【マルセイユの誇り】ブイヤベース憲章で守る真実の姿【45分完全版】

PR

Ingredients


1980年制定の「ブイヤベース憲章」に忠実に従い、南仏マルセイユの伝統的なブイヤベースを再現するレシピです。カサゴ・ホウボウ・マトウダイ・アナゴなど憲章指定の岩礁魚を使い、強火での沸騰乳化によって魚のゼラチン質とオリーブオイルを結合させた濃厚な黄金色スープを作ります。ルイユはマヨネーズを一切使わず、乳鉢でにんにく・スープ含ませパン・卵黄・オリーブオイルを乳化させた本物の製法で仕上げます。スープを先に楽しみ、その後に魚を客前で切り分けて提供する「2段階サービス」も憲章の規定通りに再現します。貝類・頭足類・オマール海老などは憲章により明確に禁止されており、地元岩礁魚のみが正統とされます。

  • 下準備

    魚のヒレはすべてハサミでカットする。ヒレ周辺に生臭みが残りやすいため、丁寧に除去することが澄んだスープへの第一歩。

  • 下準備

    スープ用の魚頭はすべて半分に割っておく。アナゴ・ホウボウはぶつ切りにして、スープ用と具材用に分けておく。

  • スープ作り

    鍋にオリーブオイルをたっぷり入れ、玉ねぎ・ポロネギ・フヌイユを炒めてから魚のアラを投入し、鍋底に焦げ目がつくくらいまでしっかり炒め合わせる。

  • スープ作り

    リカール(アニス酒)を加えて香り付けしたのち、魚の頭を木べらで力強く潰しながら旨味を絞り出す。

  • 火加減

    水・トマト・ブーケガルニを加えたら火力をマックスにし、20分間強火で一気に沸騰させる。この激しい対流が魚のコラーゲンとオリーブオイルを物理的に乳化させ、濃厚な黄金色スープを生む。

  • 火入れ

    じゃがいもを最初に入れて10分煮た後、マトウダイ以外の魚を加えてさらに8分煮る。身が崩れやすいマトウダイは最後の3分だけ加える時間差火入れで、それぞれを最高の状態に仕上げる。

  • ルイユ

    乳鉢ににんにく・粗塩・カイエンペッパーを入れ、完全にジェル状になるまでしっかりすり潰す。

  • ルイユ

    温かいスープに浸して柔らかくしたバゲットの白い部分(またはゆでて潰したじゃがいも)をにんにくペーストに加え、サフランを投入してオレンジ色になるまで練り上げる。

  • ルイユ

    卵黄を加えた後、エクストラバージンオリーブオイルを糸状に少しずつ垂らしながら乳鉢を回して乳化させる。マヨネーズ・マスタード・酢は一切使用しない。

  • 給仕

    第1段階:スープのみを提供する。にんにくを擦り付けたクルトンにルイユをたっぷり塗り、スープに浮かべて吸わせながら食べる。

  • 給仕

    第2段階:じゃがいもと魚を大皿で提供し、給仕が客の目の前で魚の骨を外して取り分け、温かいスープを回しかけてルイユを直接魚に塗って提供する。

  • 憲章ルール

    ムール貝・アサリなどの貝類、イカ・タコなどの頭足類、オマール海老、サーモン、タイ、スズキは憲章により禁止。地中海産の岩礁魚を最低4種以上使用すること。

25点

※ 材料名をタップするとAmazonで関連商品を探せます

  1. 01

    【下処理】魚(カサゴ・ホウボウ・マトウダイ・アナゴ)のヒレをすべてハサミでカットする。スープ用の魚頭はすべて半分に割る。アナゴ・ホウボウはぶつ切りにし、スープ用の頭・骨・小魚と、具材用の切り身に分けておく。

  2. 02

    【スープ作り①:炒め】鍋にオリーブオイルをたっぷり入れ、玉ねぎ・ポロネギ・フヌイユを炒めて香りを引き出す。魚のアラを投入し、鍋底に焦げ目がつくくらいまでしっかり炒め合わせる。

  3. 03

    【スープ作り②:旨味抽出】リカール(アニス酒)を加えて香り付けし、魚の頭を木べらで力強く叩き潰しながら旨味を絞り出す。

  4. 04

    【スープ作り③:強火乳化】水・完熟トマト(またはトマトペースト)・ブーケガルニを加え、火力をマックスにして20分間強火で一気に沸騰させる。激しい対流により魚のコラーゲンとオリーブオイルが乳化し、濃厚な黄金色スープになる。

  5. 05

    【スープ仕上げ】スープを漉して鍋に戻す。サフランを加えて黄金色に染め、塩で味を調える。

  6. 06

    【ルイユ①:にんにくペースト】乳鉢ににんにく・粗塩・カイエンペッパーを入れ、にんにくが完全にジェル状になるまで根気よくすり潰す。

  7. 07

    【ルイユ②:パン(またはじゃがいも)を加える】温かいスープに浸して柔らかくしたバゲットの白い部分(またはゆでて潰したじゃがいも)をペーストに加え、サフランを投入してオレンジ色になるまで練り上げる。

  8. 08

    【ルイユ③:乳化仕上げ】温度が下がったら卵黄を加え、エクストラバージンオリーブオイルを糸のように少しずつ垂らしながら乳鉢を回して乳化させる。仕上げに熱いスープを少々加えてのばす。マヨネーズ・マスタード・酢は一切使用しない。

  9. 09

    【魚の火入れ】スープ鍋にじゃがいもを入れて10分煮る。その後マトウダイ以外の魚(アナゴ・ホウボウ・カサゴ)を加えてさらに8分煮る。最後の3分でマトウダイを加え、時間差で火を入れることで各魚を最適な状態に仕上げる。

  10. 10

    【バゲット(クルトン)準備】バゲットを薄切りにしてトーストし、生のにんにくを断面に擦り付けてクルトンを作る。

  11. 11

    【第1段階の給仕】まずスープのみを器に注いで提供する。クルトンにルイユをたっぷり塗り、スープに浮かべてスープを吸わせながら食べる。お好みでグリュイエールチーズを削り入れる。

  12. 12

    【第2段階の給仕】スープを堪能した後、じゃがいもと魚を大皿に盛って提供する。給仕が客の目の前で魚の骨を外し取り分け、温かいスープを回しかけ、ルイユを直接魚に塗って供する。

PR

※ 動画の内容をトピックごとに整理してまとめています。

伝統の魚たちと丁寧な下処理

ブイヤベースに欠かせない魚介の下処理から始まります。必ず使用する「赤カサゴ」をはじめ、ホウボウ、江戸前アナゴ、そしてマトウダイ(サン・ピエール)を用意します。マトウダイは内臓を抜くとスかすかになりますが、身の厚い部分を贅沢に使います。下処理の最大のポイントは、ハサミを使って魚のヒレをすべてカットすること。ヒレの周りには魚特有の生臭さが残りやすいため、ここを丁寧に取り除くことが、雑味のない澄んだスープに仕上げるための重要なコツです。頭は出汁(スープ)に使うため、すべて半分に割っておきます。アナゴやホウボウもぶつ切りにし、身と出汁用に分けて準備を整えます。

旨味を凝縮させるスープの乳化

スープのベースとなる香味野菜には、玉ねぎ、にんにく、ポロネギ(ポワロー)、そして独特の甘い香りを持つフヌイユ(ういきょう)を使用します。鍋にオリーブオイルをたっぷりと注ぎ、玉ねぎ、ポロネギ、フヌイユの順に炒めて香りを引き出します。そこへ魚のアラを投入し、鍋底に少し焦げ目がつくくらいまでしっかりと炒め合わせます。アニス酒の「リカール」を少量加えて香り付けをしたら、魚の頭を木べらでガンガンと潰しながら旨味を絞り出します。ヒュメドポワソン、水、完熟トマト、トマト缶、ブーケガルニを加え、ここから火力をマックスにして20分間、強火で一気に沸騰させます。この強火での沸騰により、魚のコラーゲンとオリーブオイルが激しく対流し、分離することなく美しく乳化して、濃厚で奥深い黄金色のスープが完成します。

伝統の乳鉢で練り上げるルイユ

ブイヤベースの相棒であるソース「ルイユ」は、伝統に則り、大理石の乳鉢(モルテ)を使って手作りします。まず、にんにく、粗塩、カイエンペッパーを乳鉢に入れ、にんにくをしっかりと潰しながらペースト状になるまで根気よくすり潰します。そこに、先ほど完成した温かいスープに浸して柔らかくした食パン(白い部分)を加え、さらにサフランを惜しみなく投入して、鮮やかなオレンジ色になるまで練り上げます。温度が下がったところで卵黄を加え、最後にエクストラバージンオリーブオイルを糸のように少しずつ垂らしながら、乳鉢を回してしっかりと乳化させていきます。マヨネーズで代用されることも多いルイユですが、本物は酢の酸味が一切なく、温かいスープに加えた瞬間にスッと溶け込んで一体化するのが特徴です。

魚の個性を活かす時間差の火入れ

スープにサフランを加えて美しい黄金色に染め、塩で味を調えたら、いよいよ魚の火入れです。まずは火が通りにくいじゃがいもを入れ、タイマーを10分にセットして煮始めます。10分経ったら、マトウダイ以外の魚(アナゴ、ホウボウ、カサゴ)を鍋に投入し、さらに8分間煮込みます。マトウダイは身が崩れやすく火が通りやすいため、最後の3分間で時間差をつけて投入します。このように魚の種類によって投入するタイミングを細かく分けることで、それぞれの魚が最もふっくらと柔らかく、最高の状態で仕上がります。

2段階で提供されるマルセイユ流サービス

本場のブイヤベースは、スープと魚を別々に楽しむ「2段階のサービス」が憲章で定められています。第1段階では、まず濃厚なスープのみが提供されます。カリカリに焼いて生のにんにくを擦り付けたバゲット(クルトン)に、手作りのルイユをたっぷりと塗り、スープに浮かべてスープを吸わせながらいただきます。お好みでグリュイエールチーズを削り入れて、味の変化を楽しみます。スープを堪能した後の第2段階では、スープの中で完璧に火を入れられた魚とじゃがいもが大皿に盛られて登場します。給仕長(メートル・ド・テル)が客の目の前で魚の骨を綺麗に外し、取り分けてから温かいスープを回しかけ、ルイユを直接魚に塗っていただくのが、マルセイユの誇る真実の姿です。

ブイヤベース憲章が守る伝統と誇り

1980年に制定された「ブイヤベース憲章」は、観光地化による安易なアレンジや商業主義から地元の伝統を守るために、マルセイユの料理人たちが立ち上がって作った厳格なルールです。憲章では、赤カサゴを必須とし、ホウボウやマトウダイなど指定された地元の岩礁魚を最低4種類以上使用することが定められています。一方で、一般的にブイヤベースのイメージとして強いムール貝やアサリなどの貝類、イカやタコなどの頭足類を入れることは「伝統破壊」として明確に禁止されています。また、地中海産ではないオマール海老やサーモン、タイやスズキといった一般的な魚の使用も認められていません。地元の安価な雑魚を強火で煮込み、サフランの香りをまとわせることで至高のスープへと昇華させた、漁師たちのソウルフードとしての誇りがこの憲章には詰まっています。

フレンチシェフ高御仁のガチレシピ

フレンチシェフ高御仁のガチレシピ

登録者 6,310人 ・ フランス料理

高御仁(たかみ じん)は、フランス料理の技術と理論をベースに活動する料理人Vtuberです。世界のレシピを深掘りしながら、料理の背景にある「なぜ?」という哲学までわかりやすく解説することを特徴としています。視聴者の料理レベルアップを目標に掲げており、将来的にはプロ仕様のキッチンスタジオの設立や、ライブ配信を通じた視聴者との同時調理イベントの実現を目指しています。2025年8月に動画を初投稿し、2026年5月には登録者数5000人を突破しました。

※YouTubeチャンネルに遷移します

※チャンネル登録者数は記事の作成時点の数字で、最新の数値とは乖離がある場合があります。