Recipe
出汁巻き玉子と玉子焼きの違い|和食料理人歴50年の大将が出汁巻きの本質と美味しく仕上げる考え方を語る【第1回】
Ingredients
- 玉子適量
- 出汁(昆布・鰹で引いたもの、お吸い物より濃厚に)適量
- 白醤油または薄口醤油少量
- サラダ油(170度で7〜8分加熱し冷ましたもの)適量
- 大根おろし適量
「出汁巻き玉子」とは
和食料理人歴50年の大将・和田透氏が、出汁巻き玉子と玉子焼きの違いを語るシリーズ第1回。出汁巻き玉子とは甘味を一切加えず、美味しい出汁で玉子を包み込むように焼き上げたものと定義する。仕上がりの決め手となる「さらしで玉子を濾す」「油を事前に加熱してコシを抜く」「染めおろしに出汁を染み込ませる」という三つのこだわりが解説される。単なるレシピではなく、出汁巻き玉子の本質的な考え方を伝える内容となっている。
「出汁巻き玉子」を美味しく作るコツ
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定義・考え方
出汁巻き玉子はみりんや砂糖などの甘味を加えず、美味しい出汁の旨味だけで仕上げるのが本質。焼き上がった端から出汁がじゅわっとにじみ出るほど出汁をたっぷり含んだ状態が理想。
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下準備(玉子)
ザルの上にさらし(布)を敷き、生玉子を割り入れて手でギュッと絞るようにして3回ほど濾す(「抜く」)。これにより白身と黄身の繊維が断ち切られ、出汁と絡みやすくキメ細かい仕上がりになる。
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下準備(油)
ボトルから出したばかりの生のサラダ油はそのまま使わない。170度ほどの弱火で7〜8分間加熱して油の「コシ」を抜き、冷ましてから使うことで油の生臭さが消え、出汁巻きの香りを引き立てられる。
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出汁
昆布と鰹を贅沢に使い、お吸い物として飲むものよりもさらに濃厚な出汁を引く。味付けは白醤油または薄口醤油のみで、甘味は加えない。
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染めおろし
大根おろしに醤油をかけるのではなく、玉子を巻いている最中に鍋から溢れ出る出汁を、あらかじめレンジなどで温めて臭みを抜いた大根おろしに落として吸わせたものが「染めおろし」の本来の姿。
「出汁巻き玉子」の材料
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「出汁巻き玉子」の作り方・手順
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01
サラダ油を170度ほどの弱火で7〜8分間加熱してコシを抜き、冷ましておく。
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02
昆布と鰹でお吸い物より濃厚な出汁を引き、白醤油または薄口醤油のみで味を調える。甘味は加えない。
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03
ザルの上にさらしを敷き、生玉子を割り入れて手でギュッと絞るようにして3回ほど濾し、白身と黄身の繊維を断ち切る。
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04
濾した玉子と出汁を合わせる。
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05
大根おろしはレンジなどで温めて臭みを抜いておく。
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06
玉子地を巻いていく際、鍋から溢れ出る出汁を温めた大根おろしに落として吸わせ、「染めおろし」を作る。
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07
焼き上がった出汁巻き玉子に染めおろしを添えて仕上げる。
「出汁巻き玉子」の詳しい解説(動画の書き起こし)
※ 動画の内容をトピックごとに整理してまとめています。
出汁巻きと玉子焼きの違いとは?
和食料理人歴50年の大将・和田透さんが、出汁巻き玉子と玉子焼きの明確な違いについて語り始めます。聞き手の浅見さんが「出汁を入れて焼くのが出汁巻きで、そうでないのが玉子焼きという雑な認識なのですが…」と問いかけると、大将は「決められた形はないけれど、こうすれば絶対に美味しくなるという理にかなったやり方がある」と答えます。長年の経験に基づいた、単なるレシピに留まらない「出汁巻きの本質」に迫る深いトークが展開されます。
出汁巻きの本質は「出汁で巻く」こと
大将が考える出汁巻き玉子の定義は、美味しい出汁で玉子を包み込むようにして焼き上げることです。そのため、出汁巻きにはみりんや砂糖といった甘味は一切加えません。甘味を入れず、純粋に出汁の旨味だけで勝負するのが大将のこだわりです。理想的な仕上がりは、焼き上がった玉子の端から出汁がじゅわっとにじみ出るほど、出汁をたっぷりと含んでいる状態。これこそが、本物の「出汁巻き」と呼べる一品になります。
さらしを使って玉子を「抜く」プロの技
出汁をたっぷりと含んだ柔らかい出汁巻きを作るためには、玉子のキメを極限まで細かくする必要があります。そこで大将が取り出したのが「さらし(布)」です。ザルの上にさらしを敷き、そこに生玉子を割り入れ、手でギュッと絞るようにして3回ほど「抜く(濾す)」作業を行います。これにより、白身と黄身の繊維が完全に断ち切られ、出汁と抜群に絡みやすくなります。このひと手間が、口当たりの良さを生み出す最大の秘訣です。
醤油をかけるのは間違い?本来の染めおろし
出汁巻きに添えられる大根おろしは、一般的に醤油をかけて食べられますが、大将は「醤油をかけるのではない」と指摘します。本来の「染めおろし」とは、玉子を巻いている最中に鍋から溢れ出てくる出汁を、温めた大根おろしに落として吸わせたものです。大根おろしは事前にレンジなどで温めて臭みを抜いておき、そこに旨味たっぷりの出汁を染み込ませます。この出汁を含んだ大根おろしと一緒に食べることで、出汁巻きの美味しさが何倍にも膨らみます。
生の油は使わない!熱入れした油の重要性
多くの人が見落としがちなのが、玉子を焼く際に使う「油」です。ボトルから出したばかりの生のサラダ油をそのまま使うと、油特有の生臭さが残り、繊細な玉子と出汁の香りを邪魔してしまいます。大将のこだわりは、あらかじめ油を170度ほどの弱火で7〜8分間加熱し、油の「コシ」を抜いておくこと。この熱入れをして冷ました油を使うことで、油の嫌な匂いが消え、出汁巻き本来の素晴らしい香りを引き立てることができます。
お吸い物より濃厚な極上出汁へのこだわり
出汁巻きの命とも言える出汁について、大将は昆布と鰹を贅沢に使い、お吸い物として飲むものよりもさらに濃厚な出汁を引きます。味付けは白醤油、または薄口醤油のみを使い、やはり甘味は加えません。出汁の風味を最大限に活かし、器の上でこぼれ落ちるほど柔らかくジューシーに仕上げるのが大将流です。動画の最後には、実際にさらしを使って玉子を抜く実演も行われ、キメ細やかな仕込みの重要性が視覚的にも分かりやすく解説されています。
大将に聞いてみた!について
大将に聞いてみた!
登録者 2.1万人 ・ 日本料理・和食
1958年福島県生まれ。中学卒業後に日本料理の世界へ入り、日本三大料亭の一つ『金田中』や懐石料理の名店『胡蝶』などで修行を積んだ。33歳で新宿歌舞伎町に割烹をオープンし、その後も蕎麦割烹・焼肉店・すっぽん料理屋など多業態の店舗を展開。調理師専門学校の特別講師や独立開業コンサルティングにも携わり、ミシュランの星シェフを含む数百人の弟子を育てた。現在はこの道50年の経験をもとに、日本料理の知識・技術・業界事情を発信するYouTubeチャンネル『大将に聞いてみた!』を運営している。
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