Recipe
かつお節の選び方から「基本のだしのとり方」までプロが徹底解説!荒節?枯節? Bonito flakes 樋口直哉
Ingredients
- 水1リットル
- 昆布15g
- かつお薄削り節15g
「基本のかつお出汁のとり方」とは
この動画では、料理家・樋口直哉氏がかつお節の基礎知識から出汁のとり方までをプロ目線で徹底解説しています。かつお節の製造工程や産地、荒節・枯節・薄削り・厚削りの違いと使い分け、顆粒だし・だしパックの特性についても詳しく触れています。出汁の濃さは「食材量×温度×時間」で決まるという科学的な視点も紹介されます。最後に、水1リットルに昆布15g・かつお薄削り節15gを使った家庭向け万能だしの実演があり、視聴者が実際に再現できる内容になっています。
樋口直哉の料理論[Cooking theory]のご紹介 →
「基本のかつお出汁のとり方」を美味しく作るコツ
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食材選び
パッケージ裏の品名を確認し、「かつお削りぶし」なら荒節、「かつおかれぶし削りぶし」や「かつおぶし削りぶし」なら枯節と判断できる。花かつおは荒節を削ったもの。
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食材選び
血合い抜きと表示されたものは酸味が抑えられ非常に上品な出汁がとれる。
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食材選び
薄削りは短時間で香り高い出汁がとれ、家庭の味噌汁や合わせ出汁に向く。厚削りはじっくり煮出すそばやうどんの出汁に向く。
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食材選び
一本釣りの高級かつお節はお吸い物など特別な料理に、通常漁法のものは普段の味噌汁や煮物に使うなど用途で使い分けると良い。
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保存
開封した削り節は酸化が進むため、袋の空気をしっかり抜いて冷蔵保存。長期保存は冷凍庫へ。
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出汁の濃度
出汁の濃さは「食材量×温度×時間」で決まる。水に対する昆布は1〜2%、かつお節は1〜3%が目安。かつお節はそれ以上増やしても成分が飽和し効果が薄れる。
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出汁の濃度
味噌汁に使う出汁はかつお節1〜2%程度の低濃度が最も好まれるとされる。出汁が濃すぎると味噌本来の香りが損なわれるため。
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下準備
鍋に水と昆布を入れ、1時間ほど置いて昆布を水で戻す。時間がなければ15分でも可。一晩冷蔵庫に置いても良い。
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タイミング
かつお節は火にかける前(水出し段階)の鍋にそのまま加えることで、短時間で効率よく旨味と香りを引き出せる。
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火加減・アク取り
中火にかけ、浮いてくるアク(かつお節の脂質などを含む濁りの原因)を丁寧にすくい取る。
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火を止めるタイミング
全体がしっかり沸騰したらすぐに火を止め、ペーパータオルを敷いたザルで濾す。昆布は先に取り出す(まだ食べられる)。
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絞り
家庭料理であれば、濾す際にかつお節をしっかり絞って旨味を出し切って問題ない。現代の質の良いかつお節なら絞っても濁りやエグみは出ない。絞らないのはプロの料理での作法。
「基本のかつお出汁のとり方」の材料
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「基本のかつお出汁のとり方」の作り方・手順
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01
鍋に水1リットルと昆布15gを入れ、1時間ほど置いて昆布を水で戻す(時間がなければ15分、一晩冷蔵庫でも可)。
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02
昆布が戻ったら、火にかける前の鍋にかつお薄削り節15gをそのまま加える。
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03
中火にかけ、浮いてくるアクを丁寧にすくい取る。
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04
全体がしっかり沸騰したら、すぐに火を止める。
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05
昆布を先に取り出し(昆布はまだ食べられる)、ペーパータオルを敷いたザルで出汁を濾す。家庭料理であればかつお節をしっかり絞って旨味を出し切って良い。
「基本のかつお出汁のとり方」の詳しい解説(動画の書き起こし)
※ 動画の内容をトピックごとに整理してまとめています。
かつお節の基本と産地・漁法による違い
かつお節の「節」とは、魚の頭や内臓を取り除いて茹で(煮熟)、冷却した後に燻製と乾燥を繰り返す「焙乾(ばいかん)」を行ったものです。削り節はそれを削った製品を指します。産地は鹿児島県の枕崎市と指宿市、そして静岡県の焼津市が有名で、この3箇所で国産かつお節の約98%が生産されています。原料となるカツオの多くは太平洋の赤道付近で漁獲され、冷凍で運ばれてきます。漁法には通常の「まき網」と「近海一本釣り」があり、一本釣りは全体の1〜2%程度と非常に希少で高級です。一本釣りで獲れたカツオは、網の中で潰れたり暴れたりしないため、酸味が少なく旨味が強いかつお節になります。お椀などの特別な料理には一本釣りの高級なものを使い、普段の味噌汁や煮物にはコストの低い通常漁法のものを使うなど、用途に合わせて選ぶのがおすすめです。
背節・腹節の違いと削り節の保存方法
かつお節には、カツオの背中側を使った「背節(雄節)」とお腹側を使った「腹節(雌節)」があります。昔は部位によって味の違いが強調されましたが、現在一般に流通している南太平洋産などのカツオはもともと脂質が少ないため、背と腹で脂質含有量に大きな差はなく、味の違いもそれほどありません。ただし、近海一本釣りのカツオの場合は脂がのっているため部位による違いが出ます。また、かつお節の現物は非常に硬く家庭で削るのは大変なため、市販の「削り節」が便利です。削り節のパッケージには窒素が充填されて鮮度が保たれていますが、開封すると一気に酸化が進み鮮度が落ちてしまいます。使い切れなかった場合は、袋の中の空気をしっかりと抜いてから冷蔵庫で保存し、さらに長期間保存したい場合は冷凍庫に入れるのが鮮度を保つコツです。
薄削りと厚削りの特徴と使い分け
出汁をとる用途に向いている削り節には、主に「薄削り」と「厚削り」があります。薄削りは節を0.2mm以下に薄く削ったもので、表面積が広いためお湯に入れると短時間で味が出ます。加熱時間が短くて済むため、雑味や酸味が出にくく、上品で香り高い出汁がとれるのが特徴です。一方、厚削りは0.2mm以上(実際には1mm以上のものも多い)の厚さに削ったもので、そばやうどんの出汁によく使われます。厚削りはじっくり時間をかけて煮出すことで、濃厚でコクのある出汁がとれます。煮出す時間が長いため香りは揮発しやすくなりますが、その分味が凝縮され、しっかりとしたボディ感が出ます。そばつゆにはみりんが入るため、厚削りから出る酸味があった方が味のバランスが良く、かつおの香りが強すぎない方がそば自体の香りを楽しめるため、厚削りが重宝されます。
荒節と枯節の製造工程と見分け方
かつお節は製造工程の違いによって「荒節(あらぶし)」と「枯節(かれぶし)」に分かれます。荒節はカツオを茹でて燻製・乾燥させたもので、燻製の香りが強く、さっぱりとした軽やかな出汁がとれます。主に関西で好まれ、ラーメンのスープや味噌汁に向いています。枯節は、荒節の表面を削ってカビ付けを数回繰り返したもので、カビの働きによって水分が抜け、タンパク質が分解されてアミノ酸(旨味)が増します。上品な香りと深い旨味が特徴で、主に関東で好まれ、お吸い物や茶碗蒸しに最適です。これらはパッケージ裏の表示で見分けることができます。品名が「かつお削りぶし」なら荒節、「かつおかれぶし削りぶし」や「かつおぶし削りぶし」なら枯節を意味します。また、「花かつお」と書かれているものは荒節を削ったものです。「血合い抜き」と書かれたものは、魚の血合い部分を取り除いて削られているため、酸味が抑えられた非常に上品な出汁がとれます。
顆粒だしとだしパックのメリット・デメリット
手軽に出汁の風味を得るために開発されたのが「顆粒だし」や「だしパック」です。顆粒だしはゴミが出ず、お湯に溶かすだけで簡単に旨味が得られるのが最大のメリットですが、製造工程で香りが揮発してしまうため、香りが弱いという弱点があります。そのため、煮物など香りをそれほど求めない料理に使うのが便利です。最近人気のだしパックは、不織布などの小さな袋に細かく砕いた出汁素材を詰めたものです。だしパックには素材のみのものと、調味料が添加されたものの2種類があります。だしパックの弱点は「袋の小ささ」にあります。袋が小さいとお湯の中で素材が対流しないため、風味が十分に抽出されにくいのです。そのため、だしパックを選ぶ際はなるべく袋が大きいものを選ぶのがベターです。また、家庭では濾す手間がそれほどかからないため、薄削りの節を直接鍋に投入して出汁をとる方が、短時間で効率よく豊かな香りと旨味を引き出すことができます。
科学的アプローチから見る出汁の濃さと正解
出汁の濃さは「出汁食材の量×温度×時間」という掛け算で決まります。水に対する昆布の量は1%〜2%が基準で、旨味が控えめな日高や利尻なら1.5%以上、旨味が強い真昆布や羅臼なら1%でも十分です。かつお節の量は1%〜3%が目安となります。これ以上かつお節を増やしても、水に対して成分が飽和してしまい、エキスが出にくくなります。お蕎麦屋さんの出汁が濃いのは、時間をかけて煮詰めて濃縮しているからですが、その代わり香りは飛んでしまいます。味噌汁に合わせる出汁は、濃すぎない方が美味しいとされています。1987年の論文「調理面からみた味噌汁の特性」によると、かつお節の量が1〜2%程度の低濃度の出汁を使った味噌汁が最も好まれるという実験結果があります。これは、出汁の風味が強すぎない方が味噌本来の芳香を損なわずに調和するからです。家庭での合わせ出汁なら、昆布とかつお節の量をそれぞれ1%〜1.5%程度にするのが、最も汎用性が高く万能に使えます。
プロが教える「基本の家庭だし」のとり方
家庭でとる最も万能な「1.5番だし」のとり方をご紹介します。材料は水1リットルに対し、昆布15g、かつお薄削り節15gです。まず、鍋に水と昆布を入れ、1時間ほど置いて水で戻します(時間がない時は15分でも、一晩冷蔵庫に置いても構いません)。しっかり戻ったら、火にかける前のかつお節をそのまま鍋に加えます。中火にかけ、途中で浮いてくるアク(かつお節の脂質などを含み、濁りの原因になるもの)を丁寧にすくい取ります。全体がしっかりと沸騰したらすぐに火を止め、ペーパータオルを敷いたザルで濾します。昆布は先に取り出しておきますが、この昆布はまだ食べられます。「かつお節は最後に絞ってもいいのか」という疑問に対し、答えは「どちらでもいい」です。現代の質の良いかつお節であれば、絞っても濁りやエグみは出ません。絞ってはいけないというのは、お吸い物のような淡い味を尊ぶプロの料理の世界のルールであり、家庭料理であれば、もったいないので最後までしっかり絞って旨味を出し切って大丈夫です。
樋口直哉の料理論[Cooking theory]について
樋口直哉の料理論[Cooking theory]
登録者 7.9万人 ・ 家庭料理/調理科学
樋口直哉氏は、服部栄養専門学校卒業後、料理教室勤務や出張料理人などを経て、2005年に『さよならアメリカ』で群像新人文学賞を受賞した作家兼料理家です。同作は芥川賞候補にもなり、以降も小説やノンフィクションなど幅広い著作を発表しています。料理家としては調理科学をベースにしたレシピの考案・発信を行い、全国の食品メーカーや生産現場の取材記事の執筆、地域食材を活用したメニュー開発なども手がけています。主な著書には料理本『新しい料理の教科書』『ぼくのおいしいは3で作る』などがあり、東洋経済アワード2022も受賞しています。本チャンネルでは、調理科学の視点からおいしさを最大限に引き出すレシピを紹介しています。
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