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死んだカニは熱湯から茹でる|活きたカニと真逆になる理由と冷凍ガニの扱いを大将が語る|カニの奥深い話 Part.3
「死んだカニ・冷凍ガニの正しい茹で方と下処理」とは
和食料理人歴50年の大将が、死んでいるカニや冷凍ガニの正しい調理法を解説しています。活きガニとは真逆のアプローチが必要で、熱湯からの茹でが基本となります。塩分濃度の管理や蒸し調理の禁止など、失敗しやすいポイントを丁寧に説明しています。また、たわしを使った水洗いやさらしを活用したカニ味噌のアク抜きといったプロの下処理技術も紹介されています。これらの工程を正しく行うことで、カニ本来の旨味と甘みを最大限に引き出すことができます。
「死んだカニ・冷凍ガニの正しい茹で方と下処理」を美味しく作るコツ
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火加減・茹で方
死んだカニ・冷凍ガニは必ず沸騰した熱湯から茹でる。活きガニとは真逆で、表面を素早く固めて旨味を逃がさないようにするため。
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お湯の量
カニを入れた瞬間に温度が下がらないよう、たっぷりの大量の熱湯を用意すること。少量のお湯では温度が落ちて失敗する。
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塩分濃度
死んだカニは組織が塩分を吸収しやすいため、塩分を強くしすぎると仕上がりが塩辛くなる。複数杯ある場合はまず1杯だけ試し茹でして塩加減を確認すること。
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調理法の禁止事項
死んだカニ・冷凍ガニを蒸してはいけない。塩分なしの蒸気で加熱すると旨味が外に流れ出てしまう。必ず適切な塩分濃度の熱湯で茹でること。
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下準備・水洗い
調理前に必ずたわしを使って殻の表面を「キュッキュッ」と音がするくらいしっかりこすり洗いする。汚れや雑菌、臭みを取り除くために必須の工程。
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カニ味噌の処理
死んだカニの味噌はそのまま水洗いすると流れ出てしまう。ザルの上にさらし(布)を敷いてその上に味噌をのせ、アク抜きを行うことで旨味を損なわず雑味だけを除ける。
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仕上がりの確認
蒸し上がりや茹で上がりが塩辛い場合は、死んだカニに対して塩分濃度が高すぎたサイン。試し茹でで事前に確認することで失敗を防げる。
「死んだカニ・冷凍ガニの正しい茹で方と下処理」の作り方・手順
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01
調理前にたわしを使い、カニの殻の表面を「キュッキュッ」と音がするくらいしっかりとこすり洗いして、汚れや臭みを取り除く。
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02
大きな鍋にたっぷりの湯を沸かし、完全に沸騰させる(カニを入れても温度が下がらない十分な量を用意する)。
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03
塩を加えるが、死んだカニは塩分を吸収しやすいため、塩分濃度を高くしすぎないよう注意する。複数杯ある場合はまず1杯だけ試し茹でして塩加減を確認する。
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04
沸騰した熱湯にカニを入れ、一気に茹で上げる(死んだカニは自切の心配がないため、熱湯から投入できる)。
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05
茹で上がったら陸上げ(湯から引き上げる)にして仕上げる。蒸し器は使わない。
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06
カニ味噌の処理:ザルの上にさらし(布)を敷き、その上にカニ味噌をのせてアク抜きの水洗いを行う。こうすることで旨味を流さず余分なアクだけを取り除ける。
「死んだカニ・冷凍ガニの正しい茹で方と下処理」の詳しい解説(動画の書き起こし)
※ 動画の内容をトピックごとに整理してまとめています。
「死んだカニ」の調理が難しい理由
和食料理人歴50年の大将が、今回は「死んでいるカニ」や「冷凍のカニ」の扱い方について語ります。前回は活きているズワイガニの調理法を解説しましたが、大将曰く「死んでいるカニは、死んでいるがゆえに難しい」とのこと。スーパーで売られているものや、運搬途中で元気がなくなって死んでしまったカニなど、鮮度が良くても死んでしまったカニには、活きているカニとは全く異なるアプローチが必要になります。活きガニの感覚のまま調理してしまうと、カニ本来の美味しさを台無しにしてしまうため、その繊細な違いと正しい扱い方を徹底的に解説していきます。
熱湯から茹でるべき理由と活きガニとの違い
活きているカニは冷たい水から徐々に温度を上げて茹でるのに対し、死んでいるカニや冷凍のカニは「沸騰している熱湯」に入れなければなりません。活きているカニは熱いお湯にいきなり入れると、自切して足を自ら落としてしまいますが、死んでいるカニはその心配がありません。むしろ、熱湯に入れることで「表面を素早く固め、旨味を外に逃がさないようにする」必要があります。そのため、お湯の量も重要で、カニを入れた瞬間に温度が下がってしまうような少量のお湯ではダメ。温度が落ちないよう、たっぷりの大量の熱湯で一気に茹で上げることが最大のコツです。
塩分濃度を間違えると塩辛くなる罠
死んでいるカニを茹でる際、最も注意すべきなのが「塩分濃度」です。死んだカニは組織がすでに死んでいるため、お湯の塩分を非常に吸収しやすくなっています。身を固めたい、旨味を逃したくないからといって、塩分を強めにして茹でてしまうと、カニが塩分をどんどん吸い込んでしまい、仕上がりが非常に塩辛くなってしまいます。大将も、お店で食べたカニが塩辛いと「あ、これは死んでいるカニを茹でたんだな」とすぐに分かるそうです。失敗を防ぐためには、複数杯ある場合はまず1本だけ試しに茹でてみて、塩加減を確認することをおすすめしています。
冷凍ガニを「蒸してはいけない」理由
冷凍のカニや死んだカニを調理する際、大将が「間違ってもやってはいけない」と強く警告するのが「蒸すこと」です。茹でる場合は、大量の塩水で茹でることで表面を塩分でキュッと押さえることができますが、蒸し器を使うと蒸気で加熱することになります。塩分が入らない状態で蒸すと、死んでいるカニの身から旨味がダラダラと外に流れ落ちてしまうという致命的な欠点があります。せっかくの美味しい旨味がすべて抜けてしまうため、死んだカニや冷凍ガニを蒸すのは厳禁。必ず適切な塩分濃度の熱湯で茹でて、陸上げにするのが正解です。
殻付きガニに必須の「水洗い」と臭み取り
死んでいるカニや冷凍ガニであっても、調理前には必ず「丁寧な水洗い」を行う必要があります。これを怠ってそのまま茹でたり蒸したりすると、食べたときに生臭さが残ってしまい、味が全く違ってきます。カニの殻の表面には汚れや雑菌、独特の嫌な臭い(ベタつきやヌルヌル)が付着しており、冷蔵庫に入れておくと2日目には嫌な臭いが出てきてしまいます。これは魚のウロコやエラ、背びれの汚れを綺麗に落とさないと臭くなるのと同じ原理です。たわしを使って、殻の表面が「キッキュッ」と音がするくらいまでしっかりとこすり洗いすることが、美味しく仕上げるための基本です。
カニ味噌を流さない「さらし」を使ったアク抜き
カニ味噌やウスの処理も、活きガニと死にガニでは異なります。死んでいるカニは、そのまま洗うと味噌が水に溶けて流れ出てしまいます。そこで大将が伝授するのが「さらし(布)」を使うプロの技です。甲羅の下にザルを置くだけでなく、その間にさらしを敷き、そこに味噌をのせてアク抜き(水洗い)を行います。こうすることで、大切なカニ味噌を流失させることなく、余分なアクだけを綺麗に取り除くことができます。このひと手間を加えることで、カニ味噌の雑味が消え、驚くほど甘くて濃厚な味わいに仕上がります。大将の店でも、この方法で仕上げたカニ味噌はお客さんから「こんなに甘いの?」と大絶賛されるそうです。
大将に聞いてみた!について
大将に聞いてみた!
登録者 2.1万人 ・ 日本料理・和食
1958年福島県生まれ。中学卒業後に日本料理の世界へ入り、日本三大料亭の一つ『金田中』や懐石料理の名店『胡蝶』などで修行を積んだ。33歳で新宿歌舞伎町に割烹をオープンし、その後も蕎麦割烹・焼肉店・すっぽん料理屋など多業態の店舗を展開。調理師専門学校の特別講師や独立開業コンサルティングにも携わり、ミシュランの星シェフを含む数百人の弟子を育てた。現在はこの道50年の経験をもとに、日本料理の知識・技術・業界事情を発信するYouTubeチャンネル『大将に聞いてみた!』を運営している。
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