Recipe
【超有料級】伊勢海老の捌き方・後編|刺身の基本と姿盛りの技、花が咲く洗いの極意|甲殻類シリーズ Part.3
「伊勢海老の刺身と姿盛り」とは
伊勢海老を刺身や姿盛りで美しく仕上げるための下処理と調理技法を紹介。包丁の入れ方で殻から身を綺麗に取り外し、隠し包丁で食感を活かし、竹串で尾を開く仕上げまでを解説。背わた処理や冷水での洗いなど、伊勢海老の旨みを引き出す職人技を網羅。
「伊勢海老の刺身と姿盛り」を美味しく作るコツ
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下準備
- 背わたを最初に丸ごと取り除くことで砂噛みを防ぎ、以後の調理で水洗い不要にする
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下準備
- 脚の先にある爪は雑菌が多く強い臭いが出るため、事前に包丁で切り落とす
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捌き方
- スプーンではなく包丁を殻の内側ギリギリに滑らせることで、皮(赤み)を残したまま身を美しく取り外せる
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捌き方
- 腹側から包丁を入れて身を3等分にカット
- 中央部分は上質で握り寿司や刺身の特上部位に最適
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捌き方
- 繊維に対して直角に隠し包丁を細かく入れることで、口に入れた時の歯ごたえが絶妙になる
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味付け・仕上げ
- 刺身に仕上げた身は絶対に水洗いしない
- 本来の甘みと香りが流出してしまう
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盛り付け
- 竹串を尾の裏側の穴に通して反対側へ突き抜けさせ、折り返してもう一度差し込むことで扇状に開いた姿を固定
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調理技法
- 冷水に浸しながら勢いよく水を当てると、隠し包丁の入った身が冷水の刺激で縮み、花が咲いたように開く
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調理技法
- 味噌汁を作る際は、沸騰した汁に投入せず、塩味を効かせた温かい汁に投入することで濁りと散りを防ぐ
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調理技法
- 殻を使った味噌汁のアク抜きは、捌いている最中に水にさらして血やアクを取り除く
「伊勢海老の刺身と姿盛り」の作り方・手順
- 1
背わたを取り除く
伊勢海老の背中に入っている背わたを丸ごと抜き取ります。背わたには大量の砂が詰まっており、これを取らずに進めると砂が身全体に散り、その後の調理で水洗いが必要になって旨みが失われます。
- 2
脚の爪を切り落とす
脚の先にある爪は雑菌が多く強い臭いが出るため、包丁で事前に切り落とします。これにより、出汁や味噌汁の風味を損なわない。
- 3
殻から身を取り外す
スプーンではなく包丁の側面を使い、殻の内側ギリギリに沿うように切り込みを入れます。こうして指が入る隙間を作っておけば、指を滑り込ませるだけで身がするりと剥がれます。活きが良い伊勢海老であっても、包丁の入れ方次第で力を使わずに皮(表面の赤み)を残したまま取り外すことが可能。
- 4
身を3等分にカットする
取り出した身を腹側から包丁を入れて切り分けます。下まで切らずに中央の1枚をすくい取るように切り出すと、身が綺麗に3等分に分かれます。中央部分は一番筋肉が強く上質で、握り寿司や刺身の特上部位として最適。左右の身は食べやすいブロック状にカット。
- 5
隠し包丁を入れる
左右の身に対して繊維に直角に細かく切り込みを入れます。この一手間を加えることで、口に入れた時にコリッとした絶妙な歯ごたえが生まれます。
- 6
水洗いしない
大将は切り分けた身を絶対に水洗いしません。一度水に触れると伊勢海owl本来の甘みや香りが流出してしまうため、まな板の上でそのまま刺身に仕上げるのが美味しさを引き出す最大の極意。
- 7
尾を竹串で固定(姿盛り用)
伊勢海老を姿盛りにする際、尾の殻が小さくしぼんだ状態では見栄えが悪いため、竹串を使って開いた状態を固定します。尾の裏側にある接続部分の穴に竹串をすっと通し、反対側へ突き抜けさせたら、折り返すようにしてもう一度差し込みます。飛び出た余分な竹串はハサミで切り落とせば、見事に尾が開いた状態をキープできます。
- 8
冷水での洗い処理
たっぷりの氷を入れた冷水にザルごと身を浸し、上から水道水を勢いよく当てながら手早く洗います。あらかじめ隠し包丁を入れておいた身は、冷水の刺激によって表面がキュッと縮み、まるで花が咲いたかのようにチリチリと開きます。洗い終わった身はすぐにザルへ上げて水気を切り、白菜などに挟んで保護しながら冷蔵庫で冷やしておく。
- 9
殻を使った味噌汁作り
伊勢海老の頭や殻を使った味噌汁は、沸騰したお湯に生の頭やわたを入れてはいけません。塩味を効かせた温かい汁の中に投入することで、中のわたがキュッと固まり、汁を濁らせずお箸でつまめる極上の固さに仕上がります。あらかじめ殻から出る血やアクは水にさらしてアク抜きを行う。
「伊勢海老の刺身と姿盛り」の詳しい解説
※ 動画の内容をトピックごとに整理してまとめています。
殻から身を綺麗に取り外す包丁技
伊勢海老の殻から身を綺麗に取り出すには、スプーンではなく包丁の使い方にコツがあります。よくスプーンで剥く方法が見られますが、殻の内側が段々になっているためスプーンが当たって身が崩れ、表面の美しい赤みが残りにくくなります。大将の手順では、まず殻の内側ギリギリに包丁を滑らせるように綺麗に切れ込みを入れます。こうして指が入る隙間を作っておけば、下から指を滑り込ませるだけで甘エビのように身がするりと剥がれます。活きが良い伊勢海老であっても、包丁の入れ方次第で力を使わずに皮(表面の赤み)を残したまま美しく取り外すことができます。盛り付けた際の見た目や香りも際立つため、プロの現場でも基本となる非常に重要な工程です。
竹串一本で姿盛りが映える尾の裏技
伊勢海老を姿盛りにする際、尻尾(尾)の殻が小さくしぼんだ状態のままだと見栄えがよくありません。そこで竹串を一本使うだけで、扇状にパッと綺麗に開いた華やかな状態に固定するテクニックを紹介しています。尾の裏側にある接続部分の穴に竹串をすっと通し、反対側へ突き抜けさせたら、折り返すようにしてもう一度差し込みます。飛び出た余分な竹串はハサミでチョキンと切り落とせば、見事に尾が開いた状態をキープできます。ここに大根のツマを置き、大葉を広げてからお刺身を盛り付けることで、料亭のような格調高い姿盛りが完成します。伊勢海老の殻に最初から開いている構造を活かした、見た目の美しさを追求する和食ならではの繊細な仕掛けです。
身を3等分にするカットと隠し包丁
取り出した伊勢海老の身は、腹側から包丁を入れて切り分けます。下まで切らずに中央の1枚をすくい取るように切り出すと、身が綺麗に3等分に分かれます。この中央部分は一番筋肉が強く上質で、握り寿司や刺身の特上部位として最適です。左右の身は食べやすいブロック状にカットし、繊維に対して直角に隠し包丁(切り込み)を細かく入れます。この一手間を加えることで、口に入れた時にコリッとした絶妙な歯ごたえが生まれます。また、大将は切り分けた身を絶対に水洗いません。甘エビと同様に、一度水に触れると伊勢海老本来の甘みや香りが流出してしまうため、まな板の上でそのまま刺身に仕上げるのが美味しさを引き出す最大の極意です。
濁りや臭みを防ぐ味噌汁作りの極意
伊勢海老の頭や殻を使った味噌汁を美味しく作るには、いくつかの注意点があります。まず、殻から出る血やアクは渋みや苦味の原因となるため、捌いている最中にすぐ水にさらしてアク抜きを行います。また、脚の先にある爪は雑菌が多く強い臭いが出るため、必ず事前に包丁で切り落とすことが鉄則です。最大のポイントは味噌汁の加熱方法にあります。出汁や水が沸騰しているところに生の頭やわた(味噌)を入れると、汁が濁って身が散ってしまいます。あらかじめ味噌や醤油で味付けし、塩味を効かせた温かい汁の中に投入することで、中のわたがキュッと固まり、汁を濁らせずお箸でつまめる極上の固さに仕上がります。
砂噛みを防ぐ背わた処理と梨割りの手順
伊勢海老の背中に入っている背わたを実際に引っ張り出して確認すると、中には驚くほど大量の砂が詰まっています。この背わたを取らずに梨割り(頭から縦半分に割る調理法)をしてしまうと、包丁で背わたが切れて身や頭全体に砂が飛び散ってしまいます。一度砂が回ってしまうと水洗いせざるを得なくなりますが、出汁を取ったり煮たりする食材を水で洗うと旨みが逃げて台無しになってしまいます。そのため、どんな調理法であっても最初に背わたを丸ごと抜き切ることが絶対に欠かせません。この下処理を最初に行うことで、煮物や出汁取りの際にも一切水洗いすることなく、食材の持つ本来の美味しさをそのまま生かすことができます。
冷水で花を咲かせる「洗い」の技法
本来、伊勢海老の旬(10月〜3月頃)は水につけず刺身で食べるのが一番ですが、夏場などにさっぱりと味わう洗いの実演も行いました。たっぷりの氷を入れた冷水にザルごと身を浸し、上から水道水を勢いよく当てながら手早く洗います。あらかじめ隠し包丁を入れておいた身は、冷水の刺激によって表面がキュッと縮み、まるで花が咲いたかのようにチリチリと開きます。この処理によって、生の旨みを閉じ込めたまま表面の歯ごたえが際立ちます。洗い終わった身はすぐにザルへ上げて水気を切り、匂いの移りにくい白菜などに挟んで保護しながら冷蔵庫で冷やしておくことで、お客様に提供する瞬間まで最高のみずみずしさと美しさを保持できます。
大将に聞いてみた!について
大将に聞いてみた!
登録者 2.1万人 ・ 日本料理・和食
1958年福島県生まれ。中学卒業後に日本料理の世界へ入り、日本三大料亭の一つ『金田中』や懐石料理の名店『胡蝶』などで修行を積んだ。33歳で新宿歌舞伎町に割烹をオープンし、その後も蕎麦割烹・焼肉店・すっぽん料理屋など多業態の店舗を展開。調理師専門学校の特別講師や独立開業コンサルティングにも携わり、ミシュランの星シェフを含む数百人の弟子を育てた。現在はこの道50年の経験をもとに、日本料理の知識・技術・業界事情を発信するYouTubeチャンネル『大将に聞いてみた!』を運営している。
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