【プロの技術】フォンドオマールの作り方|オマール海老の旨味を引き出す抽出法

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Ingredients


フランス料理の基本となるフォンドオマールの製造方法を、冷凍オマールを使ってプロが実演解説します。冷蔵解凍と丁寧な下処理から始まり、ガラを細かくカットして焼き色をつけ香味野菜とトマトペーストを加えて煮出すという工程を紹介。最大30~40分の煮込み時間に留めることで、旨味だけを引き出し雑味を避けるプロの技術が習得できます。

  • 下準備
    • 冷凍オマールは必ず冷蔵庫でゆっくり解凍し、冷水で丁寧に洗う
    • 長時間の水さらしは旨味が逃げるため避ける
  • 下準備
    • 砂袋とエラは必ず取り除く
    • 砂袋は雑味や生臭さの原因、エラは呼吸器官として汚れと匂い成分が詰まっている
  • 下準備
    • コライユ(卵)とトマレイ(味噌)は事前に取り分け、ガラと別に扱う
    • 別素材として保存することで風味を活かせる
  • 下準備
    • ガラをハサミで細かくカットすることで、鍋底に当たる面積が増え、内側の旨味を効率よく焼き付けられる
  • 火加減
    • 殻を炒める際は強火を使い、詰め込みすぎず、焼き色がついたらひっくり返す
    • 一度に大量に入れると温度が下がり蒸す状態になるため数回に分ける
  • 火加減
    • 焼き色をつけた殻にコニャックを加えてフランベし、アルコール分を飛ばす
    • コンロの周りに燃えやすいものを置かないことが安全
  • 火加減
    • デグラセで鍋底の旨味(Sucs)を白ワインでこそぎ落とし、この液体も重要なダシの一部として活用する
  • 火加減
    • 煮込み時間は最大30~40分に留める
    • 甲殻類の旨味は水溶性で短時間で抽出でき、それ以上煮込むと生臭さと雑味が出る
  • 火加減
    • 沸騰後は弱火に落とし、表面に浮くアクを躊躇なく取り除く
    • ハーブを加えてからコトコトと弱火で煮込む
  • 味付け
    • トマトペーストの分量は90gで、香味野菜をソテーした後に加える
    • フュメ・ド・ポワソンを使用することで奥行きのある味わいになる
  • 仕上げ
    • シノワで濾し、さらに細かい網目で二重に濾すと保存性が向上し、澄んだオレンジ色の上質なダシが完成する
16点

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  1. 1

    冷凍オマールを冷蔵庫でゆっくり解凍し、冷水で丁寧に洗う

  2. 2

    解凍したオマールから、砂袋とエラを根元からしっかり取り除く

  3. 3

    コライユ(卵)とトマレイ(味噌)を丁寧に取り分けてボウルに保管する

  4. 4

    ハサミを使ってオマールの殻を細かくカットする

  5. 5

    玉ねぎ、セロリ、人参を約1cm角に切り、エシャロットはスライスする

  6. 6

    フライパンにオリーブ油を熱し、カットしたオマールの殻を強火で炒める(詰め込みすぎず、数回に分ける)

  7. 7

    焼き色がついたらひっくり返し、全体に香ばしい焼き色をつける

  8. 8

    コニャックを加えてフランベし、立ち上る炎でアルコール分を飛ばす

  9. 9

    焼いた殻を一度取り出し、フライパンに白ワインを注いでデグラセで鍋底をこそぎ落とす

  10. 10

    オマールの足も同様にソテーとデグラセを行う

  11. 11

    別のフライパンにバターを熱し、潰したニンニクを炒めて香りを立たせる

  12. 12

    スライスしたエシャロットを加え、しんなりするまで炒める

  13. 13

    玉ねぎ、人参、セロリを投入し、野菜から甘みと香りが引き出されるまでじっくりソテーする

  14. 14

    炒めた野菜とソテーしたオマールの殻を深鍋に移す

  15. 15

    トマトペースト90gを加える

  16. 16

    フュメ・ド・ポワソン2000gと水を加え、具材が被るより気持ち多めの量にする

  17. 17

    強火で沸騰させ、表面に浮く白いアクを丁寧に取り除く

  18. 18

    火を弱め、タイム、ローリエ、パセリの茎、セロリの葉を加える

  19. 19

    弱火でコトコトと30~40分煮込む(それ以上は煮込まない)

  20. 20

    シノワを使ってダシを濾す

  21. 21

    必要に応じて目の細かい網目でさらに二重に濾し、澄んだオレンジ色に仕上げる

この料理が美味しくなる理由

オマール海老の殻や野菜をじっくり炒めることでメイラード反応が起こり、香ばしい風味とコクが生まれます。また、オマール海老やフュメ・ド・ポワソンに含まれるイノシン酸などの核酸系うま味成分と、トマトペーストや野菜に含まれるグルタミン酸などのアミノ酸系うま味成分が合わさることで、うま味の相乗効果が働き、深みのある味わいに仕上がります。

うま味成分温度帯・加熱反応

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※ 動画の内容をトピックごとに整理してまとめています。

フォンドオマール作りの幕開けと材料紹介

料理人VTuberの高御仁がお届けする、プロの技術が詰まったフォンドオマールの作り方です。今回は手軽に入手しやすい冷凍オマールを使用し、その旨味を最大限に引き出す抽出法を実演・解説していきます。まずは材料の紹介から。主役となる冷凍オマールのほかに、ベースとなるヒュメドポワソン(少し濃いめのもの)、ニンニク玉ねぎセロリ人参エシャロットを用意します。さらにハーブ類として、セロリの葉タイムイタリアンパセリの茎ローリエを使用します。調味料や風味付けには、トマトペーストブランデー、そして白ワインを準備してください。これらの素材を組み合わせることで、オマール海老の豊かな風味とコクを引き出した極上のダシをとっていきます。

丁寧な野菜のカットとオマールの下処理

調理の第一歩は野菜の下準備から始まります。玉ねぎセロリ人参はそれぞれざっくりと1センチ角の1cmカットに揃えて切ります。エシャロットは繊維に沿ってスライスしておおまかに準備しておきましょう。続いて、メインの冷凍オマールの下処理に移ります。使用するのはシルキーの万能バサミです。オマールの頭を殻からぐっと引っ張って外し、内部にある深緑色のコライユ(卵)と、黄色のトマレイ(味噌)を丁寧に取り分けてボウルにキープします。口のパーツを取り除いた後、砂が詰まっている砂袋と、呼吸器官であるエラを根元からしっかりとむしり取ります。最後に、ハサミを使って殻を細かくカットします。殻を細かく切ることで、鍋底に当たる面積が増え、内側の旨味を効率よく焼き付けることができるようになります。

強火での殻のソテーと豪快なフランベ

カットしたオマールの殻をフライパンで炒めていきます。美味しく仕上げるための第一条件は、強火でさっと炒めて、焦がさないようにしっかりと焼き色をつけることです。フライパンに殻を入れたら、まずは位置を決めてしばらく動かさずに放置し、焼き色がついたらひっくり返します。全体に香ばしい焼き色がついたら、ブランデーを加えて豪快にフランベします。立ち上る炎に驚くかもしれませんが、慌てずにアルコール分を飛ばしてください。コンロの周りに燃えやすいものを置かないことが安全なフランベの基本です。殻を焼き終えたら一度取り出し、フライパンに残った旨味が固まっているところに白ワインを注ぎ、木べらで丁寧にこそぎ落とすデグラッセを行います。この旨味が溶け出した液体もダシの重要な一部になります。オマールの足も同様の手順でソテーし、デグラッセを行います。

香味野菜のソテーとじっくり煮込み

続いて、フライパンにバター(またはオイル)を熱し、潰したニンニクを炒めます。香りが立ってきたらスライスしたエシャロットを加え、しんなりするまで炒めます。そこに玉ねぎ人参セロリを投入し、野菜から甘みとしっかりとした香りが引き出されるまでじっくりとソテーします。炒めた野菜とソテーしたオマールの殻を深鍋に移し、トマトペーストを加えます。さらにヒュメドポワソンと水を注ぎ入れます。水加減は具材が被るくらいよりも、気持ち多めに入れるのがポイントです。鍋を一度強火で沸騰させ、表面に浮いてきたアクを躊躇せずにガンガン取り除きます。アクがきれいに取れたら火を弱め、タイムローリエパセリの茎、そして臭み消しに最適なセロリの葉を加えて、弱火でコトコトと煮込んでいきます。

シノワでの濾し作業と保存性を高めるコツ

弱火で約30分煮込んだら、いよいよ仕上げの濾し作業に入ります。鍋の中身を、スープを濾すための調理器具であるシノワを使って、一滴も無駄にしないようにしっかりと濾していきます。ダシを濾し器に移す際は、最後の最後まで旨味を絞り出すように丁寧に行うのがプロの仕事です。濾し終わったフォンドオマールは、美しいオレンジ色に澄んだ極上の仕上がりになります。ここでさらに美味しく、かつ長持ちさせるためのワンポイントアドバイスがあります。もし細かい不純物が気になる場合は、さらに目の細かい網や布を使って二重に濾してあげると良いでしょう。できるだけ細かい網目で濾して中の微細な粒を取り除いてあげることで、ダシの保存性がグッと向上します。これで、様々な料理のベースとなる素晴らしいフォンドオマールが完成しました。

冷凍オマールの解凍方法と下処理の重要性

ここからは、プロの視点から技術的なポイントを詳しく解説します。今回使用した冷凍オマールは、冷蔵庫の中でゆっくりと時間をかけて解凍させました。魚介類は温度管理が非常に重要なので、常温で長時間の放置解凍は避け、低温をキープしたまま扱うのが鉄則です。厨房での理想的な解凍温度はマイナス3度とされています。解凍後は、冷水でさっと手早く洗ってドリップや表面の汚れ、余分な雑味を取り除きます。このとき、長時間の水さらしは旨味が逃げてしまうため厳禁です。また、頭の内部にあるエラ砂袋は必ず取り除いてください。特に砂袋は雑味や生臭さの原因になります。エラはオマールが生きている間のフィルターの役割を果たしているため、様々な汚れや匂い成分が詰まっています。これらを丁寧に取り除くことが、クリアで上質なダシをとるための絶対条件です。

殻のソテー技術と適切な煮込み時間

オマールの殻を炒める際、フライパンに殻を詰め込みすぎないことが大切です。一度に大量に入れると、殻から出た水分で鍋の温度が下がり、焼くのではなく「蒸す」状態になってしまいます。家庭用の小さなフライパンを使う場合は、面倒でも数回に分けて炒めることで、確実できれいな焼き色をつけることができます。そして、最も重要なのが煮込み時間です。甲殻類の旨味成分は水溶性のため、実は30分から40分程度煮込めば十分に抽出されます。「長く煮込めば煮込むほど美味しくなる」というのは間違いで、それ以上煮込んでしまうと、甲殻類特有の生臭さや嫌な匂い、雑味までスープに溶け出してしまいます。美味しい旨味だけをスマートに抽出するために、煮込み時間は最大でも40分にとどめ、ベストなタイミングで火を止めることがプロのこだわりです。

素材の役割分担と天使の海老の思い出

下処理で取り分けたコライユ(卵)とトマレイ(味噌)は、今回のフォンドには入れず、ラップで密閉してすぐに冷凍保存します。これらは後でバターと合わせてブール・コンポゼ(複合バター)にし、別の料理のコク出しに使います。素材の役割に応じて、必要な場所とタイミングで使い分けるのがフランス料理の知恵です。この手法を覚えれば、オマール以外のエビでも応用可能です。私の思い出として、ニューカレドニア産のパラダイスプロン(日本名:天使の海老)があります。レストラン勤務時代、大量に出る天使の海老の殻を冷凍庫に貯めておき、ハーフカットにして内面をしっかり焼き付けてフォンのスープをとったのですが、これがベラボウに美味しかった。皆様もぜひ、様々なエビでこのプロの抽出法を試して、自分だけの極上ソースやスープ作りに挑戦してみてください。

フレンチシェフ高御仁のガチレシピ

フレンチシェフ高御仁のガチレシピ

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高御仁(たかみ じん)は、フランス料理の技術と理論をベースに活動する料理人Vtuberです。世界のレシピを深掘りしながら、料理の背景にある「なぜ?」という哲学までわかりやすく解説することを特徴としています。視聴者の料理レベルアップを目標に掲げており、将来的にはプロ仕様のキッチンスタジオの設立や、ライブ配信を通じた視聴者との同時調理イベントの実現を目指しています。2025年8月に動画を初投稿し、2026年5月には登録者数5000人を突破しました。

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