽く和える。

  13. 13

    お皿にエビを盛り付け、フライパンに残ったソースをたっぷりとかけて完成。

PR

※ 動画の内容をトピックごとに整理してまとめています。

シチリア一人旅の思い出と車海老のソテー

参宮橋のイタリアンレストラン「Regalo」の小倉知巳シェフが、今回は「車海老のソテー マルサラ風味」を紹介します。オープニングでは、シェフの昨晩の飲酒エピソード(焼き鳥屋でビール2杯、レモンサワー、ワイン5杯を飲み、サウナで汗を流したこと)をユーモラスに語り、二日酔いではないとアピール。この料理のルーツは、シェフが昔シチリア島を一人旅した際、タオルミーナ近くのジャルディーニ・ナクソスという町で食べたエビのブランデーソテーやウォッカソテーなどの思い出にあります。数年前のコロナ禍の年末におせち用として「車海老のマルサラソテー」を作ったところ、非常に美味しくお気に入りだったものの、手が汚れるためレストランのメニューとしては封印していました。しかし、最近「ホワイトアスパラガスと車海老の茹で上げ」を提供したことで車海老の美味しさを再認識し、今回満を持して家庭向けレシピとして公開します。

車海老の産地と仕入れの裏話

料理に使用する車海老の産地について、シェフのこだわりと仕入れの背景が語られます。以前は「株式会社ユーグレナ」が沖縄の久米島などで育てている車海老を好んで使っていましたが、最近は種子島産の車海老を仕入れることが多いそうです。その理由は、東京により近いため輸送の面で有利だからとのこと。さらに近い産地としては兵庫県産もありますが、狙って仕入れるのが難しく、市場ではやはり沖縄産や熊本産の車海老が強い存在感を放っています。シェフは仕入れの際、予算や本数を指定して「その時手に入る中で一番良いもの」を発注する現実的な視点も明かしています。今回は、そんな厳選された立派な車海老を使って、家庭でもプロの味を再現できるソテーの作り方を丁寧に解説していきます。

食材の準備と身を傷つけない背ワタの取り方

今回の材料は、主役の車海老、香り付けのニンニク、少量のトマトソース、そしてシチリアの銘酒「マルサラ酒(タルガ)」です。お店では、ホタルイカや渡り蟹の生臭みを取り、保存性を高める「延命措置」としてもマルサラ酒を重宝しているそうです。ここでシェフが、行きつけのお寿司屋さんから教わったというプロの「背ワタの取り方」を伝授します。エビの背の真ん中から竹串などで背ワタを抜くと身が荒れてしまうため、頭と胴体の関節部分(つなぎ目)に串を刺して抜くのがコツです。こうすることで、エビの身を傷つけることなく綺麗に背ワタを取り除くことができます。なお、車海老が手に入らない場合は、有頭の天然大海老や天使の海老、ブラックタイガーなどでも十分に美味しく作ることができるとアドバイスしています。

Regalo流の隠し味と極上白ワインの試飲

調理には、家庭でもよく使われている24cmのアルミフライパンを使用します。まずはニンニクを包丁の腹で潰し、オリーブオイルを入れて弱火でじっくりと香りを引き出します。ネットのレシピではブランデーを使うことが多いですが、それだけだと少し旨味が物足りないとシェフは指摘します。そこでRegalo流のこだわりとして、少量のトマトソースを加えることでグルタミン酸の旨味を底上げし、「エビでポモドーロを作るようなノリ」で仕上げます。ニンニクをゆっくり火入れする間に、本日合わせるプーリア州の白ワイン「ファタローネ スピノマリーノ(品種:グレコ)」を紹介。カジュアルでありながら非常にクオリティが高く、ボトルで3,410円という高コスパな一本です。試飲したシェフも「美味しい!」と太鼓判を押す、魚介料理にぴったりのワインです。

車海老のソテー開始と殻に塩味を入れるコツ

オリーブオイルにニンニクの香りが移ったら、一度ニンニクを取り出します。そこに車海老を並べ、殻をしっかりと焼いて香ばしさを引き出します。かつてお店の営業で生きた車海老を使っていた際、エビが飛び跳ねて大変だったことや、茹でたての熱い殻をスタッフが我慢して剥いていたという微笑ましい苦労話も飛び出します。両面に美味しそうな焼き目がついたら、ここで重要なプロのテクニックが登場。普通に上から塩を振ってもエビの殻の中まで塩味が浸透しないため、水分(お湯や水)を加えて「フライパンの中で塩水を作る」イメージで塩を加えます。こうして塩水をエビの殻の中に浸透させることで、エビの身全体に均一で美味しい塩味を行き渡らせることができるのです。

マルサラ酒のフランベと弱火での蒸し煮

エビに焼き目がついたら、マルサラ酒をひと回し加えて強火で一気にフランベし、アルコールを飛ばしながら甘い香りをまとわせます。続いて、先ほど取り出したニンニクを戻し、トマトソース約30gと水を加えます。さらに水分に対してしっかりと塩を加え、塩水の状態を作ります。お好みでピリッとした辛味のパンチを加えるため、唐辛子オイルをひと垂らしするのもシェフのおすすめです。全体が馴染んだらフライパンに蓋をし、弱火に落としてじっくりと火を入れていきます。蒸し煮にしている間、ウイスキーや焼酎、紹興酒、ポートワインなどでの代用について雑談。やはりマルサラ酒(今回使用したタルガは7年熟成)が調味料として最も使いやすく、魚介の旨味を引き立てるのに最適であると熱弁します。

仕上げの盛り付けと至福の試食タイム

蓋を開けると、エビの味噌、ニンニク、トマトソース、マルサラ酒が一体となり、素晴らしい香りのソースが完成しています。味見をしたシェフも「めっちゃ美味い!唐辛子オイルが超合う」と大絶賛。火を止め、彩りと香りのために刻んだイタリアンパセリを散らし、仕上げにオリーブオイルをひと垂らしして全体を軽く和えます。お皿にエビを美しく盛り付け、フライパンに残った極上のソースをたっぷりとかければ完成です。試食では、手が汚れるのを気にせずがっつり手づかみで殻を剥きながら、熱々のエビを頬張ります。エビの旨味が詰まった指まで美味しいと話し、白ワインとの相性も抜群。パーティーメニューとしてフライパンのままテーブルに出す演出もおすすめしつつ、最後は種子島の語呂合わせで楽しく動画を締めくくりました。

小倉知巳のイタリアンプロ養成講座

小倉知巳のイタリアンプロ養成講座

登録者 24.8万人 ・ イタリアン

小倉知巳氏は、東京・参宮橋にあるイタリアンレストラン「Regalo」のシェフです。自身のYouTubeチャンネルでは、イタリア料理の世界を目指す料理人に向けて、ロジカルな視点で料理を解説する動画を発信しています。プロを目指す方への実践的な内容が特徴のチャンネルです。

※YouTubeチャンネルに遷移します

※チャンネル登録者数は記事の作成時点の数字で、最新の数値とは乖離がある場合があります。